山形大学教育企画室

取組の概要

新たな学習支援システムの構築を目指して

新たな学習支援システムの構築を目指して

 山形大学はこれまで、総合大学の利点を活かした幅広い教養とリテラシーを修得する教養教育と、多様な研究実績を背景とした専門教育を明確に区分した上で学士課程教育の二本柱とし、それぞれの立場から教育改革を進めてきました。しかし、教養教育と専門教育の有機的連携が図られてこなかったために学生にとっては、学部段階の教育課程が教養教育と専門教育の二つに区分され、両者の統合は、最終的に自らの責任で行う必要がありました。
 そこで山形大学では、人生を強く豊かに生きていくための人としての総合的な力=「人間力」を身に付けるため、「教養教育を基盤とした体系的な学士課程教育の実施」を基本方針として定めました。社会を構成し運営する自立した人間として、より良く、より力強く生きる力である「人間力」を育成することは、本学の学士課程全体を貫く教育目標です。そうした教育課程を設計するためには、教養教育と専門教育の単位を単に積み上げたり併置したりするのではなく、初年次教育の導入段階から目標達成段階の教育に至るまで、明瞭な目的・目標を持った授業科目を、学習の系統性や順次性に配慮して、学士課程教育の中に配置する必要があります。
 このため、まず教養教育の改革に着手し、平成22年度入学者から、学生が「学士力」の中心となる知識・技能や課題探求能力を確実に修得するよう、その目的と位置づけを明確にした「基盤教育」へ改めることとしました。教養教育から基盤教育への改革により、専門教育との壁がなくなり、学士課程全体を見渡して一体的な目標・位置付けの下での体系化が可能となりました。
 これを機会に、本学では、このような教育課程編成の方針を学生に伝達し、各自が設定する到達目標を実現するためには、どのような科目を選択すべきかを意識しながら学習を進めることができるよう、新たな学習支援システムを構築することとしました。


到達目標を明確にした自己実現学習システムの目的・目標

 中央教育審議会答申「学士課程教育の構築に向けて(平成20年12月)」は、学習者の成果が社会で適切に評価され、大学の教育がそれに耐えるものとなるよう、「学習成果」を重視し、卒業までに修得する能力を具体的に明示することを求めるとともに、開設する科目の種類・内容が多様であっても、教育課程の編成方針等に基づく体系的な履修でなければ、所期の学習成果の達成は実現されないと指摘しています。
 本取組では、学士課程教育全体を、学生が身につけるべき能力という視点から、科目・カテゴリごとの目的・目標を設定し、達成度を明確にした教育プログラムへ再編成します。この科目・カテゴリの目的・目標をWeb上で修学支援のためのYUサポーティングシステムの「学習ポートフォリオ」として学生に示し、将来の希望と教育プログラム上の科目の位置付けを理解し、それを学習の動機付けとした能動的な学習を後押しします。
 本取組では、この目的達成のため、以下の事業を実施します。

到達目標を明確にした自己実現学習システムの目的・目標

 これらの事業を通じて、第一に、本学が学生に修得させようとする能力や知識、学問的志向性を確実に身につけさせる教育システムを構築すること。第二に、それに基づき、学生が自己の目的を実現させるため、主体的な学習を行うことを可能にすることの二点の実現を図ります。この二つの実現により、山形大学の教育システムは、学生の要望のみならず社会的要請にも応え得るものとなり、新しい時代の高等教育機関として社会的責任を果たすものとなるでしょう。

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