野外調査法
 A Guide to Field Survey
 担当教員:加々島 慎一(KAGASHIMA Shin-ichi),中島 和夫(NAKASHIMA Kazuo)
 担当教員の所属:理学部地球環境学科
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:1単位  開講形態:実習
 科目区分:地球環境学科・必修科目 
【授業概要】
・テーマ
野外調査の前段階として,様々な準備や安全教育と,調査方法の概要を学ぶ.
・ねらい
野外調査は自然科学を学び研究する上で基礎となる技術である.調査の概要,地形図に慣れること,歩測,クリノメーターを使った地図の作成など,実習を通して基礎的な技術を学ぶ.
・目標
地球環境に関連した野外調査の全てに通ずるのは,野外での自分の場所を認識しながら,かつ安全に歩くことである.ここでは,その基本について習得する.また安全なハンマーの使用やクリノメーターなど調査道具の使用技術を身につける.
・キーワード
野外調査,地形図,クリノメーター,歩測

【授業計画】
・授業の方法
各回テーマを設定し,講義(説明)の後,実習を行い技術を習得する.
・日程
・調査用具の購入、粒度板の作成
・調査に出かけるまで
   調査の目的,調査用具と身支度,調査値の情報,安全な調査とマナー
・地質図とは? 各種地図,空中写真の入手法
・地図の読み方
   地形図とは何か,真北と磁北の違い,等高線の性質,断面図の書き方
・地形図の使い方
   直線距離の測り方,曲線距離,実距離,面積の求め方
・地形解析
   成長曲線,接峯面図,水系図,など
・クリノメーターに慣れる
   簡単な測量(歩測と地図の作成),節理の測定,ステレオネット,断層の解析法,など

【学習の方法】
・受講のあり方
各回異なるテーマのもとに説明と実習を行うので,授業時間に理解するよう努める.また,野外調査の面白さや注意点などについて,卒業研究や修士研究で野外調査をしている先輩から直接話を聞く機会を設ける予定であるので,積極的に質問をして欲しい.
・予習のあり方
テキストや参考書に目を通しておく.
・復習のあり方
各回作業課題が与えられる.

【成績評価の方法】
・成績評価基準
出席およびレポート約80点,総合的な理解(クリノメータの使い方ほか)約20点という配分で行う.
・方法
それぞれの作業の結果をレポートとして提出してもらう。出席をしてもレポートを提出しないと評価の対象にならない.

【テキスト】
坂 幸恭 著「地質調査と地質図」朝倉書店,1993

【参考書】
三梨 昴・山内靖喜 編著「地学ハンドブックシリーズ・2,地質調査法」地学団体研究会,1987 など.

【科目の位置付け】
野外調査法を習得することにより,野外実習での作業・理解が深まる.また地質学や岩石学関連の授業の理解を助ける.

【その他】
・学生へのメッセージ
自然科学は,野外での産状を科学的・客観的に観察し,理解することが重要です.そのための基礎となる技術の訓練であるので,積極的に学び習得するよう心がけてください.
・履修に当たっての留意点
作業は室内だけでなく,室外で行うこともあるので,服装や靴は動きやすいものを身につけること.
・オフィス・アワー
月曜日16:20ー17:00
・担当教員の専門分野
加々島慎一(地質学・岩石学),中島和夫(資源地質学)

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