1945年の敗戦から現代までの日本外交史を題材にして、今後の日本の外交政策を考えていく上で必要な歴史的知識を得てもらいます。テキスト（ハンドブック）を案内役として、歴史資料（史料）によって事実関係を確認しつつ進んでいくことにより、事実を基にして考える態度もつちかいます。

日本外交史の知識を着実に自分のものとします。重要なのは、自分なりの問題意識を持ち、多角的な視点から歴史を振り返ることです。

日本外交史。近現代史。

「日本外交史（戦前）」から引き続いての受講が望ましいのは確かですが、本講義単独の受講もokです。またこの後期を先に受講してもokです。

　授業では映像資料を多用します。その回の講義のための実習プリント（レジメとクイズのセット）は事前に配布されますので、クイズに「勘で○つけ」をしてから講義に臨んでください。講義時にはその実習プリントに必要事項を記入して提出です（次の回に返却します）。 なおWebClass登録は必須です。

第１回：ガイダンスと提出フォルダーの作成、第2～3回：日本占領から対日講和まで
第４～６回：日ソ交渉、六十年安保、日韓関係 第７～９回：沖縄返還、日中国交正常化、プラザ合意と円高
第１０回～：冷戦後の日本外交

　講義中には実習プリントに必要事項やコメントを記入し、講義終了時にフォルダーに綴じて提出です。次の回に返却されたら、手元のB5判フラットファイルに綴じて最終提出に備えましょう。

・予習：週に一度はWebClassを確認。事前配付される実習プリントと該当する範囲のテキスト掲載史料を読む。実習プリントのクイズで事前の知識チェック（勘で○つけ）をしておく。この事前の勘で○つけをした段階の実習プリントが提出された場合は、正答チェックをして返却します。
・復習：勘で○つけの○が誤っていた場合は“見せ消し”として正答に○を追加する。自分の疑問点については参考書や事典などをもとにして調べ、その結果を調査票に書いて提出する。また、日常で気になった事柄についてはニュースやTV番組の感想を積極的に調査票に書くと共に、講義プリントで紹介する他の人の意見・感想にも関心を払う。なお、松本への質問には実習プリントのほか「WebClass」も活用してください。

　日本外交史に関して正しい知識が身についていること、および自分なりの意見をもてるようになることを合格の基準とします。
　講義終了後、実習プリントと調査票が綴じてあるB5判フラットファイルを最終提出します。そして成績評価後に郵送で返却されますので、必ず受領します。

　クイズの勘で○つけ→○直しと調べ記入が完了しているかどうかで70％。実習プリントへの追記があるかどうかで30％。調査票の提出があれば加点。
　出席は三分の二以上が必須です｡ただし講義時提出の実習プリントの内容に記入不足が多い場合は出席にカウントしませんし、クイズへの事前解答（勘で○つけ）の忘れを繰り返し、警告をしてもさらに繰り返す場合は、中途で履修放棄と見なします。

テキスト：増田弘ほか編著『日本外交史ハンドブック：解説と資料』有信堂高文社、2007年、2700円
参考書（関係イベントも含め、講義やWebClassにて多数、随時紹介します）
　酒井一臣『はじめて学ぶ日本外交史』昭和堂、2013年、1800円。五百旗頭真編『戦後日本外交史 第3版』有斐閣、2010年、2000円。北岡伸一『日本政治史：外交と権力』有斐閣、2011年4月、1995円。『年表 昭和・平成史』岩波ブックレット844、2012年、640円。オーテス・ケーリ『真珠湾収容所の捕虜たち』ちくま学芸文庫、2013年、1400円。若槻泰雄『日本の戦争責任　㊤㊦』小学館ライブラリー、2000年、980円×2

この講義では､知識不足はもちろん歓迎ですし､間違えることも推奨します｡その間違いを認識し､考えを確かめていくという「試行（思考）錯誤」の過程を重視しますので｡ただしテキストや講義プリントを読んで解釈し…と作業量は多いです。基本的に（長文の）読み書き重視です。配付プリントが半端でなく多いので､整理方法を工夫しましょう。
　また、本科目は学部の専門科目を（市民として必須の知識のはずとの観点から）教養科目としても開講するもののため、レベル的にはやや難度が高いかもしれません。

金曜11時～14時。短時間ならこれ以外でも随時来訪可ですが、長くなりそうならメールかWebClassメッセージで予約してください。
※メールの前に一読を：「松本宛（先生宛）のメールについてのお願い」 http://www-h.yamagata-u.ac.jp/~matumoto/mail.htm