都市を通じて考える人間と歴史(人間を考える)
 The relationship between men and history through cities;What were medieval cites?(Mankind)
 担当教員:松尾 剛次(MATUO Kenji)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
人間と歴史との関係を日本中世都市鎌倉(現、神奈川県鎌倉市)を主な例として論じます。
B 歴史学を鎌倉を例にして論じるの?
A 中世、ここでは12世紀末から16世紀末の鎌倉だけどね。
B 鎌倉は1180年に源頼朝によって開かれた都市だよね。なぜ、頼朝は鎌倉に拠点を定めたの?鎌倉の地図を見ると大仏とか鶴岡八幡宮とか寺社が多いね。それはなぜだろうか?
A 鋭い質問だな。その答えは講義のお楽しみだね。ようするに軍事都市・宗教都市・商業都市としての都市鎌倉を明らかにするつもりなんだよ。
B でも史料は少なそうだね。
A 最近は、鎌倉も多くの地点で発掘がなされ、その考古学的な成果なども使って講義する予定だよ。こうした鎌倉研究を例に「歴史学とは何か」を考えてもらいたいな。
B ところで、授業計画のところに「もののけ姫」を材料に語る部分もあるね。
A できるだけ、学生たちが取り付き易い素材をも使う予定だよ。これまで、事項や年代の暗記科目としての歴史学だったと思うけど、大学の歴史学は「考える」ことに主眼があるんだ。ぜひ、講義に参加して欲しいね。
・到達目標
高校までの「歴史」は事項や年代を暗記する科目でした。大学では、史料という過去の人々が残したメッセージを解読し、過去の人々との対話を通じて、歴史的なものの見方を身につけることができる。
・キーワード
都市、鎌倉、宗教

【授業計画】
・授業の方法
講義形式ですが、できる限り質問に応じる予定です。
・日程
1 はじめに 歴史学とは
2 中世都市とは ヨ-ロッパ都市と日本の都市比較
3 都市鎌倉を扱う史料
4 都市鎌倉の中心と周縁
5 軍事都市、宗教都市 「もののけ姫」の世界
6・7 鎌倉の中の将軍御所
8・9 鶴岡八幡宮
10・11都市鎌倉の四境
12・13鎌倉の町衆
14・15補足とまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
テキストを予習・復習するようにしてください。積極的に質問するようにしましょう。
・授業時間外学習へのアドバイス
テキストを予習・復習するようにしてください。参考書もよく読むようにしましょう。

【成績の評価】
・基準
受講態度と講義内容の理解度を1度のレポ-トの提出と簡単なテスト(自筆ノ-ト、自分のテキストは持ち込み可)により評価します。いずれも歴史的なものの見方が身についたかを評価します。
・方法
1度のレポートで50点、テストで50点ですが、レポートを出さないとテストを受けられません。いずれも歴史的なものの見方が身についたかを評価します。

【テキスト・参考書】
テキスト
松尾剛次著『中世都市鎌倉の風景』吉川弘文館、1993
参考書
松尾剛次著『中世都市鎌倉を歩く』中公新書、1997

【その他】
・学生へのメッセージ
事項や年代を暗記する科目としての歴史学ではない、「真」の歴史学に触れてみましょう。初回のオリエンテーションに必ず参加すること。参加しない場合は、履修を認めません。
・オフィス・アワー
火曜日 11時~12時30分 松尾研究室

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