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校長室だより

心がつながる瞬間 ―「6年生を送る集会」での姿から―

令和5年2月24日 校長 林 敏幸

グラウンドの雪も解け、日に日に春が近づいてきています。今日は、3・4校時に「6年生を送る集会」が行われました。第一部は、みのり班教室ごとの交流。5年生が企画・運営を担当し、Webルーレットを使った「思い出ビンゴ」で盛り上がりました。ルーレットの番号ごとに「みのり遠足の思い出」「6年生のいいところ」というお題が設けられ、ビンゴゲームを楽しみながら1年間の活動を振り返りました。
「みのり班の顔合わせのときは、みんな緊張していて静かだったよね。」
「うん。でも、今はいっぱい話せるようになったね。」
笑顔で思い出を語り合う微笑ましい様子が各教室に溢れていました。  

全員が体育館に移動しての第二部は、6年生が下級生に感謝の気持ちを伝える「ななかまどフェスティバル FINAL」。体育館に全校生が集まったのは、今年度初であることはもちろん、令和2年に行われたこの集会以来のことでした。このような光景は、コロナ禍以前はごく普通でしたが、全校生が同じ空間で、同じ雰囲気を共有できる喜びをひしひしと感じました。制服に身を包み凛とした姿でステージに立つ6年生、その様子をにこやかな表情で見つめる下級生。Zoomでの間接的な関わりとは明らかに異なる「心のつながり」を感じた瞬間でした。
 また、6年生が感謝の気持ちを込めて歌った『今もあざやかに』。これは、例年、卒業証書授与式で卒業生が歌う本校のオリジナル合唱組曲の一曲です。コロナ禍の影響で式での合唱を3年間控えてきましたが、「この集会でこの曲を歌いたい。」という6年生の思いもあって、しばらくぶりに力強い歌声が体育館に響き渡りました。6年生の堂々とした姿、班長に向けて遠くから手を振る下級生。言葉では伝えきれない温かさが会場を包み込みました。

集会の最後では、企画・運営した5年生を代表し、柴田美玲さんが次のような言葉を述べました。

6年生のみなさん、今回の6年生を送る集会、いかがでしたか。(中略)この会の準備から運営を通して一番感じたことは、こんなにも感謝を伝えることは難しいことなのだなと実感しました。日ごろから感謝の気持ちがあったとしても、伝えることができません。だから、6年生を送る集会があってよかったなと思いました。
 私は、何のために6年生を送る集会があるのかなと思い、考えてみました。私は、6年生を送るためのプレゼントを渡して、喜んでもらうだけが目的ではないと思いました。私は、今まで支えてもらったということの感謝を伝えて、「これから上がる学年へのステップを頑張ってね。」という言葉や「それぞれ頑張ろう。」と応援をしていくためでもあるのではないかなと思いました。だから、在校生も6年生もとても大事な時間なので、大切にしていきたいなと思いました。(後略)

 

美玲さんの言葉にあるように、子どもたちは、一年間の締めくくりと新しい学年の準備に向け、着実に歩みを進めています。
 今年度も残りわずかです。みのり班の大テーマにある「笑顔を咲かせ心をつなげる」という場面が、さらに増えていくことを期待しています。

心がつながる瞬間