多民族共生の現実と課題(共生を考える)
 Ethnic minority in Japan(Living Together)
 担当教員:松本 邦彦(MATUMOTO Kunihiko)
 担当教員の所属:人文学部法経政策学科
 開講学年:1年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
 日本での最大の異文化集団を軸に、民族と政治との関係および東アジア(特に日・朝・韓)の国際政治を考えていきます。
 「単一民族国家日本」とよく言われます。だから日本人には世界各地で起きている民族紛争がよくわからないのだとも。でもそれは本当なのでしょうか? 本講義にて、異なる文化をもつ者たちの共存の状況を知ることにより、皆さんは日本国内にこそ民族問題を解決していく鍵があることに気づかれるでしょう。
・到達目標
 上記の点について、正しい知識をもとに自分なりの意見を持てるようになってもらうのが主要目標ですが、副次的な目標としては以下のものがあります。テキストと参考書、講義プリントを読み込むことで長文の読解力が身に付きます。参考書を使って調べる力も付きます。毎回の講義で実習プリントを書くため、文章を書く力も付きます。
・キーワード
 民族問題、在日コリアン、在日外国人、韓国(大韓民国)、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)、東アジア、異文化理解、多文化共生。

【科目の位置付け】
 基幹教育>領域等:共生を考える>授業科目:政経・社会B。

【授業計画】
・授業の方法
 映像資料を教材として視聴し、受講生は毎回、事前の予習内容や感想を書いた実習プリントを提出します。松本はそれをチェックして次回の講義冒頭時に返却します。他の受講生の参考になる内容については抜き書きしてプリントで配布する場合があります(執筆者の紹介は筆名のみ)。なおWebClass登録は必須です。
・日程
下記のようにテキストの章立てに沿って進めます(各2~3回の計15回)
第一部)イントロ。第二部)日本のマイノリティの現況。第三部)海外でのコリアン。第四部)東アジアの国際政治とコリアン。第五部)在日コリアンと日本の今後。

【学習の方法】
・受講のあり方
 受講生は実習プリントに疑問点や感想を記入し、毎回の講義終了時にフォルダーに綴じて提出します。この実習プリントは次の回に返却されますので、B5判フラットファイルで保管して最終提出に備えます。
・授業時間外学習へのアドバイス
・予習:週に一度はWebClassを確認。その回の講義の実習プリント(レジメとクイズのセット)は事前配付されるので、まずクイズにて事前の知識を確認し(「勘で○つけ」)、レジメを読み、テキストの該当範囲を読んで疑問点をまとめておきましょう。なお事前に勘で○つけした段階の実習プリントが提出された場合、正答チェックをして返却します。
・復習:事前の知識(勘で○つけ)の誤りは見せ消しの上、正答に新たな○を記入。さらに自分の疑問点については参考書や事典などをもとにして調べ、その結果を実習プリントに追記します。また、日常で気づいた事柄(ニュース、TV番組、本など)についての感想なども実習プリントとは別の調査票に書くと共に、講義プリントで紹介する他の人の意見・感想にも関心を払ってください。
 松本との質疑応答ではWebClassも活用しましょう。

【成績の評価】
・基準
①正しい知識の修得の度合いと②理解の度合いは実習プリントのクイズでの勘で○つけ→○直しと調べ記入で、③主体的な参加の度合いと④汎用的技能の修得の度合い(思考力と文章表現力)はコメント欄の記入状況で計ります。これらは7割程度の配点で、追記や調査票の度合いにさらに3割を配点します。出席は三分の二以上が必須です。ただし講義時提出の実習プリントの内容に記入不足が多い場合は出席にカウントしませんし、クイズへの事前解答(勘で○つけ)の忘れを繰り返し、警告をしてもさらに繰り返す場合は、中途で履修放棄と見なします。
・方法
実習プリントのクイズの○直しと調べ記入が完了しているかどうかに70%。コメント欄の記入状況や追記の度合いで30%。調査票の提出があれば加点。

【テキスト・参考書】
(関係イベントも含め、講義やWebClassにて多数、随時紹介します)
テキスト:野村進『コリアン世界の旅』講談社+α文庫または講談社文庫
準テキスト:田中宏『在日外国人 第三版』岩波新書、820円
 大学生活全般についての推奨書:『大学生 学びのハンドブック』(世界思想社、1300円)、森靖雄『新版 大学生の学習テクニック』(大月書店、1800円)。また、図書館やインターネットの実習もおこない、参考リンク集を松本ウェブサイト中に設けています。

【その他】
・学生へのメッセージ
 この講義では、知識不足はもちろん歓迎ですし、間違えることも推奨します。その間違いを認識し、考えを確かめていくという「試行(思考)錯誤」の過程を重視しますので。
 配付プリントが半端でなく多いので、ファイルやバインダーでの整理を工夫しましょう。また、プリントとテキスト読み、ビデオ視聴、実習プリント記入とやることは非常に(非情に?)多いです。覚悟されたい。
・オフィス・アワー
 金曜日11時~14時:松本研究室。短時間ならこれ以外でも随時訪問ok。長くなりそうならメールかWebClassメッセージで予約してください。
※メールの前に一読を:「松本宛(先生宛)のメールについてのお願い」http://www-h.yamagata-u.ac.jp/~matumoto/mail.htm

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