物質構造化学精選A
 Selected Topics in Material Chemistry A
 担当教員:臼杵 毅(USUKI Takeshi),鵜浦 啓(UNOURA Kei),亀田 恭男(KAMEDA Yasuo),栗原 正人(KURIHARA Masato),天羽 優子(AMO Yuko),金井塚 勝彦(KANAIZUKA Katsuhiko),並河 英紀(NABIKA Hideki),松井 淳(MATSUI Jun)
 担当教員の所属:理学部物質生命化学科
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義・演習
 開講対象:物質生命化学科  科目区分:選択科目 
【授業概要】
・テーマ
卒業研究に必要な技術・知識の習得を目的として、担当する各教員、あるいは教員グループの研究に関連する研究手法や実験技術・解析手法などについて講究する。
・到達目標
物質構造化学に関する研究を進める上で重要となる研究手法、実験技術や解析手法を習得し、説明できるようになることを目標とする。
・キーワード
分子動力学シミュレーション、レドックス反応化学、構造不規則系物質、液体の動的構造、酸化還元反応、機能性錯体化学、ナノ化学、材料科学

【科目の位置付け】
この授業は、先端的研究の動向に触れることを通して、幅広い視野と探究心を身につけることを目的とする。(理学部ディプロマ・ポリシー)

【授業計画】
・授業の方法
担当教員のリレー方式で、講義・演習あるいは実習を進める。
・日程
初回にガイダンスを実施し全15回の詳しい日程を提示する。その日程に従い、各担当教員が実施する講義・演習テーマを順番に受講する。
授業内容
1.液体、溶液系の構造を調べる:液体や溶液に特徴的な構造を調べる研究手段と、これにより明らかになる分子間相互作用について解説する。
2.アモルファスが複雑だけど面白い!:アモルファス物質の物性や構造について概説するとともに、放射光による先端構造研究などといった不規則系物質の基礎研究最前線を紹介する。
3.液体の動的性質:ブリルアン散乱でみる液体混合系の揺らぎ、低振動数ラマン散乱と誘電緩和でみる液体のダイナミクスについて解説する。
4.高分子科学を基盤とした機能材料に関する講義:本講義では高分子科学を基盤として、光電子機能材料の創製に関する内容を講義する。
5.非平衡とナノ材料:本テーマでは、生物などの非平衡論的機能の化学反応場への応用に関して説明する。その後、ナノ材料の生理活性機能に関する先端研究についても解説する。
6.ヘテロポリオキソメタレートの電気化学:ヘテロポリオキソメタレートは多くの電子を受け入れ、還元されると濃い青色を示すなどユニークな性質を持つ。この還元反応を電気化学などによって解明する研究を紹介する。
7.ナノ微粒子とは?その性質と機能:ナノ微粒子の合成、性質、解析法、応用について説明する。
8.錯体ナノ界面を利用した再生可能エネルギー創出:枯渇性エネルギーを利用した世界各国のエネルギーの現状について、また、今後の課題となる再生可能エネルギー創出について錯体化学の視点から講義する。

【学習の方法】
・受講のあり方
配付資料を活用し、担当の教員の指示に従うこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
事前に配付資料がある場合は、目を通しておくこと。

【成績の評価】
・基準
物質構造化学に関する研究を進める上で重要となる研究手法、実験技術や解析手法を習得し説明できることを評価する。
・方法
担当教員それぞれの講義内容に関する確認演習(レポート、時間内演習)を合計して評価する。

【テキスト・参考書】
テキスト:必要に応じて、適宜事前に配付する。
参考書:必要に応じて適宜紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
各教員が、普段の研究でどんなことをしているのかをを体験してほしい。卒業研究の研究室選びにも役立つはずである。講義・演習をする場所は毎回変わる可能性があります。担当教員に確認すること。

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