特殊講義L
 Special Lecture L
 担当教員:片岡 淳(KATAOKA Jun)
 担当教員の所属:理学部非常勤講師
 開講学年:4年  開講学期:前期  単位数:1単位  開講形態:講義
 開講対象:物理学科  科目区分:選択科目 
【授業概要】
・テーマ
放射線計測技術は様々な分野に応用され、近年の発展がめざましい。本講義では特に宇宙物理分野と核医学分野を例に取り上げる。それぞれの目的に応じて、放射線物理に基づいて設計される検出器の実際を学習する。
・到達目標
放射線と物質の相互作用を理解し、放射線検出器の原理を適切に説明できるようにする。放射線計測技術に関心を持ち、授業を通して得られた知識を自分の研究に生かしたり新たな課題を発見したりできると望ましい。
・キーワード
放射線、放射線検出器、宇宙線・宇宙物理、核医学診断装置

【科目の位置付け】
この授業は学外から講師を招いて、物理学の中でより専門的な分野を学ぶための基礎を習得するための科目である(物理学科教育目標)。

【授業計画】
・授業の方法
講義形式で行う。パワーポイント映写を利用する。
・日程
本講義は集中講義2日間15時間で講義し学習する。
1. 放射線と物質
放射線の種類と起源、X線・ガンマ線と物質、荷電粒子と物質
2. 放射線の計測
シンチレーション検出器、計測用光センサー、半導体検出器
3. 宇宙線の基礎と粒子加速
衝撃波加速、宇宙線の起源と伝播、ガンマ線の生成と放射
4. 宇宙の放射線環境
宇宙常識力チェック、放射線帯とLEO、粒子分布、シンチレータ・半導体の放射線損傷、シングルイベント効果
5. 宇宙における放射線計測
X線・ガンマ線天文の歴史、X線・ガンマ線用検出器、大気チェレンコフ望遠鏡
6. 医学における放射線計測
X線・ガンマ線イメージャー、CT・SPECT・PET等、陽子線治療

【学習の方法】
・受講のあり方
投影されるスライド資料を元に、講義で解説される内容の要点を書き留め、内容の理解に努める。
・授業時間外学習へのアドバイス
学部で学ぶ程度の基本的な物理学(電磁気学、特殊相対論、量子力学)を復習しておくことが望ましい。

【成績の評価】
・基準
放射線と物質の相互作用を理解しているか。
目的に合わせて放射線検出器がどのように設計されているかを説明できるか。
放射線を利用した研究について説明できるか。
・方法
レポートによって評価する。

【テキスト・参考書】
講義中に紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
物を作るのは頭じゃない、手と心だ。想いのないところに技術の進歩はない(某ドラマより)

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