【授業概要】
・テーマ
「心」を科学的な視点から見直す。 看護することを学ぶときには、相手の状態を客観的に評価することからはじめる。「心」は、客観性からほど遠いと考えがちだが、看護するためには、病状の客観的な評価なしにすすめることはあり得ない。この客観的な側面を学ぶことをねらいとする。 加えて、年齢によって、心の危機には特徴がある。その特徴を知ることによって、よりよい支援ができる。その特徴と支援の基本を学ぶ。
・到達目標
① 心身の発達とその時期における課題を説明できるする。 ② 病気や障害の受容段階を学び、看護するときに必要な課題を説明する。 ③ 具体的な事例を①・②の観点から概説できる。
・キーワード
発達、愛着(attachment)、障害の受容と克服
【科目の位置付け】
専門基礎科目
【授業計画】
・授業の方法
参加型の授業を通して、学生のテキスト理解を促進する。 必要に応じて、テキストの理解を支えるための資料を配付する。
・日程
10月~2月(水) 第1/2校時 ① オリエンテーションと基礎心理学 ② 子どもの心理発達と危機 ③ 青年から壮年の心理発達と危機 ④ 老年と死の心理
【学習の方法】
・受講のあり方
参加型の授業なので、テキストの音読・質疑応答が活発になされることをご承知おきください。
・授業時間外学習へのアドバイス
テキストを前もって一読しておくこと。 スタートアップセミナーの復習をすること。 虐待などの心理的な社会事象について、興味を持つこと。
【成績の評価】
・基準
授業内容の参加度をレポートで評価して平常点とする。 テストにて評価を行う。60点以上を合格とする。 成績不良による再テストは原則として行わない。
・方法
レポートを数回提出し、そのレポートが到達目標を満たしていることを条件とする。臨床心理学の知識を要求するわけではない。 考え方の習得が目標である。
【テキスト・参考書】
「パーソナリティ発達論―生涯発達と心の危機管理」(金子書房)
【その他】
・学生へのメッセージ
1)心理学は科学の一分野であり、思い込みの学問ではない。 2)人間の心について、科学的な思考が行えるようになれば、本講義の意図は達成されると考えられる。 授業参加度があまりに悪い場合は、単位履修を認めない。なぜなら、患者の前に立つことができないから。
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