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 会津大学短期大学部  柴ア 恭秀
 (会津大学短期大学部産業情報学科准教授)
 

   「公開授業の嬉しい誤算?」

 東京から福島県の本学に赴任しまして今年度で7年目を迎えました。環境の変化にも慣れ、研究や活動基盤を東北エリアに築きつつあったこの3月に、東日本大震災に見舞われ、その対応に追われる数ヶ月でした。建築計画、居住環境学が専門の私は、主に福島県の木造による応急仮設住宅の建設に携わることになり、微力ですが被災された方々のお役に立てる機会も得ました。今は漸く通常の生活に戻りつつある状況にあります。
 私は本学では前年度までFD委員会委員を担当致しました。主に公開授業の運営にあたりました。FDの活動のなかでも公開授業の実施は、授業改善のためのベースとなるもので、どちらかと言えばオーソドックスなメニューに過ぎないかも知れません。しかし、公開授業の運営に携わって得ることが沢山ありました。特に昨年度、本学で行った公開授業の折には非常勤の先生方の参加をお願いしました。すると参加意欲のある非常勤の先生方が多数いらっしゃることが分かり、また限られた日程にも関わらず実際に多数参加頂けたことが嬉しい誤算でした。
 公開授業では、分野の異なる先生でも参加しやすい講義科目の選定に留意し、また学生の受講人数等についても配慮しました。公開授業直後には参加して頂いた先生方と意見交換会の場を設け、講義の全体の流れや講義資料の内容、学生とのやり取りなどについて振り返り、特によかった点、参考になった点等について話し合いました。学生が集中力を持続できる一定時間を見計らってこまめに話題を変えたり、リフレッシュできる簡単な体操を取り入れている先生もいらっしゃいました。また出席確認の代わりに質問表を学生に渡して提出してもらう先生もいれば、少し人数が多くても一人ひとりの名前を呼んで、その折にそれぞれの学生とコミュニケーションをとっている先生もいらっしゃいました。公開授業後の意見交換会では、やはり非常勤の先生方から熱心な意見を頂きました。専任の教員と違い、他の教員と講義のやり方について意見を交し合う機会がない非常勤の先生方にとって、このFDの取り組みのひとつである公開授業がこのように機能したことは、思ってもみなかった成果のひとつだったと改めて思いました。

   
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