【授業概要】
・テーマ
日常生活に潜むデザインプロジェクトに必要な情報である「人」や「物」、「事柄」等をさまざまな角度から観察・調査・分析を行い、そこから見えてくるデザインの意味を再確認しながら、リ・デザインについて考察していく。さらにプレゼンテーションの技法を学びながら、プレゼンテーションの方法、プレゼンテーションという相互理解のためのデザインプロジェクトがいかにあるべきかを演習を通して体得していく。
・到達目標
日常生活の慣れや思い込みを再考することにより、単に美しいという「形や色だけのデザイン」を超えたデザインと人間の真の関係性を学びとることを目標とし、デザインの力による地域社会活性化の可能性を感じ取ることを目指す。
・キーワード
地域社会活性化・プレゼンテーション
【科目の位置付け】
学部で修得した造形芸術に関する基礎知識や技能を基に、さらに高度なデザイン・プロジェクトの専門知識や技能を身につけるための選択科目である。
【授業計画】
・授業の方法
具体的なデザイン課題を設定し、それについて議論を重ねながら問題解決の糸口を探る。
・日程
第1回「日常生活の観察・分析1 」:日常生活を改めてじっくりと観察することで、ものの本質に静かに手を伸ばす試みを体験する。 第2回「日常生活の観察・分析 2 」:日常を未知化するとは何であるかを考察する。 第3回「日常生活の観察・分析 3 」:過去から現在までをふまえて、日常生活における不満や願望が生まれて、それが未来を創り出すことを学ぶ。 第4回「対象項目の調査 1 」:日常生活における「不満」とは何かを調査する。 第5回「対象項目の調査 2 」:日常生活における「願望」とは何かを調査する。 第6回「対象項目の調査3 」:ユーザーが本当に「欲しい」「使いたい」と感じるデザインとは何かを調査する。 第7回「調査を踏まえた分析・検討 1 」:日常生活における「不満」とは何かを分析・検討を行う。 第8回「調査を踏まえた分析・検討 2 」:日常生活における「願望」とは何かを分析・検討を行う。 第9回「調査を踏まえた分析・検討 3 」:ユーザーが本当に「欲しい」「使いたい」と感じるデザインとは何かを分析・検討を行う。 第10回「リ・デザインのテーマ検討 1 」:「不満」から生まれるリ・デザインのテーマ検討を行い、討議する。 第11回「リ・デザインのテーマ検討 2 」:「願望」から生まれるリ・デザインの検討を行い、討議する。 第12回「リ・デザインのテーマ検討 3 」:各自、地域に関するテーマ設定を行い、企画を行う。 第13回「プレゼンテーションの資料作成 1 」:プレゼンテーションの全体像をとらえ思考力を練る。 第14回「プレゼンテーションの資料作成 2 」:着想点をとらえ発案する仕組みを実習し、プレゼンテーション内容のシナリオを構成する。 第15回「プレゼンテーショ」まとめ:コンセプトを視覚化する企画書設計の手法を学び実行する。
【学習の方法】
・受講のあり方
日常生活に横たわる既成概念から様々なデザイン・プロジェクトのヒントが生み出されることを演習を通して、常に考え、身体を動かしながら体得していく。
・授業時間外学習へのアドバイス
常に日常のありふれた事象を見つめ、考える姿勢を保ちながら授業に臨んで欲しい。 授業で感じた疑問・問題点を、調査、分析、検討する習慣を身につける。
【成績の評価】
・基準
・ プレゼンテーションに主体的・積極的に参加し、問題の解決に向けて努力したかを評価する。 ・ デザインプロジェクトを効果的に地域活性化に結びつけることが出来たかを評価する。
・方法
授業の到達目標及びテーマの観点から,出席・プレゼンテーション・レポート等で総合的に評価する。
【テキスト・参考書】
テキスト: 必要な資料は,配布または適宜指示する。
参考書: 『デザインのデザイン』(原研哉)岩波書店,2003 その他,必要に応じて紹介する。
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