環境問題を考える(教養セミナー)
 Environmental Problem(Education Seminar)
 担当教員:日野 修次(HINO Shuji)
 担当教員の所属:理学部物質生命化学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:演習(発展)
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
地球が誕生して以来,46億年が経過していますが,人類誕生から現在までは,その中でも最後の1コマまでしかありません。一方,これまでに誕生した多くの生物群集は,地球のありとあらゆる環境で生育可能となるように多様に進化し,現在まで生存してきています。しかし,これらの生物群集は,人間が行ってきた活動のため,その生存が危ぶまれています。私たちは,地球環境を守る上で,何が出来るかを考えるために,まず,何が地球上で起きているかを知ることが大切です。そのうえで地球との共生とは何か?何が出来るのか?について考えることが必要です。本講義では,理解の助けとなるための基礎的な情報の提供を中心とします。そして,自ら考えて,その内容を自分の意見としてまとめられるように助力します。
・到達目標
これからの地球を考えるに当たって,私たちが何をなすべきかを理解することが必要です。そのために,まず何が地球上で起きているかを知ることが大切です。そして,個々の人間がするべきことを考えられるようになってほしいと思います。 自然を知り,社会の仕組みを知り,自分自身を知り,何をするべきか,について考えをまとめてプレゼンテーションとコミュニケーションを通して,相互理解を深めることを目標にします。
・キーワード
地球環境,人間活動,社会性,環境保全,自然環境

【科目の位置付け】
これからの地球を考えるにあたって,どの様に対処したらいいのかを自ら考えることができ,また行動できるよう,環境に関する基本的な問題を理解し幅広い知識を習得し,自らの考えをもち,その考えを社会に伝えられるようにします。そのために,自ら進んで学び理解し,環境に対して自らが対応することができるようにすることを努力目標にします(基盤教育の基本理念より)。

【授業計画】
・授業の方法
(1)現在の地球が抱えているさまざまな地球環境の問題のうち,いくつかのテーマを選び,それらについて発表と議論を中心に進行します。
(2)自然科学のみならず,社会科学,人文科学的な観点からの取り組み考慮し,幅広い分野のテーマを取り上げます。
(3)受講学生によるプレゼンテーションをPOWER POINT スライドや配布した資料に基づいて実施してもらい,それに基づいてデイスカッションします。
・日程
(1)ガイダンス,(2)環境とは何か?,(3)ゴミ問題,(4)大気の環境(酸性雨,温暖化など),(5)水の環境(河川環境,水質汚濁と浄化など),(6)土壌の環境,(7)化学物質の問題,(8)自然保護,(9)全体のまとめ, (1),(2)のガイダンスや事前プレゼンテーションと(9)の全体のまとめ,を除いた6つの大テーマについて,それぞれ2-3回の予定で進め,全体で15回開講します。また,ガイダンス時に受講学生の希望を聞いてテーマを追加し,回数を調整することもあります。

【学習の方法】
・受講のあり方
受講学生の皆さんが行う発表を聴くことはもちろんですが,不明な点や疑問点は,その場で解決する様に心がけてください。受講内容と関連した内容について,テレビ,新聞,インターネットなどから多くの情報を得ることが出来ます。これらの情報を様々な資料を通して自分なりによく内容を理解し把握出来るようにすることが重要です。
・授業時間外学習へのアドバイス
予習は内容の概要を事前に把握することが必要です。受講のあり方にもあるように,様々な情報を自分なりに整理して考えてみてください。復習としては,セミナーで話し合った内容をもとにさらに考え,インターネットやテレビの特集番組などの様々な情報を自分なりに整理して考えを構築してみてください。

【成績の評価】
・基準
評価の基準は,受講生による発表では,自ら調べて得られた知識の表現に加えて,考えをまとめ表現できるかどうかを評価します。また,発表者の内容を自ら整理して様々な資料を読みこなし,自分自身のコメントとしてまとめ,その考えをレポートとして提出出来るかどうかを評価します。ともに,自分自身の考え方をまとめ,発表(プレゼンテ-ション)およびレポートに出来ることを合格基準とします。
・方法
発表(プレゼンテーション)内容 30点,各発表内容に関する質問 20点,レポート (毎回提出が必要)50点として評価します。

【テキスト・参考書】
参考書は,たくさんありますが,他に,新聞や関連する雑誌,あるいはテレビでの報道番組など,多数あります。インターネットなどは情報を得るには便利ですが,切り貼りして自分の意見になったようにすることはしないでください。

【その他】
・学生へのメッセージ
環境問題に関する特集などは,テレビなどでもよく取り上げられますので,できる限り見るようにしてください。また,このセミナーは,化学や生物に関する内容が多く出てきますので,高校で化学や生物を履修しているか,受講時に自ら内容に関連した分野を積極的に自習することが必要となります。基幹科目で環境に関する講義を開講していますが,本セミナーは,その発展版となります。また,セミナー形式のため,受講者数を20名程度に制限します。
・オフィス・アワー
特に,時間は定めません。とりあえず,思いついたらいつでも訪ねてきてください。基本的には,昼休みか,16:30以降がいいでしょう。

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