【授業概要】
・テーマ
「電磁気学Iおよび演習」に続き、物質中(抵抗体、誘電体、磁性体)での電界と磁界の振る舞いを学び、続いて電磁場のエネルギー、電磁波について学ぶ。先ず、電磁気学I の基礎事項について復習する。次に、導体、誘電体、磁性体中の電磁界を、媒質の定数(導電率、誘電率、透磁率)と関連づけて学ぶ。さらに、電気磁気学的なエネルギー、マクスウェルの方程式から導かれる波動方程式及びその解としての平面電磁波などについて学ぶ。本授業は講義と演習から構成されていて、二つを一体として進めることによりこれらの内容の理解を深め、自主的・継続的に学習する能力を育成する。
・到達目標
○抵抗体中の電界と電流密度の関係(オームの法則)を理解し、電界と電流密度を計算できる。 ○誘電体中の電界、電束密度、真電荷、分極電荷、電気双極子について理解し、誘電率の異なる材料を含むコンデンサー中での電界と電束密度が計算できる。 ○磁性体中の磁界、磁束密度、磁気双極子について理解し、磁界、磁束密度およびインダクタンスが計算できる。 ○コンデンサーとコイルなどの回路素子に蓄えられる静電エネルギーと磁気的エネルギーを求めることができる。 ○真空中のマックスウェル方程式から電界と磁界の波動方程式を導くことができる。 ○波動方程式を解いて平面電磁波を求め、これを図に示して説明できる。
・キーワード
導体、誘電体、磁性体中の電磁界と回路定数との関係、電磁気学的なエネルギー、波動方程式、平面電磁波
【科目の位置付け】
学習・教育目標A~Dとの対応:B● この講義では電気電子回路、光・電磁波による通信、半導体素子等の動作原理の根本にあるきわめて重要な事柄を学習する。
【授業計画】
・授業の方法
この科目は講義と演習がセットになっており、週2コマ(4単位)行われる。週の1回目は講義を行い、2回目では講義内容に基づいた演習を行う。また、演習の時間には小テストを行う。
・日程
第1週 前期の復習, 第2-4週 誘電体中の電界, 第5週 導体(抵抗体), 第6-7週 磁性体と磁界, 第8週 中間試験と前半のまとめ, 第9週 電界・磁界のエネルギー, 第11-12週 電磁誘導とマックスウェル方程式, 第13-14週 平面電磁波, 第15週 期末試験と全体のまとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
・授業時間外学習へのアドバイス
教科書により次回の講義内容をよく確認しておくこと。 前回の講義内容をよく復習し、疑問点・理解できない点があれば次回の講義で質問できるようにしておくこと。また、次回の演習での小テストに備えて、演習問題を復習しておくこと。
【成績の評価】
・基準
科目の達成目標に記載の項目について試験を行い、以下の基準を満足したものを合格とする。 中間試験25点と期末試験25点と小テスト50点の合計100点満点で60点以上を合格とする。小テストは演習時間に実施した小テストの合計点を50点満点に換算する。
・方法
演習の時間に実施した小テストと中間試験と期末試験により評価する。
【テキスト・参考書】
宇野亨、白井宏、電磁気学、コロナ社 3800円 + 税 藤田広一、電磁気学ノート(改訂版)、コロナ社、2,700円+税 藤田広一、野口晃, 電磁気学演習ノート、コロナ社、2,900円+税
【その他】
・学生へのメッセージ
物質中の電磁界や、電磁波(空間・時間的に変動する電磁界)に関する基礎知識は、5学期以降の専門科目を履修する上で大切であり、講義、演習を通じてしっかり身につけてほしい。 1.この科目は、一週間に2コマが開講されるが、講義と演習のそれぞれに1コマずつ割り振られるため、両方に出席することが必要である。また、単位は、講義分と演習分に分割されておらず、各々の単位として独立に取得はできないので注意が求められる。特に演習の欠席は単位取得をかなり厳しいものにするので、特に注意すること。 2.電磁気学II は、電磁気学I をベースに進められるので、I の内容(ベクトル解析、真空中の電磁界)を十分 に復習しておくこと。
・オフィス・アワー
毎週金曜16時から17時
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