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校長室だより

平成29年度 全校朝会 命について

平成30年1月11日 校長 佐藤昌彦

あけまして おめでとうございます。
 今年も よろしくお願いいたします。

さて、新たな年の始まりです。 平成30年最初の朝会ですので、一番大切な 『命』 について、一緒に考えてみましょう。
『命』について 3つのお話をします。
みなさんは、この話を聞いて どんなふうに考えを広げ・深めてくれるでしょうか。

一つ目は、「自分の命を生きる厳しさ 命を預かる厳しさ」です。
さて、昨日、弘晶先生の放送でウコッケイの「スカイ・ふわり・ふく」が、テンという動物に襲われて、死んでしまったことは皆さんも知っていますね。「大事に育ててきたウコッケイを襲うなんて、テンを許せない。ひどいやつだ。」と素直に思った人もたくさんいますよね。先生もそう思いました。
 でも、テンは、食べ物のない厳しい冬を生き抜くのに必死だったのではないでしょうか。自分の命の火を消さないために頑張って生きたのだと思います。
生きるって厳しいんだなぁと 思いました。
 もう一方で、ウコッケイたちも一生懸命生き、卵を産んで、次の世代に命を引き継いでいこうと頑張っていました。そのウコッケイたちが、自分の命を最後まで生きられなかったことはとても残念なことです。
 このことから私は、ウコッケイの命を預かる者として、もっとしっかり守ってあげなければいけなかったんだなぁと、責任の重さ・命を預かる厳しさを感じました。

二つ目の話は 「一人に一つだけの命」です。
 ゲームなどでは、ライフとかハートマーク♥で、5回は倒れても復活できる、なんてルールはよくありますね。でも、本当の命は、一人に一つずつ 復活はできません。
 学校は、失敗・間違い大歓迎の場所です。「失敗から学ぶ」「失敗は成功のもと」等とよくいいますが、失敗を恐れていては 新しい挑戦はできないし、どうすれば失敗しなくなるのかを学ぶこともできません。ですから、失敗は大切なものだと思っています。
でも、絶対にしてはいけない失敗があります。それは、命を失うような失敗です。冬には、冬だからこその危険がたくさんあります。
 例えば、道路が滑る日は、道の端っこを歩いていても 車が滑って突っ込んでくるかもしれませんし、自分が滑って転んで 車道側に出て行ってしまうかもしれません。ですから、信号を待つ時は、ガードレールの影に隠れて待つとか、車道側は歩かないなど 命を守る作戦が必要です。

この他にも、池やプール、川が凍っていると、どのくらい凍っているのか確かめたいとか、氷の上を歩いてみたい、なんて考える人はいませんか。いつもは 歩けない水の上を歩けるなんて、楽しそうな気がします。でも、もし、氷が割れて冷たい水の中に落ちたら・・・二度と這い上がることはできないかもしれません。
 命を守るには、『もしかしたら、こんなことが起きるかもしれない』と、危険を予測する想像力が、とても大切になります。
 もし、死んでしまったら、「もう二度と、氷の上を歩いたりしません。 ごめんなさい。」なんて反省しても、謝っても、「じゃあ 今回だけは許してあげよう。」なんて許してもらうことはできないのです。
「もう一度だけ、お母さんと話をしたい。もう一度、家族に会いたい。」と願っても、 その願いは、叶わなくなるということなのです。一人に一つだけの自分の命、本気で守ってくださいね。

三つ目 「友達の命も自分の命と同じ大事なもの」 です。
 みなさんは 「いじめ」という言葉を聞いたことありますよね。
 相手の人が 悲しくなったり、つらくなったり、怪我をしたり、するようなことをするのが「いじめ」です。
 みなさんの教室では、「いじめ」について、どんなことを考えたことがあるでしょう。
「いじめ」は、 友達の命を大切にしないことにつながります。
いじめられて自殺してしまった・・・ これは、絶対にあってはならないことです。
では、命を守るためには、いじめられないようにおとなしく、じっとしていればいいのでしょうか。「いじめられるから、言いたいことが言えない・したいことができない・自分の気持ちが伝えられない」・・・ こういうのって「自分らしく生きている」「大事な命が輝いている」って言えるのでしょうか。
 きっと、いじめている人も自分らしく生きてはいないと思うのです。自分の命を輝かせていないと思うのです。自分の命を生きると言うことは、自分らしく 自分がすてきだな いいなぁと 思える生き方をして、自分の命も周りの人の命も、輝かせるということなのだと 思います。

平成30年は、みなさんが、「自分の命」「友達の命」をきらきらと輝かせられる年にしていきましょう。一緒に 頑張っていきましょう。