【授業概要】
・テーマ
人間の「こころ」とはなにか、人間は物事をどのようにとらえ、どのように感じて、どのようにそれを表現するのか、といった問題に芸術と心理学はともに関わっています。芸術心理学は芸術(学)と心理学とが重なった領域です。この授業では美術・デザイン作品の鑑賞や造形活動と関わりの深い心理学の方法や問題意識について、具体的な作例や芸術学(美学・美術史)の諸問題と対応させながら理解することを目標としています。
・到達目標
美術・デザインの造形的な諸問題について、心理学、芸術学(美学・美術史)の問題と関連・照応させながら、解釈、説明できる。 芸術学(美学・美術史)と心理学(知覚心理学、認知心理学、精神分析学、臨床心理学、発達心理学等)との関連について具体的な問題をもとに解釈、説明できる。
・キーワード
心理学(知覚心理学、認知心理学、精神分析学、臨床心理学、発達心理学等), 芸術学(美学・美術史),アート
【科目の位置付け】
この授業は、芸術や心理学について様々な視点から理論的・論理的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものです。
【授業計画】
・授業の方法
スライドによる講義を中心に適宜質疑応答を行います。 また毎回コメントカードを書いてもらいます。
・日程
1 ゲシュタルト心理学 2 ゲシュタルトと造形 3 環境の知覚・知覚と造形 4 アフォーダンス・知覚と造形 5 遠近感の表現 6 子どもの描く絵 7 構図・構成の効果 8 色覚論 9 ゲーテの色彩心理学 10 色の象徴的意味 11 色の標識 12 無意識と造形 13 精神分析と造形 14 アウトサイダー・アート 15 まとめ
【学習の方法】
・受講のあり方
アップロードされた資料や、授業中配布の資料にメモするなどして要点の理解に努めてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
事前学習では、授業計画で明記した授業範囲を熟読し不明な用語や事象について調べたり、前の授業で配付した資料をよく理解しておくこと。 「振り返り」では、アップロードされた資料や、授業中配布の資料にメモするなどして要点の理解に努めること。また、画集や美術館などで作品にふれ、造形・芸術心理学的観点から考察してみてください。
【成績の評価】
・基準
美術・デザインの造形的な諸問題について、心理学、芸術学(美学・美術史)の問題と関連・照応させながら、適切に解釈、説明できることを合格の基準とします。
・方法
平常点20点、レポート80点。
【テキスト・参考書】
参考書:以下のほか、適宜紹介します。 ・美と造形の心理学 / 仲谷洋平, 藤本浩一編著,北大路書房,1993.4 ・イラストでみる現代美術史/小林俊介、奥山結香著、奥山アートワークスデザイン、2014
【その他】
・学生へのメッセージ
美術館などで実際の美術・デザイン作品に数多く触れることをお薦めいたします。
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