無機・分析化学演習
 Solving Problems in Inorganic Chemistry
 担当教員:金井塚 勝彦(KANAIZUKA Katsuhiko),鵜浦 啓(UNOURA Kei)
 担当教員の所属:理学部物質生命化学科
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:演習
 開講対象:物質生命化学科  科目区分:選択科目 
【授業概要】
・テーマ
酸塩基平衡・錯形成平衡・沈殿平衡・酸化還元平衡・分配平衡などの基本的化学平衡の演習および無機化学・錯体化学・有機金属化学に関する基本的かつ重要な内容に関する演習を行う。
・到達目標
分析化学演習では、コンピュータを活用しながら、化学平衡の基本的問題の解法を学ぶ。
無機化学演習:無機化学・錯体化学・有機金属化学の構造、性質、反応性などを説明するためには、電子構造と化学結合について体系的に、きっちりと理解していることが必要である。この演習では、これまでに習得した知識を十分に活用し、問題を解きます。
・キーワード
化学平衡、パソコン、Excel、無機化合物、錯体、配位化合物、有機金属、原子軌道、分子軌道、化学結合、配位結合

【科目の位置付け】
無機化学演習は、無機化学I・II、機能性無機化学、生体無機化学、化学実験IIIの内容をもう一度見直して、理解力と思考力をさらにアップするための科目である(理学部カリキュラムポリシー)。

【授業計画】
・授業の方法
分析化学演習では、化学計算に必要なExcelの使い方を解説した後、Web上に載せてある問題を自分のペースに合せて解いてもらう。
無機化学演習では、用意した問題を個人またはグループで解いて説明してもらい、質疑応答を行う。また、無機化合物に関するレポートを課すこともある。
・日程
分析化学演習(7回)では下記の課題をExcel を使って解く。無機化学演習(7回)では下記に関する問題を課し、回答してもらう。

○第1回目 ガイダンス
○第2回目~第7回目 酸塩基平衡、錯形成平衡、沈殿平衡、酸化還元平衡、分配平衡
○第8回目 分析化学に関するテストとまとめ

○第9回目~第14回目 元素と分子、バンド構造、酸塩基、s-、p-、d-、f-ブロック元素、遷移金属の化学、錯体の配位数と構造、異性現象、
錯体、有機金属錯体の反応
○第15回目 無機化学に関するテストとまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
無機化学演習では、基礎化学Iで学んだ知識、化学実験IIIで学んだこと、教科書(基本無機化学 第2版)に記述されている知識が必要なので、これらのことをあらかじめ十分に理解しておいてもらいたい。
・授業時間外学習へのアドバイス
無機化学演習では、テキスト、参考書はもちろん、基礎化学I、化学実験III、3年前期までの「無機化学・錯体化学・有機金属化学」に関するノートやレポートなどが役立つ。これまでに履修した内容について十分復習して本演習に挑んでほしい。

【成績の評価】
・基準
無機化学演習は、無機化学の基本的な内容の理解(分子や錯体の電子状態、構造、反応性についてきちんと説明できること)を評価基準とする。
・方法
分析化学演習では、毎時間EXCELファイルなどで提出する進行状況(10点)と試験の結果(40点)と合わせて評価する。
無機化学演習では、上記の成績評価基準から評価する(50点)。
ただし、授業内でレポートを課す場合にはレポート点を5点とする(試験45点)。

【テキスト・参考書】
テキスト(分析化学演習):使用しません。
参考書(分析化学演習):姫野定之・市村彰男 共著「溶液内イオン平衡に基づく分析化学」(化学同人)

テキスト(無機化学演習):荻野 博・飛田博実・岡崎雅明 共著「基本無機化学 第2版」(東京化学同人)
参考書(無機化学演習):無機化学、錯体化学、有機金属化学に関する参考書がたくさんあるので、必要に応じて紹介します。

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