固体地球科学Ⅱ
 Solid Earth Sciences II
 担当教員:長谷見 晶子(HASEMI Akiko)
 担当教員の所属:理学部地球環境学科
 開講学年:2年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:地球環境学科  科目区分:必修科目 
【授業概要】
・テーマ
地震波の性質・伝わり方、マグニチュードや断層タイプなど地震に関する基礎事項を学ぶ。地震学の基礎的な知識を身につけて、地下構造探査や震動予測など応用分野についても理解を深める。
・到達目標
1)地震波の伝わり方を理解し、簡単な地下構造について走時曲線を書いたり、走時曲線から構造を推定したりできるようになる。
2)マグニチュード、震源、断層タイプなどの決め方を理解し、説明できるようになる。
3)プレートの動きと地震活動との関係を説明できるようになる。
・キーワード
地震 地震波 走時曲線 マグニチュード 震源決定 メカニズム解 断層パラメータ 断層タイプ

【科目の位置付け】
関連が大きい科目は「自然災害科学」と「固体地球科学IV」。地震災害については「自然災害科学」で、地震学の物理学的な基礎は「固体地球科学IV」で取りあげる。学習・教育目標の「D. 地球環境学の基礎知識を修得し,それを問題解決に応用しうる能力 (D-2) 地球の物質循環や動態に関する専門知識とその応用」に主体的に関与する科目

【授業計画】
・授業の方法
講義形式で授業を行う。おもにプリントを使って講義する。
・日程
 1.プレートの動きと地震活動 地震波の種類と性質:実体波 
 2.地震波の種類と性質:表面波、自由震動
 3.地震波の伝搬
 4.走時曲線
 5.地球内部構造 地震観測網
 6.地震計 震源決定
 7.屈折法探査 トモグラフィー
 8.反射法探査 表面波探査 中間試験(基礎知識)
 9.震度 マグニチュード 地震群の性質
10.断層の型 断層パラメータ 地震波放射パターン
11.震源に働く力
12.応力 歪み
13.フックの法則 弾性係数
14.震動の予測
15.試験とまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
講義中に指名・質問をするので、内容の理解に務めながら受講すること。
・授業時間外学習へのアドバイス
レポート課題をやって授業内容の復習をすること。関連事項の基礎知識をプリントとして配付するので自習すること。

【成績の評価】
・基準
上記目標(1)-(3)への到達度を試験、授業中の演習問題・レポートで評価する。なお、関連事項の基礎知識の試験得点が7割に満たない場合はこの科目の成績評価をしない。
・方法
関連事項の基礎知識 20%、期末試験40%、提出物40%で評価する。目標(1)-(3)の割合は、(1)と(2)それぞれ40%、(3)20%である。

【テキスト・参考書】
テキスト:浜島書店編集部「ニューステージ 地学図表」浜島書店
参考書:尾池和夫「図解雑学 地震」ナツメ社
参考書:土井恵治「地震のすべてがわかる本」成美堂出版
参考書:Shearer "Introduction to Seismology"Cambridge University Press
参考書:宇津徳治「地震学 第3版」共立出版

【その他】
・学生へのメッセージ
地震被害の事例、耐震・免震など人間生活に関わる重要なことについて各自が本を読んだりして勉強してほしい。なお、今年は3年生「地震学」と同時開講とする。
・オフィス・アワー
在室のときはいつでも対応する。

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