わたしたちは,色や形と何かしらかかわりをもって暮らしている。例えば,何気な花を飾ったり,つくることを楽しんだりする。また,美しいものに心を動かされ,そを描いて残そうとしたり,誰かに伝えたりする。そうした中で,自分の心情を表現しり他者の気持ちや考えを感じ取ったりする。つまり,つくり,味わうことを通して,自分や相手の心情を感じたり,人やものとのつながりを感じたりしていくことになる。そこで,子どもが図画工作科を通して自らのストーリーを展開させていくというこは,つくり,味わうことを通して,自分を見つめ,相手を感じながら,ものの見方や感じ方を広げ,更新していくことと考える。そこで,本校の図画工作科では目指す子どの姿を次のように考えている。
| つくり,味わいながら,自らの生活を彩りあるものにしていく子ども |
2 図画工作科を通して豊かな自己形成に向かっていることを実感するとは
子どもが自らの生活を彩りあるものにしていくためには,次のようなことに対して豊かになってきている自己を実感することが必要であると考える。
(1) 色や形で豊かに感じたり考えたりすること
色や形で豊かに感じたり考えたりするということとは,自然や構造物,美術作品,友達の作品,造形的な行為そのものなどの対象から感動を得たり,自分なりの考えもったりすることである。それは,対象から見えるものを受け取り,自分の頭の中に見えるもの(これまでに蓄積してきた見方,考え方)を組み立て直すことである。そうした中で,事物事象への自分の見方,考え方を広げたり深めたりしていくことになると考える。
(2) 色や形で自己を豊かに表現すること
色や形で自己を豊かに表現することとは,自分が感じ,考えたことを色や形,材料という要素で視覚化していくことである。そこでは,自分と作品,対象などと向き合いながら,自分なりの方向付けや調整などの意志決定が行われる。そうした中で様々な関係性の中で成り立っている自分を見つめ,知ることになり,自分らしさを確かたり思いがけない自分を発見したりしていくことになると考える。
(3) 色や形で他者とより深くかかわり合うこと
色や形で他者とより深くかかわり合うこととは,互いの心情を感じ取ったり理解し合ったりし,よりよいかかわりをつくっていくことである。子どもたちは,表現の中にこめられた思いを少しでも感じ取ろうと探りはじめる。それらの色や形にこめらた意味を感じ取ったとき,驚いたり感動したりする。そのようにして心が動かされとき,それぞれのよさの気づきや認め合いをもたらす。それは,自分のよさを他者が感じていることを実感することになり,肯定的なものの見方やかかわり方につながる。たとえ直接に出会うことのない人々であっても,その人の思いや願いを感じたり,そうしたかかわりの中でつくりあげられる自分や他者の価値を感じたりしていくことなる。