生物多様性と人間社会(生物科学)
 Biodiversity and Human Society (Biological Sciences)
 担当教員:富松 裕(TOMIMATSU Hiroshi)
 担当教員の所属:理学部生物学科
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義(一般)
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
私たちの生活は、生態系が提供する様々な恵みに依存している。このような生態系の恵みは「生態系サービス」と呼ばれるが、多くの生態系サービスは近年悪化しているか、または持続不可能な状態で利用されている。過去50年ほどの間に、人類はかつてない速さで生態系を改変してきたが、生態系サービスが大きく損なわれてしまえば人間社会も多大な影響を受ける。本講義では、生態系サービスやそれを支える生物多様性について、主に生態学の視点から学ぶ。
・到達目標
1)生物多様性や生態系サービスに関する科学的知見を通して、持続可能な社会のあり方について考える視点を養う。
2)生物多様性や人間社会が抱える問題について、主体的に考察できるようになる。
・キーワード
生物多様性、生態系サービス、持続可能性

【科目の位置付け】
人間社会を支えてきた自然環境に関する基本的な知識を学ぶことによって、生命や地球を的確な科学的視点でとらえることができる生命観・地球観を養う。(基盤教育の基本理念)

【授業計画】
・授業の方法
高校で生物を履修していないことを前提として授業を行う。グループ作業を行う都合上、受講者数を制限することがある。
1) 前半の授業では、液晶プロジェクターや配布資料を用いて講義を行う。
2) 後半の授業では、4人程度のグループを単位として文献調査を行う。得られた成果を授業で発表し、議論する。
・日程
以下の計画に沿って進めるが、必要に応じて内容を変更することがある。
第1回 講義のすすめ方とガイダンス
第2回 生物多様性とは何か
第3回 複雑適応系としての生態系
第4回 生態系はどのように変化したか
第5回 生態系サービス(1)
第6回 生態系サービス(2)
第7回 環境問題に関するドキュメンタリー
第8回 グループ分けと学習テーマの決定
第9回 生物多様性の経済評価
第10~11回 グループ作業
第12回 生物多様性を保全する取組み
第13回 グループ作業
第14回 グループによる成果発表(1)
第15回 グループによる成果発表(2)

【学習の方法】
・受講のあり方
質問をしたり、参考書を参照するなどして、積極的な受講態度で臨むようにしてください。
・授業時間外学習へのアドバイス
1)参考書を適宜参照し、内容の理解に務める。
2)文献調査では、図書館やオンラインリソース等を活用しながら、各自で文献を読み込んで情報を整理する。

【成績の評価】
・基準
授業を通じて得られた知識にもとづき、グループ課題に対して主体的に調査を行い、考察できることを基準とする。
・方法
1)平常点 20%+グループ発表 40%+個人レポート 40%
2)出席率が75%を下回る場合には単位を付与しないので注意すること

【テキスト・参考書】
テキストは指定しない。参考書は、講義中に指示する。

【その他】
・オフィス・アワー
在室時は随時

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