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校長室だより

平成27年度 教育課程説明会
校長あいさつと学校概要説明

平成27年6月27日 校長 日伸哉

本日は、お忙しい中、学習参観並びに教育課程説明会に足をお運び頂きまして、ありがとうございます。519名の子どもたちは、毎日、「さわやかで元気なあいさつ」から始まり、先生方と共に充実した、密度の濃い学校生活を送っております。これも保護者の皆様方のご協力とご理解に支えられてのことであり、感謝申し上げます。

私からは、昨日配付いたしました学校要覧に基づき、学校経営について触れたいと思います。お手元の2015年版学校要覧をご覧ください。
 表紙の写真はいかがですか。数千枚の中から、荒垣教務副主任が厳選したものです。また、附属小のホームページにも、子どもたちの活動の写真がたくさん載っています。 PTA総会時のお約束通り動画もアップしておりますので、ご覧いただきたいと存じます。裏面には、学年の木が載っております。1年生は「ゆずりは」学年になり、花言葉は「新生」です。末永く、どうぞ、よろしくお願いいたします。

では、中をお開き頂き、平成27年度学校経営全体計画をご覧ください。
 学校教育目標は、PTA総会でも申し上げましたように「太陽の子」「北国の子」「日本の子」を目指します。同時に、山形市民として、地区や地域を大切にできる人、ふるさと山形を大切にできる人に育ってほしいと思っております。 一つの活動として「山形市民の歌」を口ずさめるよう、朝の歌などで取り上げ、一緒に歌っております。
 また、経営の重点キーワードは、「一期一会」です。「個の思考が常に大切にされる場」と「附小四つ誓い」に力を入れて参ります。相田(あいだ)みつをさんの詩の一節に「育てたように子は育つ」というフレーズがあります。ドキッとする言葉です。 一つ例に取れば、「あいさつができる子」は、「あいさつができるように」育てられたんですね。力があるのに育てられなかった子は、とてもかわいそうです。「あいさつ」は社会に出て働くときの基礎基本です。そんな思いも込めて、毎朝、校門前で、アイコンタクトをとりながら、あいさつを交わしています。今後も続けて参りたいと思います。

次に、下の段にある「週日課表」をご覧ください。今年度は、給食時間の後に昼休み時間を設けました。たくさん遊んでほしいという願いはもちろんのこと、午前中に集中4コマの学習を設定しましたので、ほっと一息という主旨もございます。
 詳しい活動内容は、後で、担当よりお聞きください。

ここで一つ、算数の問題を解いてみましょう。 えっ、いやだなあと思われた方もおられることでしょうが、今年度の全国学力調査のB問題の一つです。算数アレルギーというか…子どもも同じなんです。取り組む前に、めんどくさい、わかんない…そこを何とかしたいという思いも込めて、あえて提示しました。

読んでみます。「トマトを7個買います。お店では、トマトを次のように売っていました。1個入りパック100円、2個入りパック180円、3個入りパック270円、トマト7個の代金が最も安くなる買い方を、下の1から4までの中から1つ選んで、その番号を書きましょう。また、その買い方をした時のトマト7個の代金を書きましょう。」

できるだけ安い買い物をする。生活感満載の問題です。1個100円、2個で180円ですから、1個90円。2個パックの方が安いですね。3個では?と進めてゆけば解決の糸口が生まれてきます。ところが、公式などを覚えているだけの子は、こんなの公式にないから解けないやとか、こんな問題やったことないからわかんないや、めんどくさいやと言うことで、無回答や手をつけない子まで出てきます。
 また、せっかく4択なのだから、順序よくやってみれば正答までたどり着くのに、あきらめてしまう子どももいます。私たちは、「あきらめない子・粘り強い子」を育てたいと思っています。
 21世紀を生きぬいてゆく力は、正答のないことでも、あきらめずに追究していく、そういう力です。これまでも附小が軸にしてきた探求型学習は、今持てる力で挑んでいきながら、常に更新を重ね、粘り強く進んでいく学習です。決まりきったことを教えてもらって、「はい正解。」というものではありません。仲間と共に、知恵を出し合い価値を創りあげてゆく、そういう学習です。
 ですから、手間暇がかかります。今後も、自分の目と耳と心と体をしっかり使って歩んでいく学習を展開して参りたいと思っています。

では、もう一つ。全国学力調査の問題ではありませんが、こんな問題はいかがでしょう。

「3本の直線を引いて、正方形を3つ作ってみましょう。」

色々試行錯誤しますよね。 1本、2本、3本、こんな感じです。ここに、正方形が見て取れますか。 そうなんです。立体に見るんですね。サイコロをイメージする。子どもの柔軟な発想です。こういう「多面的に見る・多面的に考える子ども」を育てたいと思っています。 そのためには、そういう学習や環境が必要です。 ちょっと、子どもの詩に学んでみましょう。
 こんな詩があります。

※ねむの花

お母さんの関わりが、風まで感じさせてしまう。こんな素敵な環境、そして関わり方、いいですね。
 もう一つ、読んでみましょう。

※ほめられた

同じ関わりでも、生き生きをしぼませてしまう関わり、溌剌をなくさせてしまう言動やそういう環境。私たち大人は、充分考えなければなりません。

 今後も、全職員で、全校生をしっかり育ててゆきたい、そう思いますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。
 それでは、私からのごあいさつと学校経営概要の説明を終わります。