人文学部シンポジウム「ナスカの地上絵〜謎の解明と保存計画に向けて〜」を開催




仙道学長によるあいさつ
 人文学部公開シンポジウム「ナスカの地上絵」が、7月15日(土)午後1時から4時半まで本学小白川キャンパス教養教育棟で開催されました。一般公開であることから150人を超す考古学ファンの参加が得られました。近隣県からの聴衆も含まれました。
 人文学部のナスカ地上絵プロジェクトは、山形大学学長裁量経費による1学部・部局1プロジェクトの企画に人文学部から応募して採択され、2004〜2006年の足掛け3年にわたって継続しています。第2年度末を迎えたことから中間的に成果発表をおこなったものです。はじめの学長挨拶では、純粋科学の公開シンポジウムであること、学内で行われた学際的共同研究であることが述べられました。
 発表題目は4件あり、地理学・心理学・文化人類学・情報科学からそれぞれ、「地上絵の土地条件」、「ナスカ台地の認知地図」, 「高精度人工衛星画像・現地調査にもとづく地上絵研究とその意義」、「研究成果の公表とWebサイトの開設」でした。本研究のもっとも中心とするところは、世界遺産でありながら従来必ずしも明らかでなかったナスカ台地とその周辺の地上絵の分布図作成を人工衛星画像を利用して行うことです。その過程で偶然にも、従来記載されていなかった地区から図像が発見され、不思議な形であることからもマスコミの話題に取り上げられました。報告では研究史からの今回の研究の位置づけ、判読図化の精度、台地の上を移動するナスカ人の気持ちになって周辺の景観と線の方角を考えてみること、分布図を完成することがこれからの保全計画に役立つこと、地上絵の損傷の将来見積もり等が述べられました。
 中南米考古学をライフワークとされている埼玉大学教養学部教授加藤 泰建氏からは招待コメンテーターとして、講評と周辺地区の文化史との関係の解説が述べられ、ナスカ地上絵の主体は図像ではなく無数に描かれた線の解明が重要であること、考古学だけでなく関連分野からの視点からみることの意義が強調されました。参加者には、新発見の地上絵の絵ハガキが配られました。成果は、http://nasca.kj.yamagata-u.ac.jpで順次公表される予定です。


渡辺教授による講演

埼玉大学教教養学部授加藤 泰建氏(左)と
本学人文学部坂井助教授(右)

 
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