東南アジアの文化交流史(人間を考える)
 Cultural Interactions in Southeast Asia: A Historical Approach (Mankind)
 担当教員:今村 真央(IMAMURA Masao)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
東南アジアには様々な宗教、文化、民族が長い間共存している。イスラム教、仏教、キリスト教はいずれも東南アジアから生まれた宗教ではないが、時を経てこの地域に根付くようになった。これらの宗教はいかにして東南アジアに伝播し、そして地域の人々に受け入れられるようになったのか。その過程でこれら外来の宗教は地元の文化とどう接触したのか。また、異なる宗教団体はお互いにどのような関係を築き上げてきたのか。これらの質問を念頭に、東南アジアを長い歴史的スパンで学習し、多文化・多宗教の共生について批判的に考察します。
・到達目標
東南アジアにおける文化と宗教の動態を、大きな歴史的文脈で理解し、説明できるようになること。また、文化・宗教の共生について批判的な思考力を養い、自らの考えを文章でも口頭発表でも伝える力を身につけること。
・キーワード
東南アジア、宗教、文化、多文化共生

【科目の位置付け】
本授業は、(1)共生の世界はいかに可能か、という問いを念頭に、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い教養を習得すること、そして(2)読み手・聞き手に伝えるコミュニケーション力を高めるものです。

【授業計画】
・授業の方法
1)毎回特定の論文が指定されるので、講義と論文を基にして小グループに分かれクラス内で議論します。文献のリストは第一回に配布されます。
2)楽器の前半に学外の施設や団体の課外見学を通して、理解を深めます。
3)小論文執筆を通して、論文の書き方の基礎を習得します。
・日程
第1回 イントロダクション: 東南アジアの文化と宗教多様性
第2回 サンスクリット世界の拡大
第3回 世界宗教の伝播と受容–仏教①
第4回 世界宗教の伝播と受容−仏教②
第5回 世界宗教の伝播と受容−イスラーム①
第6回 世界宗教の伝播と受容−イスラーム②
第7回 世界宗教の伝播と受容−キリスト教①
第8回 世界宗教の伝播と受容−キリスト教②
第9回 中華の世界①
第10回 中華の世界②
第11回 アニミズム①
第12回 アニミズム②
第13回 ジェンダーとセクシュアリティ①
第14回 ジェンダーとセクシュアリティ②
第15回 まとめと小論文へのコメント
進捗状況によって内容を集約することがあります。

【学習の方法】
・受講のあり方
クラスの規模が許す限り、学生に特定の論文を対象としたプレゼンテーションを一人につき一学期に一度してもらい、まとめる力と伝える力を養います。プレゼンテーションに対して、聞き手は積極的に質問することが期待されます。
・授業時間外学習へのアドバイス
毎回、授業の最後に各履修生に考察を書いてもらい、これはインターネットを通してクラスでシェアします。インターネットを使ったディスカッションは学期中続きます。

【成績の評価】
・基準
積極的・能動的に発言する姿勢を持ち、クラスメートと協力しながら共に学ぶことができること。
そして、授業を通して得られた知識や論点に対して主体的に分析する力を示し、論述と口頭ともに自分の考察を伝えることができること。これらを合格の基準とする。
・方法
①授業参加と発言 30% ②「考察」とオンライン・ディスカッション 30% ③プレゼンテーション 10% ④個人研究(小論文)30%

【テキスト・参考書】
必読文献はすべて配布します。

【その他】
・学生へのメッセージ
予備知識は特に必要ではありませんが、授業での積極的な参加は求められます。
・オフィス・アワー
第一回の授業で連絡します。

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