循環器、血液・悪性腫瘍、新生児、神経、腎臓、内分泌・代謝
＜クリニカルクラークシップ＞
実習は、指導されるのを待つ受け身の態度ではなく、主治医の一員として自ら疑問を持って積極的に勉強し、指導医と診療方針を討論する気概で、臨んで欲しい。
＜ベッドサイドラーニング＞
実際に患者に接して、小児の診察法、病歴の取り方、検査方法及び検査成績の評価、診断、治療の実際について修練し、発育・発達途上である小児の生理的、病理的特性について理解を深め、小児医学の基礎知識を身につける。

＜クリニカルクラークシップ＞
専門分野ごとに設定。詳細については「クリニカルクラークシップの手引き」参照。
循環器（小田切徹州、佐藤誠）
血液・悪性腫瘍（簡野美弥子、目黒亨）
新生児（佐々木綾子）
神経（中村和幸）
腎臓（荻野大助、橋本多恵子）
内分泌・代謝（沼倉周彦）
＜ベッドサイドラーニング＞
1．患者の年齢に相応した病歴がとれる。成長発達歴、生活、養護、家庭及び社会環境、社会経済データを含む。
2．新生児、乳児、幼児、学童の年齢相応の診察所見をとることができる。
3．小児の診察、家族の問診において望ましい態度を体得する。殊にプライマリーケア、救急時の態度に留意する。
4．患者の問題点を把握し、診断・管理・治療の計画を立てることができる。（薬物療法、処置、心理的カウンセリング、予後の予測、治療効果の
判定及び治療の患者に対する危険性などを含む。）
5．患者の病歴、診察所見、検査成績の評価及び診断・治療の計画の要点を、約５分で口答で的確に述べることができる。
6．若干の診療手技を習得する。
7．患者および患者家族と良好な関係を構築できる。

こどもは単におとなを小さくしただけではない。小児医療の特殊性を実際の診療を通して理解する。

＜クリニカルクラークシップ＞
原則として、指導医もしくはそのグループの医師が病棟もしくは外来にいる場合は、一緒にいること。夕回診後の夜間と土日祝日は、検査や患者に変化がなければ、自由であるが、患者の急変時は、緊急招集もあり得るので、連絡が取れるようにすること。
【全体スケジュール】
（月）BSL 2週目7:30～8:30 モーニングカンファレンス（医局カンファレンスルーム）
（月）毎週13:30～ 教授総回診(NICU,6西)、症例検討会（病棟カンファレンス室）
上記以外は、指導医のもとに１〜２名ずつ分かれて行う。学生同士の話し合いで事前に各自下記のグループ①〜⑦を決めておくこと。より深く学ぶためには４週間継続した単一グループでの実習が望ましいが、第４週はグループを変更してもよい。
　　第１週　　第２週　　第３週　　第４週
① 循環器（小田切）―――――→　―――→
② 血液・悪性腫瘍（簡野）――→　―――→
③ 血液・悪性腫瘍（目黒）――→　―――→
④ 腎臓（荻野）―――――――→　―――→
⑤ 神経（中村）―――――――→　―――→
⑥ 新生児（佐々木）―――――→　―――→
⑦ 内分泌・代謝（沼倉）―――→　―――→

＜ベッドサイドラーニング＞
1．事前に臓器別実習グループ（①～⑦）の選択を相談して決定し、実習初日の午前８時30分まで６Ｆ病棟カンファレンスルームに集合し，学生担当教員から臨床実習についてオリエンテーションを受ける。
2．指導教員のもとで病室の入院患者に接しつつ、実地に修練する。
3．毎週月曜日の午後の教授総回診に参加する。
4．月曜日（第２週）の午前7時30分からモーニングカンファレンスに参加する。
臓器別実習グループ
①循環器 ②血液・悪性腫瘍（簡野） ③血液・悪性腫瘍（目黒） ④腎臓 ⑤神経 ⑥新生児 ⑦内分泌・代謝

全体の日程に準じる

＜クリニカルクラークシップ＞
・診療・処置は、学生のみで行わず、必ず指導医の監視下に行うこと
・検査結果や治療、予後など本人・家族との会話には細心の注意を払い、原則として医療的内容は指導医に尋ねるよう話し，指導医に相談内容を
必ず伝えること。
＜ベッドサイドラーニング＞
1．病棟内：教授回診は遅れず前へ。病棟での言動には細心の注意を払い、病棟では学生同士無駄話しない。しかし、医学・医療に関する質問
・討論はおおいにすること。ナースステーションカウンター前のテーブル使用不可
2．朝夕回診：各担当教官に時間と方法を各自確認すること。
3．教授回診：13時20分６階東NICUに集合し，待機。総回診と症例検討会後，医局長の指示で室外へ退出。
4．レポート： 1週目の指導医と相談し、課題症例を決め，A4用紙２枚（厳守）にまとめ、２週目金曜日の発表会に臨むこと。事前に指導医による
添削を受け、完成させておく。発表の際には実習人数＋教授分をコピーする。発表会の討議で必要に応じ修正し，ポートフォリオと一緒に医局秘書に提出する。

毎日必ず１つ以上の質問ができるように、自分が何をわかっていないのか、常に疑問を持って学習すること。

＜クリニカルクラークシップ＞
3週目までの指導医が「出席」「態度」「ポートフォリオ」「実習内容に関する発表、諮問」の４つの項目について評価したものを基に、講座の長が総合判定を行う。
＜ベッドサイドラーニング＞
1週目の指導医が「出席」「態度」「ポートフォリオ」「実習内容に関する発表、諮問」の4つの項目について評価したものを基に、講座の長が総合判定を行う。

以下の各項目は概略評価等を評定記号「S(秀)、Ａ(優)、Ｂ(良)、Ｃ(可)、F(不可)」で表す。
【出席】各診療科毎に出席３／４未満または無断欠席した場合は不合格。
【態度】医学生の実習態度として、積極的に矯正を要する問題点がある場合は不合格。（医療職としての責任感に欠ける、自己改善と適応力を高める努力に欠ける、患者及びその家族との関係を築こうとしない、医療チームのメンバーと関係を築けないなど）
【ポートフォリオ】①〜③のいずれかに該当する場合は不合格。
①提出がない場合
②提出があっても患者が特定できる情報が含まれる、指導教員の確認印がない等の理由から受理できない場合
③実習中に学んだ事のファイリングや内容が許容できない程度に乏しい場合
【実習内容に関する発表、諮問】①〜③の観点で評価。最低限の実習内容すら身に付いていない、あるいは身に付いたことを発表を通じて伝えられていない場合は不合格。
①実習期間を通じて行われた諮問等（発表を含む）からうかがえる、実習で学んだ知識や技能に関する理解や定着度
②実習成果報告が発表形式で行われた場合、発表内容（作成したスライドや試料に盛り込まれた情報）の充実度
③実習成果報告が発表形式で行われた場合、発表の仕方（わかりやすさ、時間配分等）の適切さ

＜クリニカルクラークシップ＞
態度は，知識ではなく質問・意見交換等の積極性を重視する。ポートフォリオは，内容の充実度を評価する。発表は，症例のプレゼンテーションを評価する。出席は，回診・検査・外来見学を評価する。
＜ベッドサイドラーニング＞
態度は，知識ではなく質問・意見交換等の積極性を重視する。ポートフォリオは，内容の充実度を評価する。発表は，レポート内容と症例のプレゼンテーションを評価する。出席は，回診・検査・外来見学・ＳＧＴを評価する。

標準小児科学（医学書院）、小児科学新生児学テキスト（診断と治療社）、小児科学（日本医事新報社）、Nelson Textbook of Pediatrics (Saunders Co.)

注意事項
1．感染予防：小児科病棟には、免疫力の低下している児が多い。病棟に着いたらまず手洗い。うがい、手洗いを自宅でも行い、風邪や胃腸炎などの感染予防に留意すること。
2．連絡：無断遅刻／欠席厳禁。体調不良の時は、担当教官に連絡をとり、指示を受けること。
3．身だしなみ：清潔な白衣の着用。爪を短く切りそろえること。聴診器持参。

実習に関する全般的な質問・意見・相談は学生担当教官まで。