【授業概要】
・テーマ
地球上に生息する生物種数は数千万にも及ぶといわれている。このような生物の多様性を認識する方法論としての分類学と,多様性を作り上げてきた機構としての進化に関し,その成り立ちと基礎的事項について実例を交えながら解説する。
・到達目標
動物分類学の概念と基本的理論を学ぶとともに,生物多様性の創出と維持に関わる基礎的知識を習得することを通じ,生物の多様性を科学的視点で捉えられるようになる。
・キーワード
生物多様性,種,分類,系統,適応進化,中立進化.
【科目の位置付け】
専門分野における知識の修得を目的に,高等学校教育から基盤教育への接続に留意した理学分野の基礎的教育を実施する(理学部カリキュラム・ポリシー)。
【授業計画】
・授業の方法
パワーポイントを利用して講義を行う。
・日程
※基本的に以下の日程で進めるが,必要に応じ内容を変更する場合がある。 第 1 回 オリエンテーション 第2~3回 「種」の定義と実体 第 4 回 生命の階層 第 5 回 分類学の枠組み 第6~8回 分類学の方法 第 9 回 進化と分類学 第10~11回 自然選択 第12~13回 中立進化と分子系統学 第 14 回 性の進化と性選択 第 15 回 生命の起源と多様性
【学習の方法】
・受講のあり方
重要な点を理解しながらメモをとること。休まずに受講し,理解できなかった点は積極的に質問するよう心がけて下さい。
・授業時間外学習へのアドバイス
下記の参考書などを読んで予習しておくと,講義の理解が深まります。理解できなかった点については,できるだけ早く質問して解消すること。 また,授業で扱った内容に関連することを図書館やネットで自分なりに調べ,理解を深めて下さい。
【成績の評価】
・基準
生物多様性の認識,および,その創出と維持に関わる基礎的な概念について理解し,適切に説明できることを基準とする。
・方法
講義中の履修姿勢(30%)と,単元毎に行う小テスト(70%)により評価する。
【テキスト・参考書】
テキストは指定しない。以下の参考書を読むと授業内容の理解が深まります。 1)「動物分類学の論理」(馬渡峻輔著,東京大学出版会,1994年) 2)「動物の系統分類と進化」(藤田敏彦著,裳華房,2010年) 3)「アメリカ版 大学生物学の教科書 4.進化生物学」(D. サダヴァら著,石崎泰樹・斎藤成也監訳,講談社ブルーバックス,2014年) 4)「キャンベル生物学(原著第9版)」(Jane B. Reeceら著,池内昌彦ら訳,丸善,2013年)
【その他】
・学生へのメッセージ
毎回出席し,質問などで自分で学ぶ姿勢を積極的に示すように心がけてください。理解できなかった点についての質問は随時受け付けます。講義内容のどの点に特に興味を持ったか,自分はその点についてどう考えたかなど,常に問題意識を持って講義に臨んで下さい。
・オフィス・アワー
研究室に在室している時間は随時。
|