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大崎教授の海外駐在記「ベトナム国家農業大学4(1)」

 1月12日~2月10日の予定でハノイにあるベトナム国家農業大学に駐在しています。駐在はこれが6年目ですが、毎年毎年、ハノイの発展ぶりには驚かされます。ノイバイ国際空港は、暗く小さな空港から、明るく大きな空港に変わりました。空港からベトナム国家農業大学への幹線道路は、未舗装の暗い通りでしたが、明るい立体交差の高速道路になりました。幹線道路を離れて大学に至る枝道は、バスの離合が困難な細い通りで、露店がひしめいていました。しかし、通りは拡張され、両側に広い歩道もでき、店は大きなガラス窓の商店街に変貌しました。ただ、人々は歩くという習慣がほとんどなく、どんな短距離でもバイクを利用するので、歩道はお店のバイク置き場か、お店自体の作業場として利用されており、歩行者には不便な通りです。

 大学構内でも、旧校舎は大幅に改装され、新校舎も幾つか建ちました。山形大学提供日本語クラスを開講する教室も飛躍的に近代化しました。今までの教室は、何年も前の災害被災地に建てられて、現在は使われていない仮設教室、という趣でしたが、今年は、昔通った高校の新校舎並みの雰囲気があります。ただし、毎時間毎時間、教室が変わります。単に教室が変わるだけでなく、校舎自体が変わります。例えば、月曜日の午前はA棟204号室、午後はT棟05号室、火曜日の午前はND棟の401号室、午後はE棟の403号室、のように。校舎はそれぞれ数百メートル離れていて、私は普段はゲストハウスにいるのですが、クラスの時間が迫ると、誰かがバイクで迎えに来ます。

 大学キャンパス内も、以前は、だだっ広い敷地に、荒れた空き地も多く、雑草が伸び放題と言う状態でしたが、新校舎が建ち、グランドが整備されるとともに、花壇や、石畳の遊歩道が増え、キャンパス全体が、広い緑地公園のようになってきました。

 ゲストハウスも内装が一変しました。以前は、灰色の壁中にカビがこびり付き、健康に良くない印象があったのですが、壁は明るいクリーム色に塗り替えられ、コンクリートむき出しの洗面所もタイルが張られ、シャワーも新装されました。玄関前には大きなクリスマスツリーも飾られていました。

 学生達の装いも大きく変わりました。例えば、6年前の女子学生と言えば、10人が10人、ベトナム国家農業大学のロゴの入った、緑の地に、袖に黄色いストライブが縦に走るジャージを着ており、髪は例外なく後部で結わえたポニーテールでした。そして、大きなリュックを背負っていました。しかし、現在は、日本の女子学生とほとんど見分けがつかない、おしゃれな姿で、髪は肩よりも長かったり、ショートカットだったり、パーマをかけている子もいます。そして、カバンもしゃれています。

 5年前の植樹祭の日に、山形大学はカイコウズを寄贈しました。その木が、大学の中心にある蓮池の畔で大きく育っていますが、4年前に、木の前に金属板の記念碑が建ち、山形大学寄贈と書かれていました。それが、今回は、更に石碑が追加されていました。木の名前は「おおさかの木」とあります。なぜおおさかの木か、当時、植木屋からこの木を買った、サテライト管理人のハー君が、そう思い込んで主張したからです。

(1)女子大生の後ろ姿の画像
(1)女子大生の後ろ姿

(2)山大提供カイコウズの新たな石碑の画像
(2)山大提供カイコウズの新たな石碑