哲学ってどんなこと?(哲学)
 What is Philosophy ?(Philosophy)
 担当教員:清塚 邦彦(KIYOZUKA Kunihiko)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
 哲学には固有の研究領域はない。言い換えれば,どのような問題でも,扱い方しだいでは哲学の問題になりうる。とはいえ,従来の哲学研究を見渡し
てみると, 多くの研究者が繰り返し論議してきた,いわば定番的な論題とでも呼ぶべき一連のテーマが存在することも事実である。この講義では,それ
らのテーマについて初歩的な解説を行う。それによって,「哲学的」と称される論議がどのようなものなのかを,具体的に理解してもらいたい。
 特定の問題や領域に偏ることなく,できるかぎり多様な問題,また多様な哲学者の議論を紹介できればと考えている。
・到達目標
哲学においてどのような問題がどのような仕方で論議されてきたかについて基本的な理解を身につける(問題の所在を理解し、それと取り組む際の基本的な概念や命題を身につけること)。またそれを踏まえて、みずから多様な問題について考えることができる。

【科目の位置付け】
 学問の多様性を経験させ、知識の幅を広げさせる。

【授業計画】
・授業の方法
 初回のガイダンスの後,第二回目の講義以後は,プリントに即して,原則として毎回一話完結の形で話を進めていく。第5回目、第10回目は、それまでの講義の補足、ならびに中間レポートを踏まえたディスカッションを行う。また、第15回は、半期の授業全体についての補足とまとめに当てる。
 なお、出席確認は教室設置のリーダーによるが、それとは別に、毎回、レスポンスカードを提出してもらう(必要に応じて次回に補足説明を行う)。
・日程
 詳しい日程については,初回のガイダンスの際に日程表を配付します。やや欲張りながら,①毎回一話完結のお話をすること,また②代表的な哲学者
の学説紹 介的なお話をする回と,③一定のテーマに即したお話をする回とを取り混ぜながら,④できる限り哲学の幅広い領域に目配りを利かせる形で
半期の授業を組み立 てること,というのがこの講義の基本的な考え方です。気の早い人のため,参考までに,現時点での仮想日程表を以下に挙げておき
ます(若干手直しする予定で すので、あくまで参考です)。
(参考)第1回:ガイダンス
    第2回:ソクラテスの「無知」
    第3回:プラトンと正義
    第4回:アリストテレスの幸福    第10回: 中間まとめ2
    第5回: 中間まとめ1       第11回:「生命の質」をめぐって
    第6回:デカルトのコギト      第12回:「芸術」とは何か?
    第7回:心身問題          第13回:時は流れるか?
    第8回:哲学的懐疑論        第14回:価値は実在するか?
    第9回:決定論           第15回: 全体まとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
 講義の際に疑問点があれば質問して確認すること。
 授業の中で質問・意見を募ったり、ランダムに指名して質問する場合があります。 また、毎回質問用紙を配付します。その種の意見表明の場も活用することで、授業内容をより能動的に消化してもらえることを期待しています。
・授業時間外学習へのアドバイス
 資料は事前にLMSにアップロードしますので、予習に利用して下さい。
 授業後、資料に改めて目を通して内容を再確認し、疑問点や自分の考えをノートに整理しておくこと。また、必要に応じて関連文献・資料を調べ、考えること。

【成績の評価】
・基準
 レスポンスカードならびにレポートを通じて、次の2つの項目についてそれぞれ段階的に評価した結果を総合的に判定する。
・講義で取り上げた問題、基本的な概念や命題について、初歩的な理解が身についていること
・それを踏まえて自分の考えをどこまで論理的に展開できていること。
・方法
 平常点20点、レポート(小レポート+期末レポート)80点。

【テキスト・参考書】
特に指定しない。毎回,プリントを配布し,それに基づいて講義を行う。
プリントは授業実施前日の夕刻までにWebClassにアップロードする。

参考書
 スティーブン・ロー『考える力をつける哲学問題集』筑摩書房
 野矢茂樹『哲学の謎』講談社
 トマス・ネーゲル『哲学ってどんなこと?』昭和堂

【その他】
・オフィス・アワー
 

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