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校長室だより

平成30年度
第68回 開校記念式 校長挨拶

平成30年5月18日 校長 佐藤昌彦

千歳山の緑も日に日に濃くなり、春から夏へと季節がゆっくりと進んでいくのを感じます。 今日は、附属小学校のお誕生日です。

ここに、PTA会長の佐藤 元様、そして、同窓会会長の中村 喜兵衛様をはじめとするご来賓の皆様のご臨席のもと、開校記念式を行えますことは、大きな喜びです。ありがとうございます。

附属小学校には、二つの誕生日があります。附属小学校の基となる学校が、最初に生まれた日、「創立記念日」が一つ目の誕生日で、今年で140歳になります。140歳という節目のお祝いとして、校門からバス停までの外側の壁に、くまさんうさぎさんきつねさんたちを書いてくださった、土田義晴先生から、新しく絵を描いていただきます。新しい絵には、みなさんのリクエストを受けて、制服を着ている姿やみのり班での活動の様子、歌が大好きなみんなの様子などが描かれているそうです。楽しみですね。

さて、もう一つの誕生日は、山形大学ができて、山形大学の附属小学校となった日、今日がその二つ目の誕生日ということになります。山形大学の附属小学校になってから68回目の誕生日ということになります。

さて、68歳というとみなさんのおじいちゃん・おばあちゃんぐらいですか?附属小学校ができた68年前はどんな時代だったのか振り返ってみましょう。それは、昭和25年 1950年のことです。
 まだ、日本では、普通の家に自動車はなく、ほんの少しバスが走っていましたが、交通手段は鉄道・汽車(トーマスみたいな蒸気機関車)が中心だったようです。それに、まだ殆どの家庭には電話もテレビも冷蔵庫・洗濯機もありませんでした。
 さて、68年後の今、みんなの家には、自動車も電話もテレビも一台だけでなく、2台3台とあるのではないでしょうか。冷蔵庫・洗濯機もありますよね。その頃には考えられなかった電子レンジやパソコンなども当たり前にありますよね。68年前の人が見たら、夢の世界に見えるのではないでしょうか。

では、これから68年立ったら、どんな未来が待っているのでしょうか。
一家に何台かロボットがいて、お家の仕事は、ロボットがしてくれているかもしれません。どのお家にも家族用のヘリコプターがあって、みんな空を飛んでお出かけしているかもしれません。もしかしたら、もっと進んで、どこでもドアがあって、ドアを開けるだけでどこにでも行けるかもしれませんね。

さて、どんどん便利になった未来の世の中では、人間は何にもしなくてもいいかもしれません。仕事はロボットがしてくれる。お出かけもドアをあければ 一歩でOK。人間の役割は、何にもしないで、ゆっくりしているだけ・・・ 楽しく遊ぶだけ、そんな時代が来たら幸せなのでしょうか?

本気で 全力で 頑張るとか。真剣に挑戦するとか。
そういうことが無くなってしまうと、この世の中から 目標とか挑戦とか、やりがいとかが、消えてしまうかもしれません。そうなったら…寂しいですよね。

さて、附属小学校の開校記念日の行事は、チャレンジ記録会です。
一人ひとりが 目標を持って真剣に 精一杯 挑戦して。
喜んだり 悔しがったりする。とっても大切なチャレンジをします。
どんなに便利になっても 自分の力で挑戦する気持ちよさや、やり遂げる喜びがどんなにステキなものか、今日の記録会を通して、みんなの胸にしっかり刻んでください。 みなさんの頑張りを 楽しみにしています。

平成30年度
第68回 開校記念式 児童代表挨拶

 

今日は、山形大学附属小学校の第六十八回開校記念式です。この六十八回目のお誕生日を、ご来賓のみなさまや先生方、全校の仲間と一緒にお祝いすることができて、とてもうれしいです。
 お祝いの気持ちをこめて、学校の大好きなところとうれしいなと思ったことを紹介します。
 大好きなところは、みのり班です。みのり班は、学校の中の兄弟です。四月二十七日の「一年生を迎える集会」で、とちのき学年を迎え、今年のみのり班が結成されました。私の班は七人班です。一年生が二人います。一年生のひなたさんは、いつのまにか私のうでにぎゅうっとしがみついていて、とてもかわいらしいです。もう一人のそうた君は、ふわっとした雰囲気で、ゲームやじゃんけんをするとにこにこになって、班のみんなをなごませてくれます。班のメンバーが集まったばかりのころは静かだったけれど、みんながそろってじゃんけんをしたら、声を出して笑って、一気に明るくなりました。みのり班清掃、みのり遠足、みのりスポーツフェスティバルなどで、もっともっと笑顔でつながって仲良くなるのが楽しみです。
 うれしかったことは、バス停で、あるおじいさんにほめていただいたことです。五年生のとき、山校ビルでバスを待っていると、八十歳くらいのおじいさんから声をかけられました。おじいさんは、にこにこしていたので、「何かいいことがあったのかな」と思いましたが、実はちょっと違いました。そのおじいさんは、私に、やさしい声でそっと、「附属小の子なの。静かにしていて偉いね。」と言いました。おじいさんは、私が着ていた制服を見て、附属小の子どもだと分かったようです。私は、お礼を言ってバスに乗りました。バスの中で、おじいさんの言葉を何度も思い出して、心がぽかぽかあたたかくなりました。なぜなら、私だけがほめられたのではなく、学校も一緒にほめていただいた感じがしたからです。大好きな私たちの学校を、こうやって見守っていてくださることに「ありがとうございます」と言いたいです。

今年は、学校にとって創立百四十周年の記念の年でもあります。大テーマは「友情の花満開~心つながる附属小~」。これまでにたくさんの先輩方が築き上げてくださった伝統を受け継ぎ、まわりで見守り支えてくださる方々に感謝しながら、私たちの附属小学校をつくっていきたいです。そして、心の中に咲く「友情の花」を満開にさせます。