基礎から産業・中小企業を考える(経済学)
 Fundamentals of Industriy and Small and Medium Enterprises(Economics)
 担当教員:山本 匡毅(YAMAMOTO Masaki)
 担当教員の所属:人文学部法経政策学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
全国には多様な産業が存在し、産業活動の中で地域雇用を生み出しています。その担い手は多くが中小企業です。将来、企業と何らかの形で関わる学生にとって、産業や中小企業の見方を培っておくことは、とても大事なことです。本講義では特にものづくり産業を軸にしながら、産業・中小企業の見方の基礎的能力を身に着けることが目的です。
・到達目標
①産業がさまざまな中小企業との連関の中で成立していることを理解する。
②産業のシステムを把握し、簡単に説明できるようになる。
③日本経済新聞の産業欄、企業欄の一部を読めるようになる。
・キーワード
ものづくり、中小企業、産業、成長産業

【科目の位置付け】
この授業は、特にものづくり産業に焦点を当てつつ、産業とそれを支える中小企業について理論的、実証的に考察することによって、健全な批判精神に裏打ちされた幅広い知識の習得を図るものです。

【授業計画】
・授業の方法
1回の講義に1テーマずつ、産業と中小企業について講義していきます。最初に産業の見方や山形県の産業について検討した上で、産業・中小企業の仕組みや事業展開を考えます。テキストは指定しませんが、講義で新聞記事を提示するので、各自でも学習を行うようにしてください。
・日程
1.イントロダクション:講義の進め方とガイダンス
2.産業の構造:産業構造の考え方と理論
3.山形県のものづくり産業:意外と根強くある山形の製造業
4.産業はどこにできるのかⅠ:工業の立地について考える
5.産業はどこにできるのかⅡ:商業と農業の立地について考える
6.大手企業と中小企業:多種多様な中小企業の存在
7.戦後日本の中小企業問題の歴史:大手企業と中小企業の二重構造問題
8.戦後日本の中小企業の発展:量産型中小企業から開発志向型中小企業へ
9.東日本大震災とサプライチェーン:震災で顕在化した脆弱性
10.産業のビジネスモデル:なぜ日本企業はビジネスで負けるのか?
11.東北を伸ばす産業Ⅰ:自動車産業
12.東北を伸ばす産業Ⅱ:医療機器産業
13.東北を伸ばす産業Ⅲ:航空機産業
14.東北を伸ばす産業Ⅳ:健康・福祉機器産業
15.まとめと試験

【学習の方法】
・受講のあり方
講義では多くの板書を行うので、課題を意識しつつ、内容を聞いて、ノートにまとめるようにしてください。リアクションペーパーでは当日の講義内容のおさらいを書くことになるので、集中して講義を聞くことが必要です。また質問された場合には、積極的に答えてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
≪予習≫新聞の経済欄を毎日読み、分からないところを整理しておく。
≪復習≫1回1テーマで講義するので、講義終了後に講義ノートとプリントを踏まえながら講義内容を要約し、復習をしてください。不明な点は図書館やインターネットで調べてください。

【成績の評価】
・基準
本科目ではリアクションペーパー、レポート(1回)、期末試験の得点を合算し、絶対評価で成績を付けます。期末試験では、産業・中小企業の概要、構造が把握できているかを確認します。これに加えて、リアクションペーパーの内容を評価に加えます。評価で重視する基準は、①論理性、②知識の理解、③授業への積極さです。
・方法
リアクションペーパー30点、レポート20点、期末試験50点、合計100点

【テキスト・参考書】
テキストは特に指定しません。体系的なテキストがないので、適宜、関連する文献を紹介します。

【その他】
・学生へのメッセージ
産業は雇用、日本経済、地域経済を支える重要な存在であり、その担い手の多くは無名な中小企業です。本講義ではその実態を少しでも紹介したいと思います。
・オフィス・アワー
毎週木曜日12:00~13:30 山本研究室 それ以外は、講義で案内するメールにて予約をしてください。

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