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大崎教授の海外駐在記「ガジャマダ大学駐在記4(2)」

 

 一日2回の日本語クラスに、このところ3~5人の日本人学生が来てくれるようになりました。これまでに、筑波大2人、立命館大2人、農工大2人、茨城大3人、皆さん半年間の留学だそうで、筑波と立命館は経済学部に、他は農学部に来ています。現在、日本語クラスのインドネシア人登録学生数は87人で、各クラスに20数人が出席しています。9月1日から山大生5人が加わります。盛り上がりが期待されます。

経済学部に留学してきた日本人学生の世話係は、日本語クラス3年目の経済学部のユーディス君です。達者な日本語を話すユーディス君は大富豪の一族だそうです。御両親はガジャマダ大学のバスケット部員だったそうで、自宅にバスケットコートを作り、親族友人でバスケットチームを作り、週末は自宅のコートで試合を楽しんでいるそうです。彼の宗教はイスラム教で、イスラム教徒は一般に犬を忌避しますが、彼の家では、犬を8匹飼っているそうです。日本人の女子学生が熱を出し、ユーディス君が病院に連れて行ってくれました。「お金持ちのための病院、という感じの病院でした」との事後談でした。

日本語クラスで作文教室を開いています。ほぼ皆勤の学生が、社会学部4年のヘリ君で、日本語クラスには今年からの参加です。彼は、言語学者になりたいそうで、既に習得した言語は、英語、スペイン語、中国語、タイ語で、日本語もほぼ習得し終え、最近は韓国語とロシア語の学習を始めたそうです。アメリカの手話と点字もできるそうです。

ヘリ君の書いた作文の中に、「インドネシアは発展途上国です。発展途上国の特徴は貧富の差が激しいことで、金持ちの子供は誰でも大学に行きますが、貧しい家庭の子供は、優秀でも、小学校にも行けません。これがインドネシアの最大の問題です」とありました。

彼の他の作文には、「人生で最も悲しいことは孤独です。私は昨年、母を失い、家族がいなくなりました。しかし、今は、言語学者になるのだ、という夢があり、夢を実現したい、という希望があるので、生きていることに喜びを感じています。私を生んでくれた母に感謝しています」とありました。

今朝は、入国管理事務所にビザの延長に行きました。毎年、ジャカルタ空港で入国時に1か月間の滞在ビザを取り、ジョクジャカルタの入国管理事務所で滞在延長ビザを取っています。昨年度からビザ発給の手続きが電算化され、嫌な予感がしました。

電算化前は、ビザ申請から発給までに2回出かけ、各2~3時間待たされました。電算化初年度の昨年は、3回出かけなければならなくなり、各半日仕事でした。待合室の外国人達は、不便になった、と周囲の人々と話し合っていました。

電算化2年目の今日は、システムダウンしているから申請できないと言われました。ジャカルタに技術者の派遣を要請中で、復旧がいつになるか分かるのは技術者の到着後で、今日中の申請は無理だろう、という話でした。申請書類ぐらいは、システムダウンに関係なく、受け取るシステムがあっても良いと思いますけどね。

  通勤にタクシーを利用しています。今年はカーナビを利用するタクシーが増えました。冷房も良く効いています。しかし、車内に蚊が多く、噴霧式殺虫剤の携行が必需です

独立記念日(8月17日)の画像
独立記念日(8月17日)

農学部本館。創立70年の記念幕の画像
農学部本館。創立70年の記念幕