「ジェンダーと法」入門(法学)
 Introduction to Law and Gender (Jurisprudence)
 担当教員:池田 弘乃(IKEDA Hirono)
 担当教員の所属:人文学部法経政策学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:前期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
現代日本社会におけるジェンダーと法との関係性を様々なトピックに即して考察する。性別、性的指向、性自認などの「性」に関わる様々な差異を法・法制度はどのように取り扱っているのかについて現状を把握しつつ課題を展望する
・到達目標
ジェンダーと法の関係性についての基礎的な理解を身につける。
差別と不平等の問題について主体的に考察できるようになる。
・キーワード
ジェンダー、性差別、セクシュアリティ、性的マイノリティ、LGBT、男女共同参画社会


【科目の位置付け】
この授業は、ジェンダーについて法的な視点から理論的に考察することで、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を習得するものである。

【授業計画】
・授業の方法
レジュメをもとに講義方式で行うが、できる限り受講者との対話を取り入れたい。
・日程
1. イントロダクション ―講義の目的について
2. 性の二分法と性的マイノリティ
3. 性差別とは何か?
4. 労働法とジェンダー
5. セクシュアル・ハラスメント
6. 家族法とジェンダー
7. 新たな親密圏の模索 ―同性婚と現代日本社会
8. 前半のまとめ
9. ドメスティック・バイオレンスと法
10. リプロダクティブ・ライツ/ヘルス
11. 性暴力と法
12. ポルノグラフィを巡る諸問題
13. 売買春を巡る諸問題
14. 映像で考える「ジェンダーと法」
15. 講義をふりかえって

【学習の方法】
・受講のあり方
講義を聞きながら、ノートをとる。
疑問点は積極的に質問する。
・授業時間外学習へのアドバイス
授業内容に関わるニュース(新聞、テレビ、インターネット等)に関心をもち、積極的に収集する。授業で紹介する参考書(映像資料を含む)にあたって理解を深める。

【成績の評価】
・基準
基礎的な知識を正確に理解しているか。問題点についての自らの見解を、異論を意識しつつ説得的に論述できるか。
・方法
中間試験(50%)、期末試験(50%)

【テキスト・参考書】
テキストは指定しない。
ただし、授業テーマ全般に関係する入門書として以下を推奨する。同書については、各回の授業で対応する箇所を示す予定である。
三成美保・笹沼朋子・立石直子・谷田川知恵『ジェンダー法学入門 〔第2版〕』(法律文化社、2015年)。

この他の参考書は授業中適宜紹介する。

【その他】
・学生へのメッセージ
「性」に関わる差別は或る人にとっては極めて切実ですが、別の人にとっては縁遠い事柄かもしれません。どちらの人にとっても、新たな思考を触発するような授業にしたいと思っています。
・オフィス・アワー
金曜日 10:30~12:00(これ以外でも研究室在室中は随時可能)/人文学部2号館3階、池田(弘)研究室。

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