モンゴル遊牧民の歴史(歴史学)
 History of Mongolian Nomads(History)
 担当教員:中村 篤志(NAKAMURA Atsushi)
 担当教員の所属:人文学部人間文化学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
 17-19世紀に清朝統治下にあったモンゴルは、1911年の清朝崩壊後、東アジアの国民国家形成とナショナリズムの高揚の中、南北二つに分かれたまま今に至る。
 本講義では、まず現代モンゴルの遊牧文化、南北の言語・文化状況を広く学ぶとともに、その現状に至った過程を、清朝統治時代まで遡って考える。
 特に、20世紀の近代国民国家・ナショナリズムの波がモンゴルに与えた影響、及びその20世紀モンゴル史に日本がいかに深く関わっていたかについて考える。
・到達目標
 モンゴルの近現代史を、前近代や現代の文化・社会状況との関連の中で理解するとともに、東アジア、特に日本とモンゴルの歴史的関係について理解する。
・キーワード
モンゴル、遊牧文化、ナショナリズム、満洲国、ノモンハン事件

【科目の位置付け】
 モンゴルの文化と歴史、日本とモンゴルの関係史を学ぶことを通じ、東アジア世界を理解する視点、ならびに異文化を理解する力を身に付ける。

【授業計画】
・授業の方法
 基本的には講義形式で行う。プリントを中心に映像資料なども多く用いる。また毎回の出席カードで受講者の質問を受け付け、それによって講義内容を適宜変更することがある。
・日程
以下のテーマを予定している。
(1)「モンゴル」とは?
(2)モンゴルの遊牧文化
    遊牧民の衣食住、多様性と柔軟性
(3)清朝のモンゴル統治とその崩壊 ~「内・外」二つのモンゴル
(4)国民国家とナショナリズムの時代
(5)20世紀のモンゴルと日本 ~満洲国そして「ノモンハン事件」
(6)戦後のモンゴル

【学習の方法】
・受講のあり方
 漫然と板書を写すだけでなく、口頭で述べた内容や映像資料の内容なども自分でメモすること。授業の最後の出席カードに疑問や問題点を書かせるので、積極的に授業にのぞむこと。
・授業時間外学習へのアドバイス
 高校世界史レベルの知識は前提として講義する。また現代遊牧文化についての講義も多い。学生は授業中に紹介した書籍を読みこれらの知識を補うことが望ましい。

【成績の評価】
・基準
到達目標について、以下の2つの基準を満たしているかによって判断する。
基準1:授業に積極的に参加し、講義内容を網羅的に理解する。
基準2:講義内容を自分の言葉で論理的に説明できる。あるいは、講義を手がかりに独自の視点で問題を設定し、深い考察ができる。
基準1は主に毎回の出席カードを用いて判定する。基準2は学期末テストないしはレポートによって判定する。
・方法
学期末テストもしくはレポート(70点)、平常点(30点)

【テキスト・参考書】
プリントを配布する。参考書は授業時に適宜紹介する。

【その他】
・オフィス・アワー
火曜日 13時00分~14時40分 中村研究室(人文学部2号館4階)

83103022-2016-09-79168