古環境学
 Ancient Environment
 担当教員:本山 功 (MOTOYAMA Isao)
 担当教員の所属:理学部地球環境学科
 開講学年:3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:地球環境学科  科目区分:選択科目 
【授業概要】
・テーマ
太古の地球環境:気候変動とその要因.
地球表層環境は,地圏の表層部,水圏,気圏,生物圏から成り立っている.古環境学はこの地球表層環境の歴史を解読する学問であり,広い意味では,古気候学,古海洋学,古地理学,古生態学などを包含する.この授業では,地質時代を通じた地球表層環境の変遷史を通覧した上で,とくに新生代の気候変動について詳しく紹介する.また,古環境を復元するための指標,とくに生物指標について解説する.
・到達目標
地球の歴史を通じて,地球表層環境がどのような時間的空間的スケールで,どのような要因によって変化してきたのかについての知識と考え方を修得すること。
・キーワード
地球表層環境システム,温室地球,氷室地球,CO2,最終氷期,大陸移動,微化石

【科目の位置付け】
理学についての深い知識を修得し、自己の中に体系化することにより、幅広い視野と探究心を育むことを目的とする。(理学部ディプロマポリシーより)
地球環境学科の学習・教育目標(D)「地球環境学の基礎知識を修得し,それを問題解決に応用しうる能力」のうち(D-1)「地球内部物質の成り立ちと地球の歴史に関する専門知識とその応用」に関与する科目であり,「地球史」・「古生物学」・「古生物学実習」・「地質学」・「地質学演習」と深い関連を持つ.理学部学生便覧別表5-3を参照のこと.

【授業計画】
・授業の方法
プリントを配布し,基本的に講義形式だが,著書・論文の読解なども取り入れ,レポートを課す.
・日程
おおむね次の項目と順序で進める.
1回目:ガイダンス―古環境学とは
2回目:地球環境をゆさぶる要因
3回目:地球環境変遷概史―先カンブリア時代
4回目:地球環境変遷概史―古生代
5回目:地球環境変遷概史―古生代(小テストを含む)
6回目:地球環境変遷概史―中生代
7~11回目:地球環境変遷概史―新生代(レポートを含む)
12~15回目:地球環境変遷概史―第四紀(期末テストを含む)

【学習の方法】
・受講のあり方
板書,口話,映像などをしっかりノートに筆記する.
・授業時間外学習へのアドバイス
主要な地質時代(代紀)の名称と数値年代を暗記すること.授業で扱ったキーワードについて参考書・専門書などで調べて理解を深めること.
授業内容で不明な点についても自分で参考書などで調べたり,あるいは翌週の授業までに質問を準備しておくこと.

【成績の評価】
・基準
下記参考書「気候変動論」の第4章「第四紀の気候変動」と第5章「地質時代の気候変動」に相当するレベルの理解が達成されたかどうかを評価基準とする.講義内容の理解度とレポートを重視する.
5回を超えて欠席した場合は、理由の如何によらず不合格とする。
・方法
小テスト・レポート類の合計と期末試験の割合を6:4程度とする.

【テキスト・参考書】
・参考書
「岩波講座 地球惑星科学11 気候変動論」住 明正ほか,岩波書店
「現代地球科学入門シリーズ15 地球と生命:地球環境と生物圏進化」掛川武・海保邦夫,共立出版
「第四紀学」町田 洋ほか編著,朝倉書店

【その他】
・オフィス・アワー
水曜日と金曜日以外の在室時.

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