山形大学教育企画室

教養教育から「基盤教育」へ

学士課程の基盤となる教育を重点的に実施

学士課程の基盤となる教育を重点的に実施

 山形大学の教養教育は、大学設置基準大綱化以前の硬直的なカリキュラムへの反省から、「学ぶ側の主体的な科目履修」と「教える側の責任ある教育」を基本とした、柔軟で多様性のあるカリキュラムを特徴としてきました。しかし、学士課程修了者に求められる社会的な期待が高まる中、学生の自主性に委ねるのみでは必ずしも所期の目的を達成する科目選択とはならず、科目カテゴリ毎の履修制限や履修指導等により、学生の履修の自由に制限を加える必要がありました。
 また、中央教育審議会答申「学士課程教育の構築に向けて」では、学士課程を通じて、国際的通用性を備えた「学士力」を確実に身につけるため、「学習成果」を重視し、目的や位置づけを明確にした体系的なカリキュラム編成が必要とされています。一方、生涯を通じて学習し続けていくためには、その基礎となる学問的志向性を、学士課程教育で身につける必要もあります。
 これらの課題に応えるため、山形大学では、「学士力」と「人間力」を兼ね備えた質の高い人材を養成するとともに、自らの将来を見据えた能動的な学習を進めるようにするため、教養教育の抜本的見直しを行い、平成22年度入学者から新たに「基盤教育」カリキュラムを導入することとしました。

● 学士課程の基盤となる教育へ

 従来の一般教育科目、外国語科目、情報処理教育科目という科目内容ごとの区分を改め、カリキュラムの構成要素ごとに、目的・目標に応じて導入科目、基幹科目、教養科目、共 通科目、展開科目の区分で科目を構造化しました。教養教育と専門教育という二つの構造軸に基づく従来の考え方を改め、各教育プログラムのカリキュラムポリシーに基づいて行われる学士課程教育として、基盤教育科目と専門教育科目を、その教育目的・位置付けごとに体系性を持って配置します。

● 導入科目「スタートアップ・セミナー」の開設

 少人数指導で大学教育の円滑なスタートアップを図る導入科目では、自立して学ぶ姿勢を身につけます。この科目は、全学的な修学支援体制である「YUサポーティング・システム」のアドバイザーが主に担当し、各自の将来の希望と照らしながら、今後4年間の大学教育をいかに学ぶかの「学習プランニング」を行う機会を設けています。このためのツールとして、「学習ポートフォリオ」を用い、カリキュラム上の位置づけを理解させながら効果的な指導を行っていきます。

● 「人間力」を重視した基幹科目の開設

 「基幹科目」は、山形大学の理念である「自然と人間の共生」を理解し、学士課程教育における学問への問題意識の育成や動機付けを図ることを目的にしています。このため、基幹科目は必修(選択必修)とし、山形大学で学ぶすべての学生が共通に修得する科目と位置付けられています。「共生を考える」と「人間を考える」という二つの領域で「共生」及び「人間」をテーマとして掲げる授業を開講し、その思考を通じて、大学での学問的志向性を育成する科目です。

● 中心部局「基盤教育院」の設置

 学士課程教育における基盤教育の重要性に鑑み、中心的に基盤教育の運営を行う組織として「基盤教育院」を、平成21年10月に設置しました。本学の教養教育は、これまで委員会方式により運営されてきましたが、より責任を明確化するため、専任の組織として「基盤教育院」を新設し、さらなる発展を目指します。

基盤教育カリキュラムの構造
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