山形大学校友会
山形大学校友会事務局
 (山形大学エンロールメント・マネジメント部)
 〒990-8560 山形市小白川町一丁目4-12
 TEL 023(628)4867 FAX 023(628)4185
 
山形大学校友会活動状況
山形大学オフィシャルサイト交通アクセス・地図

人文学部  佐藤 洸志

語学研修で学んだこと

 私は二週間ニュージーランドに行って来ました。中学から合わせて約十年間英語を学んできましたが、数年前から英語というものに疑問を抱くようになっていました。それは、英語は本当に通じるのか?というものです。日本に居る限り、英語を話す必要性はほとんどありません。そのためか、私にとっての英語は受験やテストと言ったものに対する手段でしかありませんでした。直感的にそんなはずはないと分かっているために、私にとっての英語学習は苦痛以外の何物でもありませんでした。そのためか、自ら英語を使わざる負えない立場に身を置くことの必要性を人一倍感じていました。そこで、山形大学が企画している「TOEICで世界に行こう」が目に入りました。それを見た時、これを使うしかないと思い応募することにしました。
 初めての海外は、私の言語に対する考え方を変えてくれました。それは、ニュージーランドに着いてから五日後あたりのことです。それまでは、自らの英語の未熟さにあきれ、日本語なら話せるのになあと思うことが何度かありました。しかし、その考えは間違っていたのです。日本語ですら外国人に説明できないことがたくさんあることに気づいたのです。普段、日本人との会話の時、言葉足らずでも経験上、「なんとなく」で通じていたことがたくさんありました。もし、その「なんとなく」が通用しなくなった時、いくら同じ日本人同士とはいえ、コミュニケーションに支障が出て来ることは明らかです。そのため、英語力を上げたいのならば、自分の日本語に対して少し、目を向ける必要があると思いました。そうでなければ真の英語力は付かないと確信しました。
 ニュージーランドで印象を受けたことの一つは授業中の生徒の態度です。「分からないことは質問するのが当たり前」と言った、雰囲気がそこにはありました。本当に何でも質問するのです。中学生でも分かりそうなことを真剣に質問するのですから、そこには「質問を許す」と言った周りの協力がなければ授業は成り立ちません。そのため、クラス全員の仲は良く、とてもいい雰囲気で授業を楽しむことが出来ました。私が通っていた学校は、知らない人とでも席が隣になれば身構えることなく話すことが許される所でした。日本にはない感覚ですが、それはとても良いことだと思います。誰とでも友達になれるのですから。そのおかげか、海外に行って言葉があまり通じなくても、その心意気さえ持てばある程度は何とかなるなと思うようになりました。ニュージーランドに行く直前まで、とても不安でしたが、臆せず、実際に行って見ればなんとかなるなと思える二週間だったと思います。