数え上げ組合せ論(数理科学)
 Enumerative Combinatorics(Mathematical Sciences)
 担当教員:三枝崎 剛(MIEZAKI Tsuyoshi)
 担当教員の所属:地域教育文化学部地域教育文化学科システム情報学コース
 開講学年:1年,2年,3年,4年  開講学期:後期  単位数:2単位  開講形態:講義(一般)
 開講対象:  科目区分: 
【授業概要】
・テーマ
 数え上げの手法を紹介する.
・到達目標
 数え上げに関する基本概念と基本的な計算について学ぶ.次の事柄を説明できることを目標とする:全単射,母関数,行列式,LGV公式,分割数,無限和と無限積.
・キーワード
 全単射,母関数,行列式,LGV公式,分割数,無限和と無限積.

【科目の位置付け】
 この授業は,定理・公式などをそのまま鵜呑みにするのではなく,なぜその定理が生まれたか,その過程を重視する.それにより,合理的な批判的思考を養い,その批判精神によって常に検証されることが期待される広汎な「知」の体系を身につける(基盤教育の基本理念より).

【授業計画】
・授業の方法
 講義形式で行う.ただし,計算練習・総合的な演習などを含む.
・日程
 主要なテーマと順序は次のとおりです.
  第1回 数え上げの哲学
  第2回 カタラン数
  第3回 分割数(1,母関数・テイラー展開)
  第4回 分割数(2,全単射法)
  第5回 ロビンソン・シェンステッド対応
  第6回 フック公式
  第7回 半標準版とシューア関数
  第8回 ヤコビ・トゥルーディ公式
  第9回 ワイルの次元公式
  第10回 ヤコビの三重積公式
  第11回 LGV公式(非交叉経路)
  第12回 タイル張り(1.カステレイン)
  第13回 タイル張り(2.六角格子)
  第14回 木の数え上げ
  第15回 群論とゲーム,ポリア理論

【学習の方法】
・受講のあり方
 集中して理解に努め,沢山計算練習をすること.疑問があれば質問すること.
・授業時間外学習へのアドバイス
 復習は必ず行うこと.内容は,例えば講義で扱った内容を理解するまで考える,慣れるまで計算練習を行うなど.予習は必要でない.

【成績の評価】
・基準
 次の事柄を説明できることを目標とする:全単射,母関数,行列式,LGV公式,分割数,無限和と無限積.
・方法
 レポートと小テストで総合的に評価する.

【テキスト・参考書】
 テキスト:
  使用しない.
 参考書:
  ○高崎 金久著「線形代数と数え上げ」(日本評論社
  ○ジョージ・アンドリュース著, キムモ・エリクソン著, 佐藤文広訳「整数の分割」(数学書房)
  ○Richard P. Stanley著「Enumerative Combinatorics: Volume 1」(Cambridge University Press)
  ○Richard P. Stanley著「Algebraic Combinatorics: Walks, Trees, Tableaux, and More」(Springer)
  ○Martin Aigner著「A Course in Enumeration」(Springer)
  ○Titu Andreescu著, Zuming Feng著「A Path to Combinatorics for Undergraduates: Counting Strategies」(Birkhaeuser)

【その他】
・学生へのメッセージ
 大学における数学は抽象的で,授業のみで理解することは大変です.時間をかけ,沢山具体例を計算し,考えぬきましょう.質問はいつでも受け付けます.
・オフィス・アワー
 講義で連絡します.

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