デュースブルク・エッセン大学東アジア研究院 University of Duisburg-Essen  2016/03/08

https://www.uni-due.de/de/international.php

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向谷地 真(むかいやち・まこと)
2015年9月からドイツのデュークブルク・エッセン大学の東アジア研究院に留学
山形大学人文学部3年
出身:宮城県柴田町
好きなこと:音楽鑑賞、ギターを弾くこと、サッカー

※写真・ケルン大聖堂の前で

 

【学習報告書】 2015年9月

◎出発から入国まで

9月24日、羽田空港11:20発ヒースロー空港行きJAL便 現地時間15:30着陸
ヒースロー空港17:35発デュッセルドルフ空港行きBA便 現地時間20:00着陸

空港で現地のチューター役の学生と合流し、電車でデュースブルクへ。ロンドン・ヒースロー空港でのトランジットが最大の懸念であったが、案内通りに進めば問題なかった。ターミナル間の移動は無料のバスを利用。手荷物検査も聞いていたよりは厳しくなく、出国と同程度だった。液体物に関しては厳しい。飛行機の中でイギリス入国カードを渡されるが、記入する必要なし。ただし念のため持っておく。ドイツでの入国審査はEU国籍かそれ以外かで分かれる。目的は”Zum Studieren”(留学)。どの大学かも聞かれる。提示するのはパスポートのみ。空港からデュースブルクまでは約30分。

◎各種の手続き

・学生登録:Studienbescheinigung
入学許可証と健康保険証を持って、該当時間にそれぞれ担当の部屋で行う。学期ごとに行う必要がある。健康保険証は、日本で加入した留学保険の英語版とパスポート、入学許可証を持って”AOK”のオフィスに行き、学生が健康保険に加入していることを示す書類をもらう(大学向かいの本屋の奥)。学籍番号と所属する分野(専攻)が明記され、同時に学生のパスワードが渡される。履修登録や学内Wifi利用の際に必要。メールアドレスも発行される。

・学生公共料金:Semesterbeitrag
学期ごとに282.46ユーロを大学に支払う。これを支払わないと学生証を発行してもらえない。この費用は学生の登録ではなく、ノルトライン-ウェストファーレン州の交通機関無料、学生支援団体(Studentenwerk)=学生生協(?)のサービス、学生組織への費用とされている。

◎大学13

デュースブルク中心部からバス及び路面電車で約15分。市街地から適度に離れ、静かな環境にある。エッセンとデュースブルクにキャンパスが分かれており、キャンパス間のシャトルバスで移動できる(所要時間は30分ほど)。デュースブルクキャンパスは緑に囲まれており、イメージとしては東北大学川内キャンパスに近いと感じた。前の学期から継続して留学している日本人学生は5人。今学期は20人来るらしい。上智大学が10人?そのほかは、神奈川大学や獨協大学など。

◎言葉

チューター役の学生は東アジア専攻で日本語を勉強しており、日本語でのコミュニケーションに問題はない。最初は大きく依存してしまう部分があった。しかし、それを続けては来た意味がないので、会話はもちろんLINE等の連絡においても常にドイツ語もしくは英語を使うように意識している。現地の学生も日本語を話したいと考えているのでWin-Winの関係にあるように見えるが、甘えないようにしたい。

ドイツ語の力は生活上困ることがないレベルには達しているように感じるが、学生同士の会話及びラジオなどの放送は単語を認識できる程度である。正直速くて会話についていけない。間違うことと訊き直すことに抵抗せず、一歩一歩慣れていくことができたらと思う。

◎生活

学生寮をとることができず、中心部のアパートを探してもらって生活している。徒歩圏内に商店街やショッピングモールがあり、モノに困るといったことはなさそうである。ベッドとキッチン、風呂しかついていなかったため、IKEAで机や布団などを揃えた。日曜日にはカフェ以外の店が閉まるので注意する必要がある。

また、電車を使って10分でデュッセルドルフに行くことができる。日本企業が集まっている関係から、日本食材店やラーメン屋などもあるという。通学にはバスもしくは路面電車を利用。学生証ですべて無料となる。

◎学習

授業は26日から始まる。19日からがオリエンテーション期間となり、履修登録は22日まで。In East(東アジア研究院)の留学生は12日からオリエンテーションがあり、ドイツ語の語学コースを2週間履修した後、それぞれの講義を履修する。専門講義と語学を含めて、自分の力に合わせたものを履修したい。

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*写真の説明
1.デュースブルク中央駅
2.デュースブルクのキャンパス風景
3.デュースブルクの旧市庁舎と教会

 

【学習報告書】 2015年10月

ドイツに滞在して1カ月が経過した。ここまでの生活や手続き、大学での学習などについて報告する。また、治安についても最後に記している。

◎手続き関係

11月3日に学生VISA(査証)の手続きを行った。入国が9月24日だったことを考えると遅い時期に思われるが、チューターが8月末に予約を取ってくれていた。最近の難民流入や移民の増加によって、外国人局(Ausländerbehörde)の予約が取りにくくなっているそうである。仮に11月に予約をすると、2月まで待たなければならない。チューターは外国人局の予約を取るように指示されているようだが、渡航前に確認し、早めの予約を取ることが大切である。提出した書類は以下のものである。

・パスポート

・入学許可証及び在籍証明書(ドイツ語表記を求められるため、在籍証明が必要)

・住居登録または賃貸契約書など、現地の住所がわかるもの

・経費保証書(渡航前に在仙ドイツ領事館で作成)

・健康保険加入証明書(日本で加入した留学保険、英語)

そのほか、名前や出身地、国籍などを申請書に記入する。指紋認証も行われる。ドイツ大使館のホームページに載っている滞在の手引きでは入国後2週間以内に住民登録局(Einwohnermeldeamt)での住居登録(Anmeldung)が必要とあるが、EU圏外の外国人については、デュースブルクでは一括して外国人局で行うようである。いずれにせよ、現地での情報や指示に従うべきである。

今後、外国人局からの通知を待ってからVISAを受け取ることができる。2週間から3週間ほどかかるということであるが、11月中にはすべての手続きが終了するだろう。

また、銀行口座を開設した。家賃の引き落としに使うことがあることから念のため開設したが、お金は日本の口座から引き落としているため、今のところ使うことはなさそうである。家賃も普段の生活費も現金で支払っている。ただし、手数料などを考慮すると海外送金を使ってドイツの口座にお金を入れて現地で引き出す方が安いかもしれない。また、大金を持ち歩くのはリスクがあるので、大きな買い物をするときはクレジットカードを利用した。

◎学習

1510月26日から講義が始まった。それまでは2週間ドイツ語の授業を受けていた。このゼメスターでは、ドイツ語の語学コースを二つ、会話練習を一つ、日本経済についての英語での講義を一つ、ドイツの行政と地方自治についての講義を一つずつ、計六つの講義を履修している。

ドイツ語の語学の授業に関しては先生の指示もほぼ理解できるし、レベルも単語が少し難しいくらいでちょうどいい。ただ、発言する際にはまだ恥ずかしさや間違いに対する恐れがある。話すことに対する苦を無くすことが第一の課題である。1年かけて基礎から発展まで学習・修得することを目標としたい。語学クラスの学生は、東アジアはもちろん、東南アジアやインド、ブラジルなどあらゆる国と地域から集まっている。

ドイツ語で説明される講義は聞き流すだけになりがちで、全くといっていいほど聞き取ることができない。断片的な単語を拾っていく程度である。事前に指定される文献の量は少なくないが、しっかり読み込んでから講義に臨めば大枠だけなら理解できるであろう。ボイスレコーダーなども使いながら地道に取り組んでいきたい。英語で説明される日本経済の授業は大学院の講義で、戦前から現在までの日本経済を遡っていく。日本がどのようにみられているか、どのように報じられているかについても興味深い。

また、言語の上達の一つのツールにタンデムというものがある。異なる母語を持つ学生同士がその言語を教えあうもので、こちらの大学では一般的に行われている。このゼメスターは2人のドイツ人学生とする予定で、互いの言語習得に向けて意欲的に取り組んでいきたい。

加えて、山形で所属している地域政策論演習の課題に取り組んでいる。デュースブルクについての報告が主なテーマであるが、それに加えて10月はエッセンにある世界遺産のZollverein炭鉱遺跡群について報告した。

◎生活

1カ月過ごし、こちらの環境にもすっかり慣れてきたと感じる。生活上の不便を感じることはない。一日中、学校にいて、帰宅するのは20時から21時の間になる。アパートでインターネットが使えないため、情報収集やSkypeなどでの日本との連絡も大学の図書館で行っている。週末は日本人やドイツ人の友人と一緒に近隣の街に足を運んだり、一緒に勉強したりと充実している。また、日本人が多く住むデュッセルドルフで日本食を購入した。日本食レストランなどもあり、いつでも日本にいる感覚を味わうことができる。

気候は、最高気温が15℃前後で、上旬が寒かったからか少し暖かく感じる。朝夕は息が白くなるほど冷え込んでいて、日本から持ってきた上着に限界を感じ、帰国しても長く使えそうなコートを購入した。曇りの日が続いていたが、下旬からは秋晴れの日が続いている。季節の変わり目で体調を崩しやすいが、食べ物も工夫して乗り切っていきたい。

16今月は講義が始まらないうちに州内の各地を訪れた。デュッセルドルフでライン川を眺め、ケルンでは大聖堂のスケールに圧倒された。壮大な炭鉱跡が残るエッセン、寺院が美しい国境の街アーヘン、ベートーベンの故郷であり旧西ドイツの首都でもあったボンなど、様々な場所に足を運んでいる。また、友人のおかげで幸運にもチケットを取ることができたので、ブンデスリーガのドルトムントの試合を観戦した。

正直なところ、理解できない講義を聞くことや長い文章を読むのは苦しい。精神的にも体力的にもこたえる。日本では味わうことができない経験だと思って割り切るしかないが、学習の他にも楽しみを作ってモチベーションに保っていきたい。異国の地でともに学習に励む日本人学生の存在も心強い。このゼメスターでは上智大や獨協大、神奈川大、龍谷大、福岡大、西南学院大、山形大、愛知県立大、神戸市外大から学生が来ている。また、ドイツ人はお酒に強いが、無理しない程度に付き合うことも大事だと思う。ドイツ語の先生の言葉を借りるならば、「言葉を覚える一番の方法は、お酒を飲んでたくさんしゃべること」。そして、ドイツの街ではこの時期からクリスマスの準備が始まっている。

始まったばかりではあるが、ドイツでの生活を満喫していきたい。

◎成果・反省点

言語面での成長を感じる場面がある半面、自信を失っていく場面も多々ある。焦らず、コツコツと取り組んでいきたい。部屋を一歩出ればすべてドイツ語の世界に飛び込むことに抵抗がなくなってきているのはいい傾向だと思う。地域政策論演習の調査では簡単な聞き込みも交えることができるようになれば、より具体的で詳細な報告につなげることができるだろう。

講義に関してはこれからが本番であるので、しっかりと取り組んでいきたい。このゼメスターは言語についての知識と経験を多く得て、次のゼメスターを見据えた学習を進めていくつもりである。もちろん日本から出される課題も一つ一つ取り組んでいく。

◎難民問題と治安

17難民問題が日本で大きく報じられていると聞いている。こちらで生活していての実感としては、あまり気にならない。まず学生が世界中から集まっているため、肌の色や人種について気に掛けることはない。そして一番の要因は、街を歩いていても同じような状況が生まれているからである。元々移民が多く入っている街なので、見渡せばトルコ系やアジア系、アフリカ系の市民が歩いている。

しかし、気にしていないといえば嘘になる。毎週月曜日の夜には、アパートから徒歩10分の駅でデモが行われている。ケパブ屋さんの話によれば、外国人受け入れに関するデモだという。また、難民受け入れについての大規模なデモがデュッセルドルフやケルンなどでたびたび行われているという。在独日本領事館からのメールも含め、情報収集に努めることが必要である。いずれにしても、デモに遭遇した時は近づかない、写真を撮らない、安全な通りや駅に入るなど行動に気を付けたい。

治安についても言及したい。ドイツはヨーロッパの中では比較的良いほうとされるが、他のヨーロッパ諸国に行ったことがないので私にはわからない。ただ、観光地になればなるほど小さな犯罪が起きやすい。先日、友人はデュッセルドルフでスリの被害に遭ったし、ケルン大聖堂前では警戒する必要がある。特に日本人は標的にされやすいという。また、どの街に行っても浮浪人がいる。近づかないことが一番だが、万が一小銭を強請られても無視、または断って関わらないことを心掛けている。

*写真の説明
1.ケルン大聖堂を対岸から
2.Zollverein 炭鉱遺跡群
3.デュッセルドルフを流れるライン川

 

【学習報告書】 2015年11月

◎ビザ手続き

11月30日に学生ビザ発行の手続きが完了した。申し込みから丸1カ月かかったが、入国3カ月以内に取得できてホッとしている。

申し込みから3週間ほどでパスワード(PINナンバー)が郵送されてくる。このパスワードの郵便がビザの準備ができたことを意味するのだが、いつ取りに行けばよいかは事務所に直接問い合わせて、アポイントを取る必要がある。また、受け取りの際にはパスポートを持っていくことを忘れないようにしたい。

◎学習

今月になって専門講義を一つ減らした。冬学期は語学に力を入れたい。それに、ゼミの課題に取り組むことを考えると、どうしても時間を割くことができないと感じたためである。語学の授業は順調に進めることができている。文法や発音だけでなくドイツやルール地方の文化に触れる授業もあり、言語とドイツという国について同時に学ぶことができている。このままのペースで最後まで続けることができたらと思う。一方の専門講義は、相変わらず断片的な理解にとどまっている。専門用語に対する知識の不足を感じる。継続した復習に取り組み、単位修得はうまくいかなかったとしても何とか知識は日本に持ち帰りたい。

ドイツ語に関しては、生活にはほとんど困らない程度には理解できていると感じる。ただ、2カ月前と何が変わったかと訊かれると、自信を持って答えることはできない。友人との会話はほぼドイツ語で、伝わらなければ簡単な日本語でコミュニケーションを取っている。そのような意味では進歩が見られるが、100%理解しなければいけないシチュエーション(家主との会話など)において伝えたいことを伝えられないもどかしさがある。先日訪れた楽器店でも、ドイツ語を理解できないと思われて英語を使われたときは悔しかった。焦りと、焦らずやろうという葛藤が生じているのも事実である。先月と同じことを書くが、地道に一歩一歩取り組んでいきたい。

地域政策論演習での課題を今月は3本こなした。ドイツ語の文献要約と、デュースブルクの博物館についてのレポートに取り組んだ。少しずつではあるがドイツについての理解が深まってきている。

◎生活

11月に入って少し気温が下がった。最高気温は10度くらいで、これからが冬の本番である。体調を崩したことは今のところないが、引き続き気を付けていきたい。食事は基本的に自炊で、少しだけでも節約するために昼食はサンドイッチやパスタを作って学校の食堂で食べている。食堂では3ユーロ(400円)あれば十分な食事を取ることができる。ただし、学生からの評判は良くない。

今月は、国境を越えてオランダのフェンロを訪れた。オランダ語とドイツ語が乱れ飛ぶ街であったが、国境を超えることが簡単なヨーロッパの一面を垣間見ることができた。また、3週目からクリスマスマーケットが各地で始まり、賑わいを見せている。友人たちと足を運び、Glühwein(温めたワイン)を飲むのが定番の楽しみ方である。そのほかにも、日本語を勉強している学生と日本食を食べに行ったり友人の誕生日パーティーに参加したりと、周りの人たちに恵まれ楽しく過ごしている。そして、彼らが毎日学習に励む姿を見ていると、自分も負けてはいられないと感じる。苦しいことも楽しいことも共有できるこの環境が何よりの財産になるだろう。

◎成果・反省

言語の力が飛躍的に伸びることはない。あせらず継続的に取り組んでいきたい。間違いに対する抵抗はなくなり、自分の意思を伝えることの大切さは感じている。また、英語についても少しずつ勉強を進める必要がある。講義と課題と語学のバランスを取りながら、今後もしっかりと勉学に励んでいきたい。

 

【学習報告書】 2015年12月

◎学習

語学の講義は先月と変わらず順調に進めることができていると感じる。新しい単語に詰まってしまうのは割り切っているが、読解のスピードや先生が話していることに対する理解は3カ月前よりは進歩がある。以前よりも授業で発言することに抵抗がなくなっているのもいい傾向だと思う。文法事項で困ることはほぼないので、語彙を増やすことが今後の課題である。

専門講義についてはあまり進歩が見られず苦しい。講義の中で辞書を引きながら知識を得ることはできるが、内容をすべて理解して記録できるレベルにはまだ至っていない。いつまでも「焦らずに」と甘えるつもりではないが、継続していくしかないと思う。また、日本経済についての講義でプレゼンテーションが1月に課されるので、それに対する準備を進めている。

あまり関係ないが、ドイツの学生が来年の10月から日本のどの大学へ留学するか12月中に希望を出す必要があるということで、各大学の体験談を発表する授業に参加した。私が何か求められたわけではないが、去年山形に留学して帰ってきた学生がおらず、何か質問があれば答えられると思ったためである。何人かの学生から山形で勉強したいと聞いており、帰国後にまた彼らと勉強できるのも一つの楽しみである。もちろん、他の大学で勉強する友人にも山形を訪れてほしい。

◎生活

12月に入って気温が下がり、雪も降ると身構えていたところ、日が短くなっただけであまり寒くない。12月26日の最高気温は15度だった。友人曰く、稀に見る暖冬だという。幸運にも体調を崩すこともなく、今後も健康な生活を送っていきたい。そのほかにも友人の誕生日パーティーに参加したり、デュッセルドルフで食材を買って友人とキムチ鍋をしたり、ロシア出身の友人がロシア料理をふるまってくれたりと、勉強以外でも充実した生活を送ることができている。大学の友人を通してすでに働いているドイツ人と知り合い、日本について話をできたのはとてもいい経験だった。

18今月は食生活について少し詳しく報告したいと思う。基本的に自炊で食費を浮かせる努力をしている。朝食は時間がないのでフレーク類などで済ませ、昼食を作る時間にあてている。昼食は主にサンドイッチを作って学校の食堂に持ち込んでいる。野菜を摂る必要があるのでサラダ菜の他に玉ねぎとパプリカを薄く切り、ハムとチーズを一緒にパンにはさんで食べる。毎日同じ味では飽きてしまうので、ドレッシングで味を変える。デュッセルドルフの日本食材店で胡麻ドレッシングを買い、少しでも好きな味にする努力(?)をしている。夕食は主に麺類で、インスタントラーメンやパスタがほとんどである。最初はジャガイモも食べていたが、調理に時間と手間がかかり、また一回に買うことができる量が多すぎるため保存に困ることから、いまは食べていない。いままで日本食材店で購入したものは醤油、胡麻油、中濃ソース、照り焼きのたれ、胡麻ドレッシングといった調味料類である。これらを使って毎日味を変えている。また、日本から送ってもらったパスタソースや麺つゆの素も重宝している。お米や納豆も買うことができるが、買ってしまうとパンが食べられなくなってしまいそうなので買っていない。

19学校の食堂についても触れたい。デュースブルクキャンパスには食堂が二つとカフェがある。食堂では3ユーロ(約400円)で十分な量の食事を摂ることができる。ただし、評判はあまりよくない。端的に言えば、おいしくない。味付けが濃すぎたり薄すぎたり、油が浸みていたりといった理由からである(日本人及びドイツ人の友人談)。安さだけが売り、しょうがないから食べている、学食がおいしくないことで有名なデュースブルク大学などなど、悪口を挙げればキリがない。カフェでも軽食を中心に食事が出されており、フライドポテトが安くて手軽で一番人気である。そのほかにもビュッフェで好きなものを食べることができ、まあまあおいしい(と私が思っているだけで、友人たちは反対する)。もちろんコーヒーやココアも1ユーロで飲むことができ、勉強の休憩や時間つぶしにも使っている。

こうやって振り返って客観的に見ると、なんだかんだ自分自身、自炊や食事を楽しんでいる。留学においては、食生活も大事な要素であると感じている。

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◎ドイツでのクリスマス

21今月は各地でクリスマスマーケットが開催されていた。授業が終わった後や週末に電車でデュースブルク以外の街を訪れ、クリスマスの屋台やワインを楽しんだ。規模は街によって異なる。デュースブルクのような小さな街では一カ所でしか開かれないが、ケルンやデュッセルドルフなどの大都市になると、それぞれの広場にマーケットがある。マーケットではクリスマスに向けた装飾品やニット帽、手袋などの冬の小物、アクセサリーなどの出店が並ぶ。食べ物の出店ももちろんあり、ワッフルやMandelという焼きピーナッツ、焼栗などの甘いもの、焼きソーセージなどの肉料理も食べることができる。そして欠かすことができないのがGlühwein(温めたワイン)である。寒い夜を乗り切るために温めたワインを飲むのが定番で、赤ワインが主であるが、街によっては白ワインも飲むことができる。そのほかにも、生クリームが乗ったココアやEierpunschという卵ベースのお酒もクリスマスマーケットの楽しみの一つである。さらに興味深いのは、街やそのマーケットによって渡されるときのマグカップが独自のデザインをしていることである。マグカップはデポジット制でその分のお金を払い、飲み終わったら店に返すとお金が戻ってくる。つまり、飲み終わったらカップをお土産にできる。気に入ったものだけを集めたが、部屋には5個のマグカップがあり、日本に持ち帰るのが大変そうである。

22マーケットは通常12月23日まで開かれる。そして、24日の14時に街のすべての店が閉まる!お店が再び開くのは27日で、3日間は全く買い物をすることができない。ドイツでは一般的にクリスマスは家族とゆったり過ごすもので、その間はお店でさえも営業しない。日本とは対照的なクリスマスの過ごし方だと感じた。反対に年越しは友人と過ごすそうで、私も日本人の友人とともにパーティーに参加する。浴びるように酒を飲むらしいが…。

◎成果・反省

12月はクリスマスの雰囲気に負けないようにけじめを持って生活できたと思う。新年を迎えてもこのまま継続していきたい。ドイツ語については帰国する頃の状態をもって判断したい。言いたいことをドイツ語で伝えることができないのはもどかしいし、悔しい思いもしてきた。ただ、成功体験のほうが多くなってきているのは前向きに捉えたい。家主に「ドイツ語上手になったね」と言われたのは本当にうれしかった。クリスマスマーケットでたくさん店員と話をする機会があったことで、自分のドイツ語が通じる瞬間が多かったこともあるかもしれない。また、リトアニアに留学している山形の友人がケルンに遊びに来てくれた時に案内や料理の注文をせざるを得ない状況に置かれ、そのうえでスムーズに会話をすることができたことは大きな自信になった。

気負わず、怠けすぎず、残り3分の2の生活を楽しみ苦しんでいきたい。

*写真の説明
1.ある日の夕食
パスタは砂糖、めんつゆ、醤油で味付け。野菜不足を補うために3日に1回、青汁を飲む
2.学食 合計2.4ユーロ
白身魚のフライ、サラダ、ジャガイモを固めたもの
3.カフェ
フライドポテトが1.65ユーロ、ビュッフェが測り方式でこの場合は1.8ユーロ
4.ドルトムントのクリスマスマーケット
5.Glühwein in Dortmund
カップにドルトムントのスタジアムが描いてある。もちろん持ち帰った

 

【学習報告書】 2016年1月

◎学習

ドイツに来て4カ月が過ぎた。講義も終盤にさしかかり、まとめや発展的な内容になってきている。ドイツ語の講義ではスピーキングを成績評価の一部にするということで、5分程度のグループ・プレゼンテーションを行った。テーマは授業に沿ったものをその場で与えられ、20分程度の準備の後、グループで発表するというものだった。発音や文章の構成の他にプレゼンテーションの構成をしっかりと組み立てることが重視され、プレゼンテーションとそれに使うドイツ語を同時に学ぶことができた。渡航前に日本でも同じような経験があったので特に問題なくこなすことができ、また今後の学生生活でも応用できる内容であった。

日本経済の講義でもプレゼンテーションが課された。現在の日本経済を支える代表的な企業をランダムで振り分けられ、その企業の概要について発表するものだった。私はSonyの担当となり、商品や歴史を中心に発表をした。発表の形式は“ペチャクチャプレゼン”というものであった。1枚のスライドにつき20秒話すことが許され、それを20枚、計400秒で発表する。プレゼンテーションは退屈なものになりがちという観点から日本で考案された形式で、説明する内容を吟味して簡潔にする必要がある。私自身初めての経験で結果は芳しいものではなかったが、教授曰く、この形式でプレゼンテーションを組むことが大事だったと感じている。帰国後、留学経験者でこの形式で簡単な報告会をできたら面白そうである。同時に、日本にいるときから英語をもっと普段から勉強しておけばよかったと感じた。1年生の後期から全く英語に触れない生活で、今でも聴くこと及び理解することはできるが、話すことについてはトレーニングが必要だった。今後、進路選択の際にも英語の能力が問われることを考えると、ドイツにいるからといってドイツ語だけ勉強するのではなく、英語を少しずつ取り戻す勉強をする必要がある。春休みは時間があるので、ドイツ語にプラスして英語にも手をつけていきたいと考えている。

専門の地域政策と地方自治については、講義のスライドからドイツの地方自治形態について少しずつ知識を広げている。相変わらず断片的な理解でしかないが、少しずつ進歩していると思いたい。また、今月は地域政策論演習の課題で、ドイツの新聞記事についてのレポートを3本提出した。ルール地方での新しい文化形成の取り組み、デュースブルクの負債問題、難民の就業支援の実態について報告した。新聞記事を選び、和訳をしてから要約を書く手順を踏む中で、その分野の単語が増えていった。また、わかりにくい語彙や文章は友人に訊いて意味を正確に取るようにした。加えて、週末に出掛けるときも学びの視点を持ち、街の歴史や建物の成り立ちなどを頭の中で考えながら歩いている。

2月の2週目にかけて試験が始まる。気を引き締めて取り組んでいきたい。

◎生活

気温の変化が激しく、上旬は最高気温が3度以下と寒かったが、下旬になると再び気温が上がって雨の日が続いている。喉を痛めることがあり、湯沸かし器の蓋を開けて沸騰させることで加湿をしている。幸いこれまで通り体調を崩すことはなかったが、油断せずに体調管理に努めていきたい。

今月は少しでも生活環境をよくすることを考えて、部屋の中を充実させた。10月からずっと切れていた部屋の電球をLEDに換えたり、トイレットペーパーを壁に付けるものを買ったり、調味料を揃えるなどした。日常生活の中で少しでもストレスを減らすこと、楽しみを加えていくことも、留学生活を充実したものにする要因の一つだと思う。ただし、経済的な制約に配慮していくことは前提である。

最近になって、街で見知らぬ人に話しかけられることが多くなった。切符の買い方や警察署の場所を訊かれるなど、簡単な会話で済むものでも満足に返せず、説明できなかったことがある。そのときできなかったことを頭の中で整理し、使うことができるようにしていくことが大切だと思う。日曜日は図書館に行っても学生がいないためドイツ語を使うことがなく、1週間を通じてドイツ語を話すことがあまりないことに気が付いた。そこで、電車に乗って他の街に出掛け、そこでの会話から勉強するようにしている。授業で扱った表現を使う機会は街の中にたくさん転がっていて、それを少しずつ拾っていくことで、さらにドイツ語の力を伸ばすことができたらいい。

◎成果、反省

冬学期が終わろうとする中で、ドイツ語の進歩が感じられなくなってきている。できないことを整理し、一つ一つ潰していくような勉強をしていきたい。もちろん試験にもしっかり対応していきたい。

ドイツ語と平行した英語、及び専門の勉強と卒業論文、グローバルスタディーズの研究発表にも力を入れていくことが今後の課題である。同時に、帰国後と卒業後についても考えていく必要性を感じている。

 

【学習報告書】 2016年2月

◎授業・テスト

今月で冬学期が終わり、期末考査が行われた。ドイツ語の語学コースのテストは2週目の15日にすべて終了し、その1週間後に公共政策の講義のテストを受けた。

ドイツ語のテストは聞き取り、読解、作文で構成される。レベルはそれぞれの講義に沿っていて、すべて講義の内容に関係するドイツ語の文章から出題される。ほとんどの学生が合格するようで、無事に三つの講義すべて合格することができた。テストはセンター試験の英語を解いているような感覚で、テストに向けた特別な勉強は必要ないが、毎週の講義をしっかり積み重ねることができなければ合格できないと感じた。

公共政策の講義は何とか単位をとることができ、自分の中では前期の学習の集大成として位置づけている。というのも、ほかの学生と同じ評価方法をとることができないと伝えられ、自分だけのためのテストを受けられないか交渉した結果、評価をもらうことができたためである。留学生活が始まったばかりのころにはできないような交渉を教授として、ドイツ語と英語で専門講義の単位をとることができ、ある程度の成長を感じることもできた。ただし、単位をとって終わりではなく、この講義から得た知識を帰国後および滞在中の自分の勉強に生かすことが大事である。

今月はそれぞれのテストの準備に力を注いだため、自分の専攻や卒業論文に関する作業を進めることができなかった。ゼミの卒業論文の構想発表会が終わったこともあり、遅れを取り戻すために3月からは徐々に取り組んでいく必要がある。また、山形の仲間はすでに就職活動や公務員試験に向けて動き出しているだろう。留学によって卒業をどうするのか、進路はどのような方向を目指すのかについて答えを絞り始めなければいけない時期でもある。

◎生活

毎月同じであるが、体調を崩すことなく生活することができている。季節の変わり目に差し掛かるが、これまで通り健康な生活を送っていきたい。

公共政策のテストまでのリフレッシュ期間に、ヨーロッパを周遊していた友人とノルトライン・ヴェストファーレン州の縦断旅行をした。デュースブルクから電車で15分ほどのゲルゼンキルヘンという街に内田篤人選手が所属するシャルケ04のホームスタジアムがあり、そのスタジアムツアーに参加したり、各地のビールを飲み歩いたりと、充実した時間を過ごすことができた。また、すべてのテストが終わった月末にフランクフルトとハイデルベルクを訪れた。これらの旅行をする中で、ドイツ語での成長を感じることができた。自分の言うことが1回で通じないことはあったが、相手の言うことがまったくわからないということはなかったし、それぞれの街の人と問題なくコミュニケーションをとることができた。少なくともドイツ語をストレスに感じることはほぼなくなり、今後はさらなるレベルアップを目指していきたい。とは言うものの、月の頭からシャワーのお湯が以前よりもぬるくなり、家主に修理を求めた際、「壊れていない」の一点張りで、自分の主張を言えずに引き下がってしまったときは、まだまだだなと感じた。現在もシャワーがぬるい(冷たい)ので風邪には気をつけつつ、友人の力を借りて解決したい。

◎オランダ・アムステルダムを訪れて

月の頭にオランダのアムステルダムを訪れた。デュースブルクからバスで3時間ほど、往復で30ユーロと手軽に行くことができ、以前から訪れてみたかった街でもあった。オランダは麻薬や売春が合法とされており、ドイツとはまた違った一面を感じることができる。また、観光地スポットではドイツ語が通じるが、それ以外の電車の窓口やレストランのような場所では英語を使う必要があり、言語面でも苦労を強いられた。

アムステルダムにはアンネ・フランクが過ごした家とその博物館もあって、本来であればそれを目的にして訪れたかったが、時間がなくて入ることができなかった。今回の目的は、“MONO-JAPAN”(http://www.monojapan.nl/jp/)という、ホテルの部屋を使って日本のものづくりを紹介する展示・即売会だった。Facebookのつながりがあって偶然知ったもので、山形県から「山の形」という団体が出展すると聞き、行く以外の選択肢はないと感じてアムステルダムに足を運んだ。

展示団体は日本全国から集まっていたが、江戸時代からのつながりもあってか長崎や九州の団体が多いように感じた。会場でさまざまな人と会話をする中で、世界に受け入れられるMade in Japanの現在を知ることができた。また、伝統的技術と新しい技術を現代のニーズに対してどのように組み合わせていくか、という課題に対する一種の解答例を見たような気がしている。この展示会を通して山形と京都の方とつながりを持つことができた。帰国してからもこのつながりを大切にしていきたいと思う。

◎成果・反省

留学生活も折り返しに差し掛かり、シャワー以外は心身ともに充実させることができている。言語面での苦労も少なくなり、今後はより高い質を求めていきたい。具体的には、ドイツ人との議論に混じることやドイツ語で行われる講義中にノートを取れるようなレベルまで達したい。と同時に、自分の専攻分野についてドイツ語で説明できるような勉強を進めていきたい。

また、帰国後の学習の進め方、進路選択なども徐々に頭に入れながら生活を送っていきたいと思う。3月は春休みで時間もあるので、勉強や進路のことに加え、適度にいろいろな場所に足を運びたいと思う。

写真

1枚目・・・ゲルゼンキルヘン・シャルケのホームスタジアム

2枚目・・・フランクフルト・レーマー広場

3枚目・・・フランクフルト・ゲーテの家

4枚目・・・ハイデルベルクの市街


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投稿日:2016/02/17    更新日:2016/03/08