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校長室だより

平成27年度 卒業式 校長式辞

平成28年3月19日 校長 日伸哉

卒業生の皆さん、すわりましょう。

春の訪れを感じさせる 今日のよき日に、PTA会長 菊地康倫(きくち やすのり)様、同窓会会長 中村喜兵衛(なかむら きへい)様をはじめ、 多くのご来賓の皆様のご臨席をいただき、山形大学の小山清人(こやま きよひと)学長ご列席のもと、 平成27年度 卒業証書授与式を、このように晴れやかで、しかも盛大に挙行できますこと、誠にありがたく、まずもって、深く感謝申し上げます。

さて、卒業証書を手にした「ゆず学年」92名の皆さん、ご卒業、本当におめでとうございます。また、保護者の皆様のお喜びもひとしおのことと思います。

先ほど、一人ひとりに卒業証書を渡しながら、過ぎ去った日が思い出され、何か胸が熱くなりました。

私は、2年間、皆さんと先生方が、「責任ある行動」「よりよい判断」「仲間と協力」を合言葉に、一生懸命に頑張ってきた姿を見てきました。 皆さんは、前向きで責任感の強い「笑顔あふれる子どもたち」でした。「一年生のゆずりは学年を迎える集会」では、一人ひとりが役割を持ち、それぞれの仕事をしっかり成し遂げた姿は、最高学年になったばかりでしたが、とても頼もしく思えたのを覚えています。 また、陸上記録会や水泳記録会での自己ベストへの挑戦。合唱部や弦楽部での活躍。本物体験をした修学旅行。ちょうど、国会を見学中に、18歳に選挙権を引き下げる法案が可決されるという世紀の一瞬にも立ち会いました。また、仲間と見たスカイツリーからの夜景は一生忘れられないのではないでしょうか。 みのり活動では、「思いやり・仲間を大切にして心の花をたくさん咲かせよう」の大テーマを掲げ、「心の花カード」の取り組みも行われました。 みのり班の仲間とともに、最高記録に挑戦した「みのりSFでの長縄跳び」は、心の花がたくさん咲いた瞬間でしたし、新たにチャレンジした30人31脚の「足並みそろえてレッツゴー」は、ゆず学年のクラスの「絆」がより一層深まった瞬間でした。
 様々な活動の中で、一人ひとりが「責任ある行動」を意識し、「最大限の判断」をしながら、学年やみのりの「仲間と協力」してきた「ゆず学年」の皆さん、今の自分に「自信」と「誇り」を持ち、附属小学校の卒業生として、これからも「夢や目標」に向かって大きくはばたいてほしいと思います。

保護者の皆様、本日は、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。
 小学校生活6年間。そのなかに、語り尽くせぬ多くの喜びやご苦労があったことと思います。小さいからだに制服姿が頼もしく見えた六年前の入学式。また、不安を胸に校門をくぐった四年時の転編入学。 あの日から、子どもたちを温かく励まし、見守り、育てられた月日を思うとき、胸にこみ上げてくるものがあります。 本日、ここに義務教育の第一段階を終えられたことに、あらためてお祝い申し上げます。そして、この大事な初等教育の過程で、皆様と共に子育ての一翼を担えましたこと、心より誇りに思います。
 同時に、卒業生一人ひとりが、自分の「夢や目標」に向かって大成されるよう、そして、山形の未来を、日本の未来をひらく人財へと成長されるよう、教職員一同願っております。
 どうぞ、これまで以上に、温かく子どもたちを見守り、支え、励ましていただきたいと思います。

卒業生の皆さん、いよいよお別れのときです。
 卒業は、おわりではなく、はじまりです。今日から初まる人生は、果てしなく遠い旅であることは、言うまでもありません。 この果てしない旅へのはなむけに、私の好きな詩を、贈ります。

赤い花は 赤く
白い花は 白く
自分の個性を生かして 力いっぱい 自分のために咲けばいいのです

赤い花は 赤く
白い花は 白く
お互いのよさを認め合い 心やさしく ひとのためにも咲けばいいのです

自分のことだけ考え
他人の迷惑をも思わず
善悪の判断のないまま咲いた花は
どんなに大きく美しくても
人生の実をつけることはないでしょう

赤い花は 赤く
白い花は 白く
それぞれが助けあい 励まし合い
謙虚に 誠実に 世のため咲けばもっといいのです
もっと 輝くのです

卒業生の皆さんの前途に、幸多かれと願っています。
 最後になりますが、本日ご臨席をいただきましたご来賓の皆様はじめ、保護者の皆様には、今後とも変わらぬご支援とご指導を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。

平成28年3月19日
山形大学附属小学校長 日伸哉