中学校理科教育の現状と課題を理解し、中学校理科学習指導要領の趣旨を踏まえた、２１世紀に必要とされる学力を育むための授業の在り方を考える。また、授業の設計、指導案の作成、模擬授業の実践を通して、理科教員としての授業力の向上を図ると共に時代が求めるに新しい学習・指導方法を身につける。

１）理科教育の歴史と現状及び中学校理科学習指導要領を理解し、現在の課題が考察できること。
２）授業を設計し、実践できること（単元の教材化、授業計画、指導案と教材の作成、模擬授業）。
３）新しい時代に必要となる資質・能力を育成するために必要な指導観・指導力を身につけること。

学習指導要領　探究活動　授業設計　模擬授業　２１世紀型学力　実験と観察

新学習指導要領の基本である「生きる力」の育成と社会との関連を大切にし、学ぶことと社会とのつながりを意識しながら、社会の中で理科教育が果たす役割について考えていく。

日程に示した各項目について、講義だけでなく多様な教材の活用やグループ活動、受講者の発表などを取り入れながら授業を進める。

１．日本の理科教育の歴史と現状（講義）
２．学習指導要領（中学校理科）の変遷と現状（講義）
３．理科に求められる学力と評価（講義）
４．理科の教材と多様な学習スタイルについて（講義）
５．アクティブラーニング（主体的・協働的な学び）について（講義、グループ活動）
６．単元の教材化と授業設計について（講義、演習）
７．学習指導案について（講義）
８．学習指導案の作成（演習）
９．作成した指導案の検討（グループ活動）
１０．模擬授業の準備とリハーサル（グループ活動）
１１．模擬授業１（発表、グループ活動）
１２．模擬授業２（発表、グループ活動）
１３．模擬授業を実施しての事後研究（グループ活動）
１４．試験、全体総括（講義）
１５．答案返却、理科教育の課題について（グループ活動、発表）

１）講義内容を筆記するだけでなく、授業の中で考えたり議論したりする活動を重視する。
２）グループ活動では積極的に自分の考えを述べ、他者との意見交換を行うこと。
３）自分なりの理科教育観や学習指導のスタイルを確立するように努めること。

１）課題レポートを課すので必ず提出すること。（２～３回を予定）
２）次時の授業について、指示された事前準備を必ず行って授業に臨むこと。

１）単なる知識量の多寡ではなく、獲得した知識を活用する力や課題を解決する力を重視する。
２）実際に理科の授業を設計・準備し、指導案通りに実施できたか。
３）授業の中で、討議・質疑・発表・グループ活動等に意欲的・積極的に取り組んだか。

期末テスト４０％、課題３０％、授業における活動３０％

テキスト：文部科学省「中学校理科学習指導要領」
参考書：中学校理科の教科書

生徒たちに、理科の本当の面白さを伝えられる教員をめざして頑張ってほしいと願っています。日本の将来は理科教育が握っているという強い思いを胸に持ち、授業に取り組んで下さい。