都市と共生:山形を中心として(共生を考える)
 Living For the City (Living Together)
 担当教員:貞包 英之(SADAKANE Hideyuki)
 担当教員の所属:基盤教育院
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
 都市は人びとの暮らしの舞台となるだけではなく、文化、政治、経済的活動の舞台となります。それゆえ都市を理解するためには、個々の出来事や現象を個別に分析するのではなく、それを多様な立場から総合的に理解することが必要になります。
 舞台となるのは、わたしたちの暮らす山形という街です。この山形の来歴や文化的豊穣さ、多様性、あるいは現在の問題についてもう一度深く学習することを通じて、山形だけではなく都市が一般に抱える問題や可能性をより深く理解することが目標になります。
・到達目標
1)山形の過去、現在、未来について歴史的、社会学的に把握し、大学でまた将来、山形にかかわり生きていく基礎となる知識を獲得する。
2)都市とは何かをさまざまな角度から理解し、そこから発生している多様な問題の解決の糸口を各自が見つける。
3)都市を構成する様々な場所の論理を理解する。
・キーワード
 都市 山形 間取り 家族 住居 郊外化 ジェントリフィケーション ショッピングモール 

【科目の位置付け】
 都市は、現代社会を共に生きるための欠かせない台座としてあります。この都市の文化や歴史、現在を、山形を中心に理解することによって人と人の共生、歴史がそれにあたえる影響、社会と個人のダイナミックなかかわりについて理解し、これからの生活や大学での学びの基礎とします。

【授業計画】
・授業の方法
 基本的には、講義形式で授業を進めますが、随時参加者の質疑応答、または発表を求めます。
・日程
 以下の予定で授業を進めます。
1回目 ガイダンス
2~5回目 都市の歴史/都市の空間
都市とはなにか、その社会学的意味や空間的構成を学ぶともに、山形の城下町としての構成について学びます。
6~10回目 都市の近代化/住居論
 近代に国民国家が成り立つなかで都市がいかに再編されていくのかを、とくに社会学を基礎として学習します。二〇世紀になると都市は小家族の増加に伴い、あらたな商業地を発展させていくとともに、郊外化をすすめていきます。それが現代の都市の母形になっていますが、さらに二〇世紀末よりグローバリゼーションの荒波のなかで、都市がいかに変わろうとしているのかを山形を題材に学習します。
11~15回目 都市の場所論
 都市を構成している駅や住宅、ショッピングモールやスーパー等の場所の論理について学びます

【学習の方法】
・受講のあり方
 講義を前提としますが、質疑応答など積極的な参加者の参与を求めます。
・授業時間外学習へのアドバイス
 あらかじめ指定された文献に目を通してください。また講義の舞台は山形です。言及される場所を実際に訪ねてみてください。

【成績の評価】
・基準
1) 山形の歴史や現在について適切に説明できることを評価の基準にします。
2) 都市とは何かについて総合的に説明できることを評価の基準にします。 
3) 都市を構成するさまざまな場所の論理を分析的に論述できることを評価の基準にします。
・方法
 小テストを2回(各30点)、また期末試験・レポート(40点)をおこない評価します。

【テキスト・参考書】
 参考文献:貞包英之『地方都市を考える』花伝社、2015年。

【その他】
・学生へのメッセージ
 都市について考える機会になりますので是非参加してください。
・オフィス・アワー
 在室時はいつでも可。

82206132-2016-09-78509