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校長室だより

平成29年度 修了式 校長あいさつ

平成30年3月17日 校長 佐藤昌彦

今、みなさんに 修了証書を お渡ししました。その証書には それぞれの学年が大切にしてきたことが書かれています。

ななかまど学年 「なかまパワー」でたくさんのことに挑戦してきたこと  なつめ学年 「できることをふやす」「みんながうれしい生活をつくる」ことをめざしてきたこと  ゆずりは学年 「進んで、仲間・チャレンジ」の3つを大切に頑張ってきたこと  ゆきやなぎ学年 「仲間の一生懸命を支え合って」きたこと  つつじ学年 「動いて 考えて また 動く」そして「やさしく やさしく 強く」をめざしてきたこと

オリーブのみなさんは、明日卒業証書をお渡しするので修了証書はありませんが
 「自由・感謝・誇り」を合言葉に、学校のリーダーとして活躍してくれました。

それぞれの 学年が今年一年間 大切にしてきたことです。
 みなさんが、この目標にむかって しっかりと取り組んできた その証が その証書になります。

ここで、先生も この一年を 振り返ってみようと思います。
 昨年の4月、附属小学校にきてから、一年間続けたのは、校門での挨拶です。出張があったり、病気があったりして、お休みしてしまった日もありましたがそれ以外の日は、毎日、校門に立ちました。
 この朝の挨拶の時間に、先生は ものすごくたくさんのことを学びました。

全部は お話しできませんが 少し紹介させてください。
先生は、1年生とは ハイタッチ
それ以上の学年の人とは、視線を合わせる ことを 目標に挨拶しました。

入学したばかりの1年生は、まだなれていないし 自力で登校してくるのは大変だし、心細いだろうなぁと思ったからです。
だから、校門で ハイタッチして よく頑張って登校してきたね!
今日も1日頑張っていこう!と、応援の気持ちでハイタッチしていました。
確かに 初めは、みんな緊張した顔で登校してきました。
「おはようございます」の声も小さくて ちょこんとタッチしていく1年生も少なくありませんでした。

ところが、夏になり 暑くなってきた頃には、タッチではなく パンチになり、元気いっぱい もう 先生のパワー注入なんて必要ない人も たくさん出てきました。
中には タッチの手を出すと 逃げていく人まで・・・
どんどん たくましくなって どんどん育っていったんですよね。

でも、3月の最後まで、ずっとタッチしてくれたお友だちもいました。
この人たちは、たくましくならなかったのかって?
そんなことは ありません。この人たちは、初めの頃とは逆に、先生にパワーを分けてくれた人たちなんです。特別なお話をするわけでは ありません。今日も 頑張っていこう! それだけの会話です。
でも、その時に ニコッとしてくれる人、どんなに寒い日でも 手袋をとってタッチしてくれた人  その優しさと温かさに、先生は、ものすごくパワーをもらいました。先生も頑張らなくちゃな!と元気が出ました。

パワーを分けてくれたのは、当然 1年生だけでは ありません。
1年生じゃなくても 元気にグータッチをしてくれる友達
「おはようございます」というときに 気持ちが あったかくなるような笑顔を見せてくる友達 こういう人は 中学生の中にもいました。

こんな形で元気を分けてくれた人もいます。
ほんの少しずつ 積極的になってくれた友達です。 初めは 知らんぷり、 少したったら ちょっとお辞儀をしてくれて、次は 声は出さないけど 口を 「おはよう」って 動かしてくれて・・・今では、しっかり声が聞こえるようになりました。
だんだん 心が通じていくみたいで うれしかったです。
それから
先生が 声をかけるより先に 「おはよう」を 言ってくれる人
ちょっと うっ・・・先を越された と思いますが すごくうれしいんです。

言われたから 返してくれるのではなく 自分から言ってくれる その気持ちがうれしかったです。

先生が片方を見て「おはよう」と言っていると、反対側から来た人が おはようを言うために待っていてくれる。待ってでも「おはよう」って言ってくれた その人の気持ちが、それはうれしくて、そんな日は、1日いい気分になります。
こんなふうに 朝の出逢いの中で いろんな元気をもらいました。

当然 附小には、こんなにたくさんの人がいますから、あいさつの得意な人ばかりではありません。中には、先生が後ろを向いている間に、すっと通り抜けていく人や、傘で顔を隠して見えなかったふりをする人、聞こえていても 全く反応しない人、いろんな人がいます。
 でも、こういう人たちは、悪い人だとか 駄目な人だとは 思っていません。挨拶しないのには、しない理由があるんだと思うんです。
それは恥ずかしいから めんどくさいから かっこわるいと思っているから もしかしたら、先生のことが嫌いだからかもしれませんし 学校に来る途中で嫌なことがあったからかもしれません。
きっと 何か理由があるんだと思うんです。
それなのに、もし 挨拶しなさい!って 命令されたら どうですか? あいさつが よけい嫌いになっちゃいませんか。

でも 先生は、みんなにも挨拶のよさを感じてほしいと思っています。
だから、挨拶が嫌い・・・苦手・・・っていう人は、一度自分の心と、ちゃんと話し合ってみてほしいんです。
「なんで 挨拶 嫌なの?」って そして、話し合った結果、本当に 「ぼくは、挨拶しない自分が 好きだ」って 思えるか 自分をしっかりと見つめてみてください。

先生は 附属小学校に来る前よりも たくさんの人と「おはよう」と言うようになった 自分が 好きです。
おはようって 言ってくれる人にも、言ってくれない人にも、笑顔で「おはよう」っていう 自分が大好きです。
これが、附属小学校に来て増えた 先生の大好きな自分です。

みなさんにも、この前の全校朝会で、今年増えた自分の大好きを振り返ってもらいました。それぞれに、いろんないいところが、見つかったみたいでしたね。

来年も、いいところが、もっと もっと増やせるように、一緒に頑張っていきましょう。