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大崎教授の海外駐在記「ガジャマダ大学駐在記5(8)」

 8月25日に、ガジャマダ大学農学部講堂で、私達の送別会がありました。主に、日本語クラスの学生が参加してくれました。多くの学生との深い交流を求めて開いた日本語クラスです。5年に亙り、「誰でも、いつでも、何度でも」をモットーに、「出入りは自由、楽しさがすべて」を念頭に、毎年2か月間開きました。毎回、登録した学生は150人ぐらいでした。その懐かしい顔が映像として流されていました。送別会で読まれた、学生の手紙(原文のまま)を2つ紹介して、ガジャマダ大学駐在記の締めとさせていただきます。

バクティ君(情報工学部)の手紙
 暑い日にビールを飲まないと本当に発狂しそうですが、先生の体はどうなっていますか(註:ジョクジャカルタでは、一昨年からビールの入手が困難になり、イスラム教徒の学生達が、私のことを心配してくれています)。さて、今年は先生の最後の授業と聞きました。この手紙は、先生への募る思いの中でも、とりわけ伝えたいことを書こうと思います。
 この三年間、先生と出会ったときから、今まで本当にかけがえのない日々です。初めて先生と出会ったのは二年前の五月でした。そのとき私は日本語のことはまったく分かりませんでしたが、今年になって先生とはじめて会った時に「日本語上手になりましたね」と言われたときには本当に嬉しかったです。たった今、「時は速く感じるね」と思いました。この三年間、先生にはいつも色々と教えてもらったり、先生のおもしろい経験を話してもらったときに、皆はふと笑顔になりました。生活の中で、笑うのは必要ですよね。クラスの中に先生が作ってくれた笑顔は、本当に、忘れられない日々になりました。やっぱり、お金じゃ買えないものは、こんな思い出なんだ。
 先生、この三年間本当にありがとうございました。私の字はきたなくてごめんなさい。私はいつもお世話をかけましてごめんなさい。今の私の日本語はまだまだですが、いつかまた日本で会ったときに、きっと自然に話します。先生と出会って良かったです。これからずっと先生は私の尊敬です。いつもステキな先生でいられますように。

ナスティアさん(経営学部)の手紙
 暑い日の生活は大変ですが、いかがお過ごしでしょうか。さて、今年は最後の授業と聞きました。とても残念です。約5年間日本語を教えて頂いて、本当にお疲れ様でした。日本語の授業はとても面白くて、一回も休みたくなかったです。漢字と文法だけでなく、俳句や日本社会まで勉強しました。俳句と短歌の授業はとても好きでした。ほぼ毎日短歌を作るのが大変でしたが、気付けばくせになりました。貴重な体験でした。この授業に参加して、日本語が少しずつ良くなる気がしました。それだけでなく、この授業で新しい友達と出会って、沢山の日本人と会話するようになりました。全部、先生のおかげだと思っています。
 素敵な機会を作っていただいて、本当にありがとうございました。先生とは会えなくなってしまいますが、御健康をお祈り申し上げます。

送別会で手紙を読むナスティアさん。ギターを弾くのはディザ君。の画像
送別会で手紙を読むナスティアさん。ギターを弾くのはディザ君。

手紙を読むバクティ君。司会はクレスナ君(右)とギラン君(左)の画像
手紙を読むバクティ君。司会はクレスナ君(右)とギラン君(左)