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校長室だより

平成30年度 前期終業式

平成30年10月5日 校長 佐藤昌彦

おはようございます。

平成30年度の前期終了の日、1年の半分が終わる大きな節目の日です。
 4月7日の始業式から105日目の登校日、1年生は入学式から数えて104日目ということになります。因みに、6年生は、自分の入学式から数えて・・・ 1128日目です。

さて、終業式という節目の日は、皆さん一人ひとりが、この半年間を振り返り、自分を見つめ直してみる日です。
 前期には、「1年生を迎える集会」「開校記念日の短距離走」「花や野菜の栽培」「なかよし登山」「水泳」「社会科見学」「自然の家での宿泊学習」「みのり遠足」「特別支援学校との交流」「しごと活動」「スポーツフェスティバル」「弦楽部、合唱部の活動」そして、毎日の授業・給食・休み時間に掃除。
 自分を磨き すてきにしていくチャンスが たくさんありました。
 さて、みなさんの自分磨きは どうだったでしょうか。
 なりたい自分に近づくことができたでしょうか。
 先日の代表集会では、「あいさつ」が話題に取り上げられ話し合われていました。
 「慣れない低学年の子のために 高学年がお手本になるべきだ。」
 「いや低学年の方が元気にできている。高学年の方ができていないように感じる。」
 「会釈でもいいから、自分から進んですることが大切。」
 みんな真剣に考えていました。

これから 附属小学校のあいさつが、どのようにレベルアップしていくのか、とても楽しみです。
 挨拶については、一人ひとりの姿に大きな違いがあります。
 「もうすでに、自分から元気に笑顔で挨拶できている人」
 「挨拶されると返せる人」
 「おはようは言えないけど会釈はできる人」
 「全く反応できない人」
 それぞれです。それは、挨拶に対する考え方や感じていることが違っているからなんだと思います。
 今、あいさつについてどう感じているのか、きいてみますね。
 「あいさつはした方が いいと思っている人」
 「あいさつされて 気持ちがいいと 思ったことがある人」
 「あいさつをして 気持ちがいいと 思ったことがある人」
 「あいさつしたら 仲良しになれたという経験がある人」
 どうでしたか、いろいろだったでしょ。
 一度も手が上がらなかった人は、まずは家族や仲良しの友達に「おはよう」って言ってみましょう。そこから初めてみましょう。何か行動を起こしてみないと、新しい気づきが生まれないものね。
 先生の好きな言葉に
 「はきもの(くつやズック)をそろえると 心もそろう
 心がそろうと はきものもそろう」という詩があります。
 自分の行動と心はつながっていて、心が どたばた慌てていたり、怒りや心配事で乱れていたりすると、ぬいだくつも乱れる。でも、ここで、ちょっと立ち止まり、静かにくつをそろえてみると、乱れた心も静かになりそろってくる。そういうことなんですね。
 さあ、「心をそろえてみましょう」「心を整えましょう」と言われても、難しいよね。でも、くつをそろえる・整えることは、みんなできるでしょ。
 心と行動がつながっているのなら、まず、行動を変えて行くことで、
 こころを整えていく、磨いていくのが、いいのではないでしょうか。
 あいさつも その一つです。
 あいさつをすれば、心が温かくなる。 温かい心になればあいさつができる。あいさつと心もつながっていそうですよ。
 どうですか? 自分の心を磨くために挨拶してみましょうよ。

それでも、「あいさつするなんて かっこわるい」「はずかしい」と思っている人、まわりを見てみましょう。
 挨拶は、世界中にあります。日本だけ、山形だけ、附属小にだけ、あいさつがあるわけじゃありません。もし、挨拶がかっこわるくて無駄なものだったら、どうして大昔から、世界中に、挨拶があるのでしょう。世界中で挨拶は、人と人をつなぐ大事な言葉、大切な心だと思われているからではないでしょうか。

この前期修了 後期の始まりという 節目に、きっとみんなは、どんな自分になりたいのか、真剣に考えてくれると思います。
 後期も自分を磨くチャンスが、たくさん待っているはずです。
 こんな人になりたいなあという「なりたい自分」をもう一度確かめて、目標にむかって、みんなでがんばっていきましょう。

それでは、後期の始業式で、全員元気に顔を合わせましょう。
 お話を終わります。

前期のくらしを見つめて

 

「クラスの友達と気持ちよい合唱をつくる。」
 この半年間をふり返り、はじめに思い浮かんだ私のがんばりは、このことです。
 もともと私の学級には、歌が大好きな友達がたくさんいます。ですから、大きな声で元気に歌うことは得意です。そんな私たちが四年生になって目指したことは、今まで以上によりよい歌声を響かせること。そのために、歌詞の意味を見つめることを大事にしました。
 みなさん、「六月の歌」を覚えていますか。そう、「地球星歌」です。この曲には、次のような歌詞がありました。
 「誰の心にも大切な場所がある。さあ、その気持ちを無限に広げてこの星を全部ふるさとと言おう。」
 私にとって「ふるさと」とは、私の生まれた場所とか、私の育った場所、つまり、山形という考えしかありませんでしたが、この歌詞と、「あなたの笑顔のために」という歌詞が三回も登場することとを結び付けると、この曲の、心の広さ、そして、やさしさを感じました。歌詞の意味を見つめること、この取り組みを続けることで、他の歌でも広がりが出て、やわらかな歌声を響かせることができるようになったと感じています。そして、歌が今まで以上に好きになりました。歌を歌うことで、友だちと心が通じ合うようになり、その結果、くらしの中でも、やさしいかかわりが増えてきたように感じています。
 私は、タイム「最上川の学習」にも力を注ぎました。夏休み前には、米沢にある直江石堤を見学しました。今から四百年もの昔、米沢の町は、最上川が氾濫し、繰り返し洪水に見舞われました。直江兼続は、石で堤防をつくり、暴れ川と呼ばれた最上川をしずめ、米沢の町を洪水から守ろうと取り組みました。この夏、戸沢村では、最上川が氾濫し、田畑が泥に覆われ、大きな被害が出たことをニュースで知りました。先日、その戸沢村に学年全員で行きましたが、ごみが木の枝にひっかかっていたり、大きな木がなぎ倒されていたりと、その時の被害のつめあとは、いまだに残っていました。最上川は私たちの生活に欠かせない大切な川ですが、恐ろしい顔をもっている。このことは、今も昔も変わらないんだと感じました。
 みのりSFの全員リレーでは、SF当日まで、他の組に大差をつけられ、ダントツ最下位という結果が続きました。すると、「足の遅い人がいるから悪いんだ。」「もうやる気が出ない。」などと、人のせいにする友達が現れました。気持ちのよくない雰囲気に包まれ、クラスが分裂しそうになったのです。しかし、そうした中でも、これからどうするかということをみんなで粘り強く話し合ったことで、「足が遅いのではなく、バトンパスが遅いんだ。」「声を出してバトンパスをすることでタイムを縮めよう。」という前向きな言葉が出されるようになりました。そうして、この危機を乗り越えることができたのです。
 SF当日。私たちのリレーの結果は最下位。それまでと変わらない結果でした。しかし、この結果に不満を言う人はだれ一人いませんでした。クラス全員で全力を出し、それをお互いが認め合う心地よさを感じたからなのでしょう。
 学級目標は、「みんながかしこくのびていくくらしをつくるゆずりは二組」です。後期も、一つ一つの取り組みの意味を考え、クラスの友達を大事にし、学級目標に近づきます。