水田灌漑、畑地灌漑の基礎となる用水計画、農地排水の基礎となる地区排水計画の基本を学習する。次に、農業水利の多面的機能や地域用水についても学習する。さらに日本と世界の灌漑開発と環境の関係について現状と課題を学習し、灌漑・排水施設（農業水利システム）の開発が自然環境に与える影響を緩和し、自然と共存できる持続可能な農業水利について学習する。

農業水利の基礎となる水田・畑地灌漑の用水量の構成要素、計画用水量の算定方法、農地排水については排水計画の考え方を習得する。また農業用水の有する多面的機能や地域用水について、種類・内容について習得する。さらに日本および世界の農業水利システムと自然環境の関係について理解を深め、農業水利が環境に与えている与える影響を緩和し環境と共存・共生する農業水利のあり方を提言できる能力を身につける。

農業水利システム、灌漑、排水、地域用水、多面的機能、自然環境との共生

水土環境科学コースの学習目標の３）持続可能な農業と農山村のあり方を検討できる能力を身につける。に位置付けられる。

講義、演習問題

第１回 ガイダンス
第２回 土地改良事業と農業水利施設（ハード）
第３回 水利権と土地改良区による水管理（ソフト）
第４回 農業水利の歴史と水利秩序の形成
第５回 日本の水資源と農業水利の現状
第６回 水田灌漑（１） 灌漑の役割と特徴
第７回 水田灌漑（２） 計画用水量の算定
第８回 畑地灌漑（１） 概要、単位用水量
第９回 畑地灌漑（２） 灌漑方式と末端施設
第１０回 農地排水（１）概要、自然排水と機械排水
第１１回 農地排水（２）地区排水量の計算、排水施設
第１２回 多面的機能と地域用水
第１３回 環境へのインパクトと環境配慮
第１４回 世界の農業水利事情
第１５回 試験とまとめ

パワーポイントに示される講義内容は資料横に筆記し鉛筆を動かして理解する。毎回の出席カードで、講義内容への質問や感想を提出してもらう。

毎回のパワーポイント資料をしっかり復習し、講義のポイントを習得する。

講義や出席カードでの積極的質問、理解度テスト、期末試験の結果とレポート。

出席カードの内容、レポート、理解度確認テスト、期末試験による総合判定。

参考書：丸山利輔他：新編農業水利学・上巻（コロナ社）

積極的な質問を歓迎する

平日：１０：００～１７：００