災害復興学入門(学際)
 Disaster Recovery and Revitalization (Interdisciplinary Study)
 担当教員:下平 裕之(SHIMODAIRA Hiroyuki)
 担当教員の所属:人文学部法経政策学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
東日本大震災を契機として私たちにとって重要な課題となっている「災害からの復興」について、学術的観点から検討する。
東日本大震災は大津波を引き起こし、未曾有の大災害をもたらした。さらには福島第1原子力発電所の大事故が勃発し、東北地方は多重大災害に遭遇している。南東北の3大学(福島大学、宮城教育大学、山形大学)は、今回の大災害からの復興に関わるプロセス、すなわち災害・被災情報、現地の課題とその解決、その後の新たな課題といったプロセスについて収集・分析、理論化を図り、これらを体系的に編成することにより、災害復興に関する学問領域である「災害復興学」の発展に貢献するよう取り組んでいる。本講義は、「災害からの復興」という我々が直面する課題に関し、共に学び考えていくための取組である。
・到達目標
災害常襲の国土に生きる気構えと、災害を共同の力で乗り越える知識を身につける。内容は主として東日本大震災と福島原発災害を題材にしたものとする。
・キーワード
大震災 原発事故 災害復興学 災害復興教育

【科目の位置付け】
この授業は災害復興に関し様々な視点から考察することを通じ、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識を修得するものである。

【授業計画】
・授業の方法
福島大学、宮城教育大学、山形大学の教員が、自身の専門領域の観点から災害からの復興に関わる講義を行う。履修生には各授業毎に授業内容についてのまとめ、質問、感想など簡単なレポートを提出する事を課す。
・日程
第1回 ガイダンス
第2回 人間の復興(1)
第3回 人間の復興(2)
第4回 災害に強いコミュニティづくり
第5回 災害の歴史
第6回 災害と心の支援
第7回 住民と行政による災害対応
第8回 中間まとめ
第9回 被災地の子どもたちへの支援
第10回 原子力災害からの復興
第11回 原子力災害の「見えない被害」
第12回 広域避難と被災者支援
第13回 災害復興教育
第14回 災害と学校
第15回 授業のまとめ

【学習の方法】
・受講のあり方
テキストを購入し、授業の理解を深めるために用いる。各回の講義内容をまとめ、内容の理解に務める。
・授業時間外学習へのアドバイス
(予習)各回のテーマについて書籍、報道などを通して様々な情報にふれ、自らの考えをまとめるよう努力する。
(復習)講義聴講前に考えていたことと聴講後に考えたことの同じ点、異なる点について整理する。

【成績の評価】
・基準
「災害復興」に関わる諸問題について、授業を通じて得られた知識に基づいて主体的に考察・論述できること。
・方法
平常点(20点)+毎回提出するレポートの内容(80点)

【テキスト・参考書】
清水修二・松岡尚敏・下平裕之編『東北発災害復興学入門 : 巨大災害と向き合う、あなたへ』山形大学出版会、2013年

【その他】
・学生へのメッセージ
授業はできる限り出席し、やむを得ない場合は届け出ること。
・オフィス・アワー
毎回講義後。(講義毎に説明する)

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