応用地球科学
 Applied Earth Sciences
 担当教員:中島 和夫(NAKASHIMA Kazuo)
 担当教員の所属:理学部地球環境学科
 開講学年:3年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:地球環境学科  科目区分:選択科目 
【授業概要】
・テーマ
地殻表層部での物質循環、水-岩石相互作用についての基礎を学び、そのメカニズム・生成環境を探る手法について習得する。
地殻表層部のさまざまな現象について定量的に把握する手法を身につけ、それを社会に役立てることを意識できるようにするのがこの授業のねらいである。
・到達目標
(1)水-岩石反応に係わる基礎的な化学平衡を理解し、簡単な平衡反応を組み立てることができるようになる。
(2)堆積作用 → 続成作用~熱水変質作用の一連の変遷過程を理解し、自然現象の生成環境を考えることができるようになる。
(3)地質温度計・地質圧力計を理解し応用することができるようになる。
・キーワード
化学的風化作用、続成作用、熱水変質作用、流体包有物、地質温度計・地質圧力計

【科目の位置付け】
・必修科目の「資源科学」に関連する内容。
・学習・教育目標の 「(D-2) 地球の物質循環や動態に関する専門知識とその応用」に関与する。

【授業計画】
・授業の方法
講義形式で授業を行う。おもにプリントを使って講義する。関連するビデオを時々鑑賞する。
・日程
1 (10月 3日)ガイダンス
2 (10月17日)風化作用と物質の動態
3 (10月24日)土壌断面
4 (10月31日)鉱物の分類と粘土鉱物 I
5 (11月 7日)粘土鉱物 II
6 (11月14日)イオンポテンシャル
7 (11月21日)酸化還元電位(Eh)
8 (11月28日)Eh-pH図と沈殿堆積作用
9 (12月 5日)続成作用
10 (12月12日)熱水変質作用
11 (1月16日)熱水変質作用と化学平衡
12 (1月23日)地質温度計・圧力計 I
13 (1月30日)地質温度計・圧力計 II
14 (2月 6日)機器分析の基礎知識
15 (補講日:11月頃に追加の日が設定されるので最終は2月10日になる)試験と解説

【学習の方法】
・受講のあり方
授業では岩石学、鉱物学、堆積学、資源科学等の基礎知識の上に立って行うので、復習しておく必要がある。
・授業時間外学習へのアドバイス
しばしば、復習のためのレポート課題を出す。

【成績の評価】
・基準
目標に上げた(1)-(3)の内容が理解できたかを授業中の演習、レポート、試験で評価する。
・方法
提出物、試験を同率で評価する。目標(1)-(3)の割合は同率である。

【テキスト・参考書】
参考書:
・日本地質学会監修「地学は何ができるか」(愛智出版)
・B メイスン「一般地球化学」(岩波書店)
・渡辺 正 訳「地球環境化学入門」(シュプリンガー・フェアラーク東京)

【その他】
・学生へのメッセージ
岩石、鉱物、資源を扱うだけではなく、堆積物、大気など幅広い分野を総合して取り扱うので、多くの学生に積極的に受講して欲しい。
・オフィス・アワー
在室の時はいつでも対応する。

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