【授業概要】
・テーマ
日本社会はこれまでいかに経験され、どこへ向かおうとしているのか。ここ一〇〇年の間にうみだされた映画・映像作品をなるべく多くみることで、近代日本における人間の集団的暮らしのあり方を理解することを目指します。
・到達目標
1) 人間集団が生きた条件としての近現代日本社会という特殊な社会のあり方を理解する。 2) なるべく多数の映画に触れ、映画史的教養を身につける。 2) 映画を中心とした大衆文化に社会学的にアプローチする方法を身につける。
・キーワード
近代日本 社会学 日本映画 戦争 高度成長 ポストモダン 家族 時代劇 テレビドラマ 恋愛
【科目の位置付け】
基幹科目の一環として、自分自身を見つめなおし、自らの将来像を描き、自立した人格として生きる力を養うために、日本社会の歴史と現在を理解する。
【授業計画】
・授業の方法
講義を中心としておこなう。なるべく多くの映像作品に触れられるように配慮する。
・日程
現在の日本社会の基層となっている経験、すなわち都市の経験(1930s)、戦争の経験(1940s-50s)、成長の経験(1960s-1970s)、解体の経験(1980s〜)のあり方を具体的に理解する。 日程は以下を予定している。 1 ガイダンス 映像と社会のかかわりとは? 2 【都市の経験】映像の経験/都市の経験/恋愛の経験 3 【戦争の経験】軍隊の経験/敗戦の経験/戦争の記憶 4 【成長の経験1】成長の代償/成長の肯定/都市家族の経験 5 【解体の経験1】家族の解体/死の経験/他者の消失 6 まとめと試験
【学習の方法】
・受講のあり方
講義をよく聞き、質問に答える。 あたえられた課題の映画を視聴し、レポートを書き、それを前提とした質疑応答に応える。
・授業時間外学習へのアドバイス
指定された映像・映画を視聴し、その背景となる情報を調べる。それを前提としたレポートを学期途中に課す。
【成績の評価】
・基準
以下を成績評価の基準にする。 1) 近現代社会を生きた人間集団の歴史的変容を記述できるようになったか。 2) 一定数の映画を見、映画史的な流れを説明できるようになったか。 3) 映画を社会学的に論じる基礎力を身につけることができたか。
・方法
学期末試験:あたえられた問題に対する論述。 (60%) 平常点評価:授業内で課されるレポート、それにもとづく質疑応答 (40%)
【テキスト・参考書】
参考文献:佐藤忠男『増補版 日本映画史Ⅰ〜Ⅳ』岩波書店 川本三郎『今ひとたびの戦後日本映画』岩波現代文庫
【その他】
・学生へのメッセージ
大衆的な芸術表現としての映画は、近現代社会について考えるために重要な意味を持ちます。今まで知らなかった多くの映画に触れ、社会について再考する機会として授業を利用してください。
・オフィス・アワー
在室時はいつでも可。
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