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注目の研究工学

スポーツ連成問題の最適解を求めたい!

掲載日:2016.12.05

教授 瀬尾和哉(熱流体力学)

 本学着任後にスポーツを対象とした研究を開始しました。「もの作りに貢献できる研究になるだろうか?」という不安を抱えながら研究をスタートしました。

 当時の疑問は「最適なスポーツスキルとは?」でした。研究成果は、選手やコーチに情報をフィードバックする、に留まっていました。しかし、最近、もの作りに役立つことも出来るようになってきました。例えば、ボールのパネル構造やスキージャンプスーツの開発です。ただし、良いもの作りが出来た、という誇らしさはありませんでした。理由は、提案していなかったからです。我々の任務は、メーカが製作した試作品に対して、実験、シミュレーションを実行し、数種類の試作品の中から優れたものを回答する、でした。受身でした。

 写真は、2015年度に半年の工期、7億円の予算をかけて改修されたクラレ蔵王シャンツェです。この新生ジャンプ台の斜面は、我々が提案した最適形状になっています。今回は、より積極的にもの作りに関わることが出来た、という実感があります。設計の目的は「安い改修費」「安全な着地」「面白いゲームを演出」としました。情緒的な表現も含んだこれらの目的をシミュレーション可能な物理量に変換し、最適化アルゴリズムにかけると、最適解(最適斜面形状&スキル)が得られます。最適解が得られたならば、施主や設計者の洞察力が働きやすいようにデータマイニング(ビッグデータから役に立つ情報を採掘)をします。以上では、飛行力学に加えて、構造力学、動力学、運動生理等の連成問題を解く(様々な学問分野の方程式を連立させて解く)ことになります。学問分野は発散するばかりです。現在、全てに対応しきれていません。少しでも守備範囲を広げ、人々の願いに応えたいと思っています。

斜面形状を提案。2016年1月から運用開始された。照明設備も新設されている。<br>冬季はもちろん、サマージャンプ台としても使用可能になった。の画像
斜面形状を提案。2016年1月から運用開始された。照明設備も新設されている。
冬季はもちろん、サマージャンプ台としても使用可能になった。

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