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校長室だより

校歌に込められた願い

12月全校朝会 校長講話 平成26年12月4日 校長 日伸哉

おはようございます。演台には、可憐なサザンカの花が飾られています。この厳しい寒さの中でもしっかりと花を咲かせています。「いのち」の強さを感じます。

暦は、もう12月です。外は雪。色とりどりだった千歳山も、一面、白くなりました。ここ数日のみぞれ降る中での通学、よく頑張っています。横なぐりの強い風で傘が折れたり、ズックがじゅくじゅく、コートがびしゃびしゃにぬれたり、大変だったことでしょう。負けずにしっかりと頑張っているその姿に胸が熱くなります。これからも事故やけがに注意して登下校していきましょうね。寒さに打ち勝ちながら、春に向かって、しっかり学習を続けていきましょう。

今日は、「校歌に込められた願い」というテーマでお話をします。どこの学校にも「校歌」があります。「校歌」のない学校を探してみましたが、見当たりませんでした。新しく創られた学校でも、必ず「校歌」がありました。どこの学校の「校歌」にも、こうなってほしいという強い願いが込められています。ですから、それを口ずさむと、自然と勇気や希望が湧いてきます。

山形大学附属小学校 校歌

朝だ 朝だよ 輝く朝だ
太陽の子われら 希望に燃えて
すくすくのびる ラララ ララララ
われら ひかりの山形附属

山だ 山だよ 蔵王の山だ
北国の子われら あらしに負けず
たゆまず学ぶ ラララ ララララ
われら ちからの山形附属

花だ 花だよ さくらの花だ
日本の子われら 足なみそろえ
未来をひらく ラララ ララララ
われら ほまれの山形附属

今、私たちが歌っている附属小学校の「校歌」は、昭和29年に創られました。今から60年も前のことです。その時から、ずっと歌い継がれてきたのです。5月20日の開校記念日の時に「伝統」というお話をしましたが、まさに、「伝統の歌」と言うことになります。6年生は、6年間、心を込めて歌い続けてきましたし、1年生ゆきやなぎ学年のみなさんは、4月からしっかり覚えて元気な声でがんばっていますよね。それが、「伝統」なんですね。

ところで、作詞作曲は誰か知っていますか。
 作詞は、詩人の神保光太郎(じんぼ こうたろう)さん、作曲は佐治恒夫(さじ つねお)さんという方です。お二人とも山形にゆかりのある方で、佐治恒夫さんは、附属小学校出身の作曲家です。当時、「校歌」の制定にあたり中心になってがんばってくださったPTAの文化部長、中村三郎さんは、このように言っています。
 「歌のことばといい、ふしといい、本当に附属小学校らしい、品格のある明朗で豊かな校歌である。校歌は愛唱されなければならない。楽しいときも、悲しいときも、声高らかに校歌を歌いたいものである。そして、光の、力の、ほまれ(名誉、ほめられること、さすがと思われる)の附属小学校をさらに一段と昂揚していきたい。」と。
 校長先生も、まったく同じ思いです。

では、「校歌に込められた願い」について、整理してみましょう。

1番では、希望に燃えて すくすくのびる「太陽の子」を目指します。

2番では、あらしに負けず たゆまず学ぶ「北国の子」を目指します。

3番では、足なみそろえ 未来をひらく「日本の子」を目指します。

特に、3番の「日本の子」に関わってですが、「未来をひらく」には、高い価値をめざさなければなりません。よりよい感じ方、よりよい考え方、よりよい行い方をめざしていかなければなりません。たとえば、先日、6年生の修学旅行がありました。その中で、一流ホテルでの食事で、テーブルマナーを学びました。
 ただ食べればよいというものではありません。よりよい食事の仕方があるのです。高い価値をめざすというのは、そういうことです。品のある食べ方、品のあるお話の仕方をめざすのです。もっと言えば、美しい文字の書き方だって、鉛筆の持ち方だって、ほうきやぞうきんの使い方だって、あいさつの仕方だって、お話の聴き方だって、拍手の仕方だって、ノートの取り方だって、よりよい型があるのです。今よりも、少しでもいいから、よりよいものをめざしていく。そういうことが大切なんです。
 しかも「足なみそろえ 未来をひらく」ですから、力を合わせて、みんなで、高い価値をめざさなければなりません。これは、並大抵のことではありません。でも、みなさんの先輩方(お兄さん、お姉さん方)が頑張ってきたことです。できないわけはありません。しっかり受け継いでほしいと願います。

各学年で、今、一生懸命に頑張っていることがいくつかありますね。また、全校で取り組んでいる三つの誓いもあります。声をかけ合って高い価値(よりよいもの)をめざしてゆきましょう。