地質学
 Geology
 担当教員:丸山 俊明(MARUYAMA Toshiaki)
 担当教員の所属:理学部地球環境学科
 開講学年:3年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:地球環境学科(平成26年度以前入学者)  科目区分:必修科目 
【授業概要】
・テーマ
 地層が形成される海洋底を主体に地質学の基礎を学ぶ。まず、プレートテクトニクスの概念を把握し、海洋底の拡大消滅や大陸移動について理解する。次に海洋底における地質現象を通覧したのち、海洋底に残された記録から生物進化の歴史や地球環境の変遷を解明するための手法を学ぶ。
・到達目標
 (1)海洋底の構造や歴史について理解する。
 (2)海洋底と地球環境との関わりについて理解する。
 海の底はどうなっているのか、どのように調べられているのか、その基本について学習する。小中学生の弟や妹さんからムー大陸やアトランティス大陸はどこにあるのと質問されたとき、地質学の知識を総動員して答えられるようになれば、あなたも地球環境学科の立派な学生さんといえるでしょう。
・キーワード
 地層 地質 堆積 海洋 海流 化石

【科目の位置付け】
 この授業は本学科の学習・教育目標の(D-1) 地球内部物質の成り立ちと地球の歴史に関する専門知識とその応用の観点において、特に海洋底地球科学の視点からこの目標に深く関与し、地質学における問題解決能力を養う。

【授業計画】
・授業の方法
 教科書の精読を中心に講義を進め、DVD教材なども併用する。
 日程の後半では、教科書の要点をまとめてみんなの前で発表するプレゼンテーション中心の授業形態をとる。
・日程
 主要なテーマと順序は次のとおり:
 1)ガイダンス=地質学とは 2)海洋深層水 ー海洋と海流
 3)プレートテクトニクス ー大陸移動と海洋底拡大
 4)地球の大きさと形 ー大陸と海洋の地形 5)地球の重力と重力異常
 6)地球の内部構造とアイソスタシー 7)堆積物と堆積作用 8)波浪と海流の作用
 9)海水準変動と海洋環境 10−11)海洋生物と古環境
 12−13)古気候と古海洋学 14)深海底の資源 15)授業のまとめと期末試験
 小テストを行う場合もある。

【学習の方法】
・受講のあり方
 受講者は担当教材の内容を読み取り、与えられた時間枠で内容を発表する。
○学期のはじめに各人の割り当てを決める。
○発表時間は1人あたり20分、質疑応答は5分とし、1回の授業で3人が発表する。
○発表者は協力して司会進行を行う(例:第1鈴10分、第2鈴15分、第3鈴20分、終鈴25分)。
○発表者は教材提示装置OHCを使って、わかりやすい発表をめざす。
○聴講者は発表者の発表技術や内容を評価して聴講カードを提出する。
教員からの一方通行の授業ではなく、学生による発表と相互の質疑応答によって授業を進めたい。
・授業時間外学習へのアドバイス
 発表準備、宿題および期末レポートを課す。回を重ねるごとに知識の連携が必要になるので、教科書の該当箇所を自分で探して関連づけること。

【成績の評価】
・基準
 毎回の聴講カード、発表成績、宿題、小テスト、期末レポートおよび期末試験において、到達目標(1)および(2)の達成度を等価に評価する。発表者だけが評価されるのではなく、聴講者も質疑応答にどれくらい積極的に参加できたかが問われる。
・方法
 聴講カードやレポート等、すべての評価項目(各100点)の平均点をもって評点とする。評価の機会が複数回あるので、不合格者救済のための再試は行わない。

【テキスト・参考書】
 テキスト:ニューステージ新地学図表 浜島書店
 参考書:Fritz and Moore 著(原田憲一訳) 「層序学と堆積学の基礎」 愛智出版
 参考書:日本地質学会訳編 「国際層序ガイド」 共立出版
 参考書:サイボルト・バーガー・新妻著 「海洋地質学入門」 シュプリンガー・フェアラーク東京
 参考書: 蒲生 俊敬 著 「海洋の科学」 NHKブックス
 参考書: JAMSTEC Blue Earth編集委員会編 「はじめての海の科学」 創英者/三省堂書店

【その他】
・学生へのメッセージ
 自学自習によって教科書をマスターする姿勢が大切です。今までの海や海底に対するイメージが大きく変わるほどのインパクトを体感できれば、よく勉強したと言えるでしょう。

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