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特色ある教育の開発、教育力の向上をめざして

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 八戸大学  三島 隆章
   
 

   夢を抱く大切さについて

 八戸大学においてもFD活動が組織的に行われるようになってから数年経ちます.この間,FD研修会や学生による授業評価アンケート,公開授業等の取り組みを継続して行うことによって,本学教員においても教育能力の改善が図られてきました.このように教員の教育能力が向上するに従って,次第にクローズアップされる問題のひとつに,授業を受ける側である「学生」の受講態度があると思います.
 2000年頃から大学や学部を選ばなければ誰でも大学に入学することができる「大学全入時代」に突入しました.学生の立場からすれば,ある程度自分の希望する大学や学部に入学することができるといったメリットがある一方,あまり苦労することなく大学に入学することができることから,「何のために大学に入学したのか?」という根本的な問題を抱えている学生も少なからずいると思います.このような学生に対して教員がいくら教育能力を改善し,講義を行ったとしても「暖簾に腕押し」の状態となり,場合によっては教員の教育能力が正しく評価されない可能性もあると思います.
 このようことを悶々と考えていたところ,ある本を手にすることがありました.「夢をかなえる脳」(澤口俊之,WAVE出版社,2011)という本で,長年脳の研究にたずさわってきた著者が人間の本質を「夢を抱きこれを叶える」ことということに行き着き,この考えを受けて「夢を叶える方法」までまとめた著書です.詳細についてはこの場では省略させて頂くことにして,一番印象に残ったのが「夢を叶える方法」は,成功するために夢を常に抱き,さらに10年先の夢を具体的に描き,これを書き留めておくというものでした.実にありきたりのことですが,ふと考えると七夕や絵馬など日本における伝統的な行事において年に数回,自分の夢(願い事)を書き留めるということがあるということを思い出しました.したがって,このような伝統的な行儀にならい,年に数回,学生が「10年後の夢」を書き留めることによって,将来の夢を叶えるべく大学において学ぶ意欲を高めことに繋がるとも考えられます.このように「夢を抱くこと」が,これまで行われてきたFD活動との相乗効果を生み,しっかりとした実力を備えた学生を社会へと送り込むことができるのでは?と考えているところです.そのためにも,まずは私のゼミ生から「夢を抱くこと」を試してみたいと考えています.  
   
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